猿曳遁兵衛 〈重蔵始末(三)〉 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 52
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756679

作品紹介・あらすじ

次々と起こる怪事件 重蔵にしのび寄る影
傑作シリーズ第3作

寛政の江戸を跋扈する悪党どもに立ち向かう、若き火盗改(かとうあらため)・近藤重蔵。猿遣い名人、お高祖頭巾の大年増、鍵言葉に突っ転がし、さらに、重蔵なじみの飯屋に因縁の謀(はかりごと)が。世を騒がせる怪事件を、冴え渡る推理で解決する。そして、重蔵の身辺に忍び寄る女の影……。痛快無比、大評判の傑作時代小説シリーズ第3作。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ3作目、やっと馴染んできた感じがする。
    重蔵の上司が松平佐金吾から太田運八郎に代わった。一旦、元の役職に戻ったが前の火盗改の実績があったので、再度の火盗改となった。この時に前任で一緒だった余一郎を貰って、元々部下の団平と3人での仕事。鬼平は相変わらずの火盗改。
    1話 突っ転がし:相手を転がして財布を奪う犯罪
    2話 鶴殺し:江戸時代は鶴は将軍家の食事に出るので大事にされていたとの事。勝手に狩ると犯罪。旗本が殺すが名家のため、別な鳥で誤魔化される。
    3話 猿曳遁兵衛:猿に喉笛を噛まれて殺される犯罪が続く。おかしいと思った重蔵は推理を重ねる。
    4話 盤石の無念:重蔵達が通う居酒屋の夫婦が犯罪に巻き込まれる。盤石という相撲取と結婚の話しがあった女将。居酒屋夫婦の嫉妬を利用した犯罪も重蔵が放置したように見せかけ・
    5話 簪:重蔵の想い人の「とわ」が犯罪に巻き込まれる。敵の狙いを外してしまった重蔵。

    再三、盗賊として出てくる女賊の「りよ」。特に団平が何度も取り逃すので、将来的に団平と一緒になるのかと思ったが、真逆に行ってしまった。
    女賊の狙いは何か、次が気になってしまう。

  • シリーズを重ねるごとに、面白くなるようだ。近藤重蔵も怜悧で少し鼻持ちならない若造という印象から大いに人間味を感じさせるようになった。人情、色恋を通じて江戸情緒を描きだす一方で、質の高いミステリーの要素もあり、時代小説の代表的な作品の一つだと思う。

  • 時間があれば。

  • 重蔵シリーズが少し面白くなってきた。適役がはっきりしてきた。

  • 感想未記入

  • 最終話のびっくりしたこと。
    こんな話とはね。
    あと、相撲取りの話も良かったなぁ。
    油断すると重蔵の年齢の若さを忘れてしまうのが、ちょっと難点のシリーズですね。(^^;
    シリーズ全体としての敵役がはっきりしてきたのが、捕物帖ジャンル内での特徴になりましょうか。

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著者プロフィール

逢坂剛
一九四三年、東京生まれ。八〇年「暗殺者グラナダに死す」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。八六年に刊行した『カディスの赤い星』で直木賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞をトリプル受賞。二〇一三年に日本ミステリー文学大賞、一五年には『平蔵狩り』で吉川英治文学賞を受賞。「百舌」シリーズや「長谷川平蔵」シリーズなど著作多数。

「2022年 『最果ての決闘者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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