十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

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著者 : 綾辻行人
  • 講談社 (2007年10月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062758574

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十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 日本ミステリ界で名高く、ずっと読みたいと思っていた本。ネタバレをシャットダウンして26年間生きてきてよかった。
    孤島、奇妙な館、殺人事件の過去…満点の設定に、読んでて怖くて続きを読みたくなるストーリー、ありきたりな殺人事件だと思わせて読者をアッと言わせる結末。殺しの手口や計画の周到さはともかく、読者を驚かせることに主眼を置いているなという感じでした。

    このシリーズの続きもぜひ読みたいと思いました。

  • 綾辻行人さんの本、初めて読んだ(今更ながら)
    個人的には、これめっちゃ面白いやん!状態。

    最初は"そして誰もいなくなった(クリスティの)"っぽいのか?とか、ミステリー研究会のメンバー同士、有名ミステリー作家のニックネームで呼び合うので脳内が混乱したし、実際の殺人事件に入る前までの前置きも、少し長いし。。。

    ただその後からが、本当に面白くて。
    孤島に出かけた研究会のメンバーの相次ぐ殺人とその犯人探しの謎解き、それとは別に同時進行していく本土に残った人間の謎解き。
    その両者がクロスした時、バラバラに進んでいたかのように見える物語が一本の線になる。

    途中で、コイツ、ひょっとして。。。と思う事はあったものの、そんな訳ないっかー!と思い直して読み進んでいった結果、私はまんまと真犯人に騙されたのである。
    く、悔しい。。。

    本の帯に"たった1行"が世界を変えた!とあるが、まさにその通り。動機、トリックどれを取っても、マジかー!と思わずにはいられない作品。

    まだ読んでない人は、ぜひ!

  • 辻村深月さんが、この本を好きという記事を見てからずっと気になってて、やっと読めました。
    私も綾辻ワールドに1歩足を踏み入れてしまった~という感じ。
    凄く面白かったです。ページの使い方うまい!まさかの犯人。
    思わず又前からざっと見直しちゃった。

    何人も死んでしまったりとミステリーは怖いんだけど、読書というかたちでは面白い。
    綾辻さんの小説、いろいろ読んでみよう。

  • 「ここは怪しい。」とか「変だ。」とか思っていたのに、やっぱり騙された。
    いや、名作と呼ばれるものはやはり名作なのでありますね。
    たった1行で「アーッ!」となる。その感覚が素晴らしい。
    「え?どういうこと?えっ?」じゃなくて「アーッ!」なのがミソ。
    1行で全てがつながる清々しさ。

  •  狂気に捕らわれた一人の人物のモノローグから、物語は始まる。
     大学のミステリサークルに所属する7人は、かつて、奇才の建築士中村青司、最愛の妻、そして使用人夫妻の4人が青屋敷という館の焼け跡で見つかり、庭師1人が行方不明となった事件の発生した角島、青屋敷の離れである十角館を訪れる。ミステリ好きの興味をそそる過去の事件、異様な佇まいの十角館、本土のサークル員らの家に届いた中村青司からの手紙。
     そして、1人ずつ、ミステリサークルのメンバーが殺されていく。犯人は自分たちの中にいるのか、それとも、中村青司が生きているのか。
     人里離れた洋館、真相が闇に包まれた過去の事件、そして誰もいなくなっていく…。著名な海外ミステリへの敬意溢れる、古典的ミステリの潮流を包括するストーリー。



     「綾辻以後」、そう言われて然るべき小説だと思った。
     あの人物が自らの名を名乗った時は、瞬間、頭の中がパニックになった。あれ、似たような名前の人が島にいたよな!? じゃなくて…!
     ミステリサークル員らが、古典的海外ミステリ作家の名を渾名として持っているという設定は、古典的ミステリへの敬意だけではなく、よもや最も強大な読者に対するトリックだったのだ! サークルで本名からかけ離れた渾名で呼び合うというのはわたしにとって親しみあることだったので、プレビュー等で言われていたような違和感は全く感じなかったし、最後まで読み終わって、やられた! とすっきり驚かされるばかりだった。

