幸福な食卓 (講談社文庫)

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著者 : 瀬尾まいこ
  • 講談社 (2007年6月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756501

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幸福な食卓 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 初 瀬尾まいこさん。やられました!!

    「父さんは今日で 父さんを辞めようと思う」からはじまり、いきなり えっ?と思い そこからぐっと引き込まれた。

    自殺未遂の経験がある父さん、そのことがきっかけで家を出て行った母さん、容姿端麗、頭脳明晰だけどちょっと浮世離れした兄を家族に持つ佐和子。ちょっと変わった家族だけど なんだか温かくて、ほのぼのしたお話なんだな~と思っていたら・・・
    この本2回目の えっ??
    大浦く~ん!! その展開はだめでしょう・・と思わず叫びそうになった。
    その時点で涙・・・

    お兄ちゃんの彼女の がさつな小林ヨシコ。初めはちょっと嫌なやつっておもったけど・・・いいよ!!小林ヨシコ最高!!
    ヨシコの作ったシュークリームが食べたい。卵の殻が入ってるのを(笑)

    人は自分でも気付かないところで たくさんの人に見守られてるんだな~と実感した。

    映画化にもなってるらしいし、ぜひ映画も見てみたい。

  • 途中まででも十分、しみじみいい作品だと思っていたのだけど、しかしこれはなんとレビュー書いてよいものか…
    ネタバレがあるので、まだ読んでない方はご注意ください。

    父さんは「父さんをやめる」と宣言し、元天才児だった兄の直ちゃんは大学に行かずに農業を始め、母さんは5年前のある事件をきっかけに精神のバランスを崩して家を出る。
    佐和子の家庭はふつうじゃないけど、
    「でも、みんなで朝ご飯を食べ、父さんは父さんという立場にこだわらず子供たちを見守り、母さんは離れていても子供たちを愛している。完璧」
    という母さんの言葉のように、家族は不確かながらゆるやかにつながり合っている。

    クリスマスの前。
    大浦くんはプレゼントを買うために、佐和子が好き(と決めてかかった)な新聞のアルバイトに精を出す。
    佐和子は母と毛糸を買いに行って、初めてのマフラー編みに挑戦する。
    直ちゃんは、どれをプレゼントにしようか散々迷って決めた鶏を、クリスマスまでに頑張って太らせる。
    恋人のヨシコは、兄の留守の間に部屋を探索し、自画像を送ると決めて意気揚々と帰っていく。

    すべて順調すぎて、最後まであと50ページ以上あるのに何かちょっと怖いくらいウフフ、なんてのほほんと思って読んでいたら、突然の暗転。
    誇張ではなく、あまりの衝撃に脳天から電撃をくらったみたいに硬直してしまった。

    大きな喪失感と悲しみから、佐和子は思わず言ってしまう。
    「死にたい人が死ななくて、死にたくない人が死んじゃうなんて、おかしいよ」
    それに対する直ちゃんの言葉。
    「かわいそうに」「そんなこと言うほど、佐和子は傷ついてるんだね。」
    後半はぐわんぐわんとしながらしか読めなかったけど、
    ここが一番胸に響いて涙がもう。

    最初から通して、飄々とした天然の兄ちゃんがかなりツボで、
    絶交の時間を決めるやりとりとか、真剣に鶏を選ぶところとかが可愛かった。
    受験勉強の合間にプッチンプリンを食べるお父さんや、
    坂戸くんが引っ越しする日の鯖の秘密を教えてくれるやりとりや、
    ちっともうまくいかない合唱の秘策を伝授してくれる大浦くんとのやりとりや。
    そんなに長いお話ではないのに、好きなシーンが多すぎて書ききれない。
    でも、この本はきっともう一度読むと思うから、そのときにもう一度読んでじんわりするために、書かないでとっておこうと思う。

  • ★3.5

    佐和子の家族はちょっとヘン。
    父を辞めると宣言した父、家出中なのに料理を届けに来る母。
    元天才児の兄。
    そして佐和子には、心の中で次第にその存在が大きくなるボーイフレンドの大浦君がいて…。

