NO.6 [ナンバーシックス] ♯3 (講談社文庫)

  • 講談社
3.86
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本棚登録 : 2730
感想 : 155
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062758017

作品紹介・あらすじ

これだから、人間はやっかいだ。深く関わりあえばあうほど、枷は重くなる。自分のためだけに生きるのが困難になる。火藍から沙布が治安局に連行されたことを告げるメモを受け取ったネズミはそれをひた隠すが、事実を知った紫苑は救出に向かう決心をする。成功率は限りなく0に近い-物語は疾走する。

感想・レビュー・書評

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  • 理想郷とその闇を描いた作品で
    舞台はSFながら
    今現代のさまざまな課題が取り上げられた作品でした。
    児童小説?になるのかな、文体も凝ったものでなくてとても読みやすくまた面白かった。
    紫苑とネズミ、他登場人物も魅力あるキャラクターなので全9巻、最後まで読みたいと思います。

    • あんずさん
      懐かしいです!学生時代大好きな作品だったので、つい嬉しくてコメントさせていただきました。ぜひ、魅力的な登場人物たちの行く末を最後まで楽しんで...
      懐かしいです!学生時代大好きな作品だったので、つい嬉しくてコメントさせていただきました。ぜひ、魅力的な登場人物たちの行く末を最後まで楽しんでください(*^^*)
      2023/10/13
    • ひろさん
      あんずさん、学生時代に読まれたんですね。そう聞くと、後れ馳せながらという気持ちで気恥ずかしいところもありますが、とても面白い作品ですね。大好...
      あんずさん、学生時代に読まれたんですね。そう聞くと、後れ馳せながらという気持ちで気恥ずかしいところもありますが、とても面白い作品ですね。大好きだったのはよくわかります。これは最後まで楽しく読めそうです。最後ですがコメント嬉しく思いました。ありがとうございました!
      2023/10/13
  • 3巻も一日で読破。

    今回は 紫苑がネズミに別れを告げるシーン、そしてネズミが紫苑を迎えに行くシーンに心打たれました。

    紫苑の純情さ、優しさ、ひたむきさ、他人の為に泣くことができる感受性と純粋さ…大好きだし、憧れます。
    紫苑がネズミと一緒に居てくれて良かった。
    ネズミにとっての大切な人になってくれて、本当に嬉しいです。

    そして、ネズミ。
    今まで他人と繋がらないようにしていたネズミだけれど、紫苑が大切な存在となった。
    その紫苑に別れを告げられたとき彼が涙したこと、
    迎えに行った時 強くて、真っ直ぐで、熱くて、重みのある…上手く言葉で表せないけど、紫苑に向かって真っ直ぐにぶつかって行ったこと。
    人を求めたり、心が揺れたり、そういった「人間らしさ」をネズミが見せてくれたことが すごく嬉しかったです。

    「別れのキスなんか二度とするな」という言葉には「もう二度と離れるな、一緒に居ろ」という意味が含まれていたように感じて、とても感動と切なさを覚える場面でした。それにその場面からは、ネズミの紫苑に対する気持ちの重さ、種類が当初とは変化しているようにも感じられて、二人にはいつまでも一緒に、共に暮らして幸せになって欲しいと願わずにはいられません。

    派手なアクションシーンも良いけれど、心の揺れが描かれた場面の方が好きですね。

  • 進展はない巻だった。

    “一度でも腹を満たしたことのあるやつは、そんな経験のないやつより、ずっと飢えが辛いんだ”

    なるほど、、

  • 孤独に1人で生きてきたネズミが紫苑と出会ったことで、他人のために動くように変わっていくのが興味深いです! 西ブロックでの生活の術を全く知らない紫苑をかばうのはリスクが大きいはずなのに、自分へのリスクが大きくなろうとも紫苑の力になりたいと願うネズミが人間らしさを取り戻していく様で嬉しくなりました‼︎

  • 沙布がどうなったのか、紫苑が助け出せるか? 不思議な病気は、どうなっていくのか?