     何度も登場人物を確認しなくてもスッと入ってくるキャラの立った人物設定で、ただの仲良しの集まりではない彼らの微妙な関係も彼らの年代にそぐうものだと感じる。
     登場人物たちの描写、本土と島での話が交互に描かれるよく練られた構成、矛盾のない流れと展開、何より大胆かつ予想外のトリック。全体の中盤あたりまで殺人は行われないにもかかわらず全く飽きは来ず、読み返してもまた楽しめる内容。これがデビュー作なんて! 読書数は少ないけれど、今まで読んだ作家のデビュー作の中では一番素晴らしいとわたしは思う。

     動機については弱いように感じたが、果たしてしかし、ここまで大がかりで大胆で緻密なトリックを考え実行してまで6人もの人間を殺すに足る動機というものがあるのだろうか、という疑問に駆られる部分もある。だが、直接手を下したわけではない彼ら、しかも自らの友人たちを殺す動機としては、やはり希薄だと思わざるを得ない。

     わたしは、エラリィの「推理小説は、…読者対名探偵、読者対作者の刺激的な論理の遊び――それ以上でも以下でもない。だから、一時期日本でもてはやされた“社会派”式のリアリズム云々は、もうまっぴらなわけさ。…ミステリにふさわしいのは、時代遅れと云われようが何だろうが、やはりね、名探偵、大邸宅、怪しげな住人たち、血みどろの惨劇、不可能犯罪、破天荒な大トリック……。絵空事で大いに結構。要はその世界の中で楽しめればいいのさ。但し、あくまで知的に、ね」といった考えに全面的に賛同はしない。わたしは社会派ミステリも好き。
     でも、この本は素晴らしい! と言いたい。確かに、その世界の中で楽しむ、という意味では、現実的な設定の上で血みどろの惨劇が行われるより、エラリィのいうような時代遅れのこれぞミステリな設定で知的なトリックと推理の披露がなされる方がずっとずっと良い。
     この本はまさしくエラリィの言う定義にぴったりと当てはまっている。とても楽しめた。
     この作者さん、凄い。館シリーズ、読み進めていきたい。

  • この本を読む前に、いくつか有名なミステリー本を読んでおくことをオススメします。例えばアガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」など。
    登場人物がミステリー研究会に所属している大学生なので、自分が考えていた予想を登場人物がことごとく消していくのが新鮮でしたね。
    会話文が多いので、読者初心者にもオススメです。

  • 現代日本ミステリーもので、かなり評判が良かったので期待を持って読んだ。
    確かに…これは引き込まれる。
    過去の海外ミステリーに対するオマージュと、この作品自体が後続のミステリーに与えた影響を感じ取ることができた。

    あまりに集中し過ぎて、2日経たずに読破してしまったが、オチがやや弱いかな…という気もする。歴史に残りそうな一行も、無駄に神経を張って読み過ぎていたために、10ページくらい進んでから、その一文の示す重要度と破壊力の大きさに気付いたため、まともに読んでそのインパクトを味わいたかった…。

  • 人の心情が丁寧にかかれており、登場人物に気持ちを考えながら読むことができた。ストーリーも魅力的で最後まで読み切ることができた。
    ただ、よくかけているが故か最後は楽しかったというよりも疑問の方が残った。

    犯人はなぜ殺意をもちつづけることができたのか?これほど強烈な感情をもち続けることは通常、できない。

    いまいち、ルルウと呼ばれる人物が何を思い出したのか不明だった。縄のこと?

    いくらなんでも殺意の動機としては弱過ぎる気がする。そもそも、殺されたのかどうかかなり疑わしい。

    口紅に青酸カリは無理あるんじゃないか?
    匂いで気付くやろー。

  • 2017.3.16読了。

    思わず、えっ!?って声が出た。

    「『万葉集』でいちばん多いのは、萩と梅の歌で。それぞれ百首を超えてますけど、桜のほうは四十首くらいのものですから」

  • 約30年以上前の著作ゆえ既にミステリーの古典的名作といってもよいだろう。であるのになにゆえ一切映像化されていないのかと不思議に思った。読み終わってなるほどそういうことかと分かった。本作は極めて優れた「ミステリー小説」だったというわけだ。