    「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」
    冒頭のこの一文で引き込まれた。
    父は、5年前に辞さ住み水をし、父であることやめ勉強をし直すと言い出し、
    幼い頃から天才児と騒がれた兄は、人生が少しずつ歪んでずれて
    大学進学をせずに、晴耕雨読の農業をしている。
    また母は、夫の自殺未遂を防げなかったと心が乱れ、とうとう家を出てしまう。
    そして中学生だった佐和子はこの事件で父親から命の恩人と思われている。
    少し…とっても変わった家族の主人公佐和子の中学から高校へと成長を
    描いているのかと思った。
    そんな…酷い…。

    でも、人は本人は気付かなくても、気付かない所で
    色々な人に守られて生きているんだね。
    家族大切にしなきゃね。
    つい忘れてしまいそうなことを気付かせて頂きました。
    あり得ない様な家族の形ですが、皆とっても優しくて温かくて
    ほっこりしたし、フワフワしてるのに何故かすんなり受け入れられた(*´ `*)

  • あらすじ読んで面白そうだったので購入。

    知らないうちに守られてる、っていう言葉がよかった。
    家族だと当たり前と思って気づけなかったりするよなぁ、と。

    大浦くんのとこは電車で読んでたのに思わず泣いてしまった。


    映画化してたとは知らずに読んでたので、結構前に映画化されてたと知ってビックリ。
    キャストは合ってる気がしたので、今度見てみようかな。

  • 初☆瀬尾まいこ作品
    久しぶりに読書で号泣(ノД`)シクシク
    誰でも、いつでも、お父さんに、お母さんに、直ちゃんに、佐和子に、大浦くんに、なりうると思う
    佐和子が成長して…誰かと幸福な食卓を囲んでいますように☆彡

  • 朝が来て
    朝ご飯を食べて
    家族のそれぞれが
    それぞれの時間を過ごし
    帰る家に帰ってきて
    夜のご飯を食べて
    自分の寝床で眠る

    この物語に仕組まれた
    そんな当たり前ではない家族の状況が
    読み進めていくうちに
    当たり前であるとはどういうことなのだろう
    当たり前であることの「幸せ」とはなんだろう
    当たり前とは なにをいうのだろう

    そして
    当たり前である「幸福な食卓」の意味が
    読む者にしみじみ伝わってくる

  • 父をやめる父、家出中の母、天才だけど進学しないで農業して音痴の兄、を持つ、主人公。でも家族がお互いに気にかけ、
    中学から高校まで、1章1年ごと時間も過ぎていく。いろんなものを抱えながらの家族、中高の子供には抱えるものが大きすぎるも、少しずつ変わっていき、ほっとしてきた…けど。
    ホンワカしたり、切なかったり、思いがけない感じのする一冊。

  • 坂戸くんの「ひとって自分の知らないところでいろいろまもられているってこと」っていうセリフが最後につながる感じが好き
    自分の見えていないところでどんなときでも時間は流れていて自分に関わることも起きている
    自分でできることもあるけど、どうにもできないことだってある
    そんな中のヨシコの「家族は自分が努力しなくたってめったになくならないし、簡単に切れたりしないから安心して甘えたら良いと思う」ことばは不器用ながらにもあたたかいと思った
    シュークリームが食べたい

  • 幸せなホームドラマかと思ってたら、びっくり。むしろ崩壊しててみんなドロップアウトしてるのに、でもほのぼのあったかくて。どんな状況でもどんなツラい事抱えてても、幸せってちゃんとあるんだなぁ…って。読んで良かったなぁって思った。そして、最後の急に落とし穴に落ちるような展開に、気付いたら涙が出てた。切なくてやるせないけど、人はどんな状況でも幸せになれるし、そのなり方はいろいろな方法があるんだなぁと思った。すごくいいタイミングで読んだと思った。

  • まだ読んでる途中なんですが。

    いやーなんかニヤニヤしちゃうなぁ。

  • 「お父さんをやめようと思う」という出だしは有名ですよね。
    朝食は必ず家族揃ってとることが家風だが、そこでは爆弾発言も時に出るのだった。
    穏やかに仲良く暮らしていた中原一家。
    じつは数年前のある出来事から、じわじわと歪みが生じていて、母は家を出ている。
    家を出てから一人暮らしをしているのが新鮮で快適らしい母。近くに住んでいて、掛け持ちでパートをし、夕食の差し入れにもよく来る。

