黄昏の百合の骨 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756945

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  • 珠玉の洋館ミステリー

    理瀬シリーズ第2弾は、青の丘を離れイギリス
    留学から戻ってきたところからはじまる

    一年前に亡くなった祖母の遺言により長崎の
    高台に佇む“白百合荘”と呼ばれる洋館に半年間
    だけ住むことになった理瀬
    ここは“魔女の館”とも呼ばれており、ワケあり
    気な梨南子と梨耶子が住んでいた
    祖母の謎の死、行方不明の同級生、従兄弟の稔と亘、
    近所の動物の不審死…いくつもの不可解な謎、
    犯人は実は最初から近くにいた…さらに最後に
    まさかの罠が…

    オーソドックスなミステリだけど、ドンデン返しが
    ドンデン返しを呼んで、前作の父である校長なんかが
    サラッと登場したり、理瀬シリーズ好きにはたまらない

    そしていちばんの衝撃は、理瀬が悪の存在である
    こと…しかも自分でそれを受け入れていて、同様の
    ヨハンとの深いつながりを認めていること…

    この先も理瀬シリーズは続くだろうけど、理瀬は
    どんな悪に染まっていくのだろうか

  • スピード感のある展開。

    散りばめられた謎が
    最後に一気に回収されたのがきもちよかった。

  • 「麦の海に沈む果実」の続編、なんだけど、なんとなく断線してる感じ。
    こんなに誰のことも信じられない家に住むのは、消耗するだろうなあ。

  • 仄暗いものに覆われた洋館。‬
    ‪呪われたような一族。‬
    ‪百合のむせ返る香りが漂ってくるような濃厚さと湿度がある。
    花の蜜に吸い寄せられた虫のように、読み終わった頃には理瀬のことをもっと知りたいと思うようになってしまった。

  • 恩田陸の1部の作品が放つ、不穏でミステリアスな雰囲気が好きだ。強い魅力に惹き付けられて、どきどきしながらもページをめくる手が止まらない。理瀬が主人公のこの物語は、特にミステリー的な要素が強い。その後の、理瀬の物語があれば、是非読みたい。

  • 麦の海よりも先に読んでしまったことが悔やまれるが、充分すぎるほどにスリリングなお話。情感たっぷりの魔女の家で巻き起こる事件や登場する女性がみんな怖い。ミステリー、ホラー色満載で誰も信用出来ない怖さを演出。
    麦の海を読んでヨハンや理瀬の過去にふれてみたい。

  • 随分と前に買って読んだのに、また同じものを買って読んでしまった。
    おかげで恩田作品の割にはスイスイと頭に入ってくれたので結果的には良し。

  • このシリーズの舞台設定、以前短編集読んでてなんとなくはわかってたけど、それでもまだ理瀬たち側のことが理解できてない…。それが分かってたらもう少し楽しめてたかな??

  • 挫折

  •  背景の世界観といい人物造形といいどうにも少女漫画っぽい。ミステリとしては構成がしっかりしていて、不穏な空気感の表出やミスリードも上手く読者を飽きさせないが、この世界観とキャラクターを受け入れられるかどうかが試金石だろう。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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