  • イヌカシの母が犬と知り笑わなかった紫苑。そしてネズミ。そのことにハッとしているイヌカシがかわいいやら、感動的やら。犬を大事にしてくれる紫苑に、イヌカシも少しずつ心を開いていく。
    物語終盤、ついに紫苑がさふが連れ去られたことを知ってしまう。イヌカシはネズミに忠告する。
    「おまえさんの負けだ、ネズミ。守らなきゃならないものを持っちまったやつが、負けさ。それがここのルールだ」
    イヌカシに告げられるネズミ。そして紫苑は紫苑はネズミを助けたことを後悔していない、たとえ同じ日に戻っても同じことをする、その言葉を聞いて出会わなければよかった、自分のことで生きるのが困難になると感じるネズミ。すでにそうなのだろう。
    紫苑が一人でさふのところへ行くのを感じとり、いつものネズミだったら放っておくところを、ネズミもその闇に飛び込むーー

    急にキスする紫苑の大胆さにも驚いたが、それよりもネズミがイヌカシに忠告されるほど紫苑のことを大切にしている感じがひしひしと伝わり、その心情を隠そうとしているところとかが愛おしかった。

  • あさのあつこ氏のSF小説『NO.6』第三巻。ネズミを使って近くて遠い未来都市に住んでいる母親と連絡を取り始める紫苑。そのカ 彼を理解できない謎の少年『ネズミ』との共同生活がスリリングに動き出す。クライマックスでは紫苑に恋焦がれる少女沙布が治安局に攫われる。かなり面白くなってきました。

  • 2019/01/07 再読。

    2023/02/27-28日。再再読。
    ・3巻好きだな~。ネズミと紫苑がこう、精神的に対等になろうとした第一歩。好き。


    。ネズミとイヌカシの関係も良い。というかこのふたりの会話や駆け引き見てると、いかにネズミが紫苑の前でぐだぐだ(?)かがわかるな。イヌカシも言ってたけど。

    ・だから、おまえは自分で思ってるほど強くはない、ただのひとりの人間なんだと実践をもって教えたイヌカシはすごいな。犬のために自分のためにももちろんあると思うけど、ネズミのことをアッサリ死んじゃったらだめな人だと思ってくれてる。


    ・楊眠ってこの辺から出てきたっけね! 思ったより早いなと感じたけどこんなもんか。

    ・楊眠みたいな思想を持っている人がよく今まで無事に過ごしてるなと思ってたけど、さすがに思考の内部までは探れないもんな。楊眠サイドはたしかアニメで大胆にカットされてたから、どんなんだったか読むの楽しみ。


    ・紫苑、よく爆発するなー。NO.6にいるときはこんなに感情を揺さぶられるできごとが起こらなかったっていうことかもしれないけど、元々かなり感情的になりやすい性質なんだろうね。

    ・この期に及んで沙布のことを「恋慕とは異質の」「家族のように、親友のように、愛している」と評したのは、なんというか、紫苑だね…… となった。どうしても恋慕にはならないんだな。


    ・じゃあ(?)ネズミに対してのおやすみのキスはなんなのよ。「きみに出逢えてよかった」はわかる。キスはわからない。これ私が愚かなオタクだから、ウッホホーイ、となってしまうけど、なんでキスした?? こりゃ紫苑さんあんたファーストキスでしょうが(誰?)。

    ・あとそれで泣くネズミもなんなのよ。わからないよ私には。紫苑に嘘をつかれたこと、自分を巻き込まんとしてひとりで行くことを決めたこと、そして優しいキスがもう二度と会わないと決意したお別れのキスだったこと、いろいろ綯い交ぜになった涙だったのかな~。

    ・殴り合って(殴り合ってというほどでもないか)仲直りするところもTHE 青春って感じですごく良いよ! メロスかい! あとほんとにネズミは紫苑に対して甘いな。一発殴って一発蹴って、足を払っておしまいだもんな。


    ・それで力河はともかくイヌカシも紫苑に相当弱いのよ。なんだろうな、紫苑ってそういう人に好かれやすい魅力みたいのを持ってる人なのかな…… NO.6育ちの純粋培養エリートっていう異質さもあるだろうが、性質の為せる技だな、と感じるところも多くある。

    ・あとコンクかわいい。ニッコリ。間違いなく今巻の癒やし担当だった。

  • 9巻にて

  • ★4.5

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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