    何でも出来る兄の直は明るく元気そうだが、実は、何事にも真剣に対処しないようになっている。
    もてるのだが、3ヶ月ぐらいでいつもふられてしまう。
    ある時、派手な化粧の彼女を連れてきて、妹としては気に入らないが、これが意外と本気になる様子。

    ごく普通に頑張ろうと思っている妹の佐和子。
    神経質な部分もあり、梅雨になると気分が悪くなりがちなのだが…
    中学から一緒の大浦君と進学塾で次第に親しくなり、時には行き違いもあるが、それも微笑ましい。
    そのまま高校でもいい感じでつきあいが続く。
    哀しい出来事や苦みもあり、少女が背負うには辛い運命。
    父の抱えていたものも…

    当たり前に、家族のことが気になる感覚。
    自分にはない良さのある人を好きになる感覚。
    繊細でいて、どこか生命力の豊かさへと繋がっていく展開。
    泣けるけど、希望も持てます。

  • 中盤はすごく好き。
    家族の形は壊れてしまってもお互いを思いやっていられるのは、やっぱり家族だから。
    ゆるゆるとした時間の流れ。
    朝ごはんの時間って大切かもしれない。

    けど、大浦くんが死んでしまうのが納得いかない。
    日常を描くお話だと思っていたのに。

  • 『父さんは今日で父さんを辞めようと思う』春休み最後の日、朝の朝食で父さんが言った。

    父親の自殺未遂から
    母は心を病み家を出て、父は父であることを辞めた。

    いつもマイペースな兄は
    真剣になることができなくなり、恋愛に臆病になる。

    そんな家庭崩壊の中で、不安定な反抗期の情緒と戦い奮闘する
    中学2年の佐和子の姿と成長を描いた連作小説です。


    とにかくタイトル通り食卓での家族との食事シーンがたくさん出てきて楽しい。


    桜餅、卵かけご飯、鮭のクリームスパゲティ、
    甘いバニラの匂いのプリン、みたらし団子、卵の黄身とカリカリベーコンのスペシャルサラダ、
    ねぎ焼き、野菜炒めのオムライス、
    手作りシュークリーム、野菜と挽き肉のチーズグラタン、
    玉ねぎがたっぷり溶けたスープ、
    キノコご飯、鮭のクリームグラタンなどなど

    重いテーマを
    そんないくつもの食事シーンが和らげてくれて、
    人間はどんなツラい状況でも
    食べることで元気を得られるという当たり前のことにも改めて気付かされたような気がします。


    大浦くんの佐和子への単純明快な恋のアプローチは
    思わず微笑んでしまうし

    大浦くんが配達した新聞を大切に手にとって匂いをかいでみるシーンには
    思わず胸がキュンとなります。


    物語の終盤、
    佐和子を励まそうと
    兄の恋人で不器用な小林ヨシコが作ってきた卵の殻の入ったシュークリームのあったかさ。

    人生は目に見える大きな幸せだけじゃなく、本当は見過ごしてしまいがちな
    ささやかな幸せの積み重ねでできていて、

    知らないうちに
    誰もが誰かに守られて生きているということをじんわりと感じさせてくれます。

    人生は映画なんかじゃないから
    ラストシーンや
    エンドマークなんかあり得ない

    川の流れのように
    人は息をし、
    様々な別れを乗り越えて
    その中でささやかだけどとても大事な幸せを感じて
    生きていく。


    瀬尾まいこの持ち味であるあたたかい眼差しで
    淡々とした日常を描いた
    本当に幸福な小説です。

  • 単純に、日常生活をほのぼのと描いているだけだと思っていたので、流れが変わってびっくり!
    うぉぉぉぉぉ。

    いい作品でした。あんまり書けなくてごめんなさい。
    皆さん、どういう話かわかって読みはるんでしょうかね・・

    読んでよかったです^^

  • 映画を見て、とても良かったので本も読んでみようと思った。瀬尾まいこさんの話は登場人物がみんな優しい。暗い話だけど、読了後に爽やかな気分になった。

  • 家族に解散宣言しちゃったホームレス中学生とか、あと伊坂さんだったかな?似た感じの親の役割放棄宣言みたいな導入で始まる話。。さすがにちょっと冒頭の一文は衝撃度0というかややげんなり気味でのスタート。

    でもだんだん思っていなかった方向性も出てきて割と引き込まれた。しかし合唱の練習の解決法、あれはないとおもうけどな。

  • 大浦くん・・・活かしたボーイだぜ

  • 映画が思った以上によかったので再読。


    「家族は作るのは大変だけど、その分めったになくならない」

    その通りだー。

    自分を守ってくれている周りの人たちを
    大切にしよう、と改めて思った。

  • 2013.10.14読了。
    瀬尾まいこさんの作品は『卵の緒』から2冊目。
    必ず朝食はどんな時でも家族揃って食べると暗黙の了解の中原家のお話。

    ―「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」

    というなんともポカーンな一行から始まる。
    でもこの一行を読んで即買い。
    瀬尾さんのワールド全開で読みやすく、読んでると楽し い。
    兄の直ちゃんの彼女、小林ヨシコの言葉がいい味を出してくれた。ぶっきらぼうだけど、心にきました。。シュークリーム買ってこよー笑
    好きな人を想う気持ち。
    その自分を想ってくれる家族の気持ち。
    大切なものを再認識させてもらいました。

    最後はちょっと驚いたけど。思いもよらなかったけど。読了感は悪くなかったです。

  • 中2の時読んでからずっと大好きな本。初めて本で泣いた!
    この本は、本当に悲しかったり切なかったりするけど、
    『頑張ろう』と思える本。
    でてくる人みんな温かくて大好きです。
    何度も読み返したくなります。

  • 瀬尾まいこさん「幸福な食卓」読了。「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」最初から「どういうこと?」と読み始めた。元天才児の兄と妹の佐和子、父親を放棄した父に別居中の母。中学、高校と移り変わる佐和子の日常と中原家の面々が描かれる。訳あって離れてしまった家族の再生、大きな問題に直面した時、食卓を通じて伝わる優しさが温かい。重いテーマながらとても読みやすかった。

  • すごいだろ?気づかないところで中原っていろいろと守られてるってこと。

    この作品は、この一言に尽きる。

    何回も読み返し、その度に泣いてしまう。
    読み終わるとちょっとした消失感を得るけど、それと同時に自分の周りの世界がすこしキレイになってみえる。

    佐和子も大浦くんも直ちゃんもお父さんもお母さんもヨシコさんも、皆いいひと。

    心を洗濯してくれる素敵な本。

  • 読みやすい本だった。

    すごく唐突な設定が自然に出てくるけど、なんかいい。
    言葉がするりと入っていく。
    大浦くんが憎めないなぁ。

    主人公は言いたいことをぐっと飲み込んであげる部分が多くて大人でえらいなあと思った。ツッコミたくなるだろ普通。見習おう。

    最後も唐突。
    でもなんか作品の雰囲気は好き。

  • 第26回吉川英治文学新人賞受賞、映画化もされた作品。
    確かに文章は軽快で読みやすい。
    しかしなぁ…恋人が死ぬという題材はずるくないか?
    しかもヒロインは乙女心満載の高校生。
    家族はばらばらな生活をしていて危なっかしいけれど、みんなしっかりお互いのことを思いやっていて、暖かい。佐和子はつらい思いをしたけれど、この家族がいれば大丈夫でしょう。家族っていいなぁというお話。

    この本は夫が読んだ後借りたもの。「どうだった?」と聞かれたので、「恋人が死ぬってありがちな話じゃない?」と返すと、
    「え?そんな話だっけ?お母さんが出ていっちゃう話じゃなかった?」…てそこしか覚えてないの?
    お母さんが出て行っちゃうって、かなりサイドの挿話だよねぇ。

  • 冒頭、お父さんがお父さんを辞めちゃう宣言から始まる。

    常識からはずれた不思議ちゃん家族。

    10代の恋愛と死別。

    彼女へのXmasプレゼントに飼っている鶏を選ぶ兄、
    兄の彼女は自分の自画像を・・・。

    読み進めるにつれ、映画向きな感じがしたら、
    映画化済みのようです。

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幸福な食卓 (講談社文庫)の作品紹介

佐和子の家族はちょっとヘン。父を辞めると宣言した父、家出中なのに料理を届けに来る母、元天才児の兄。そして佐和子には、心の中で次第にその存在が大きくなるボーイフレンド大浦君がいて…。それぞれ切なさを抱えながら、つながり合い再生していく家族の姿を温かく描く。吉川英治文学新人賞受賞作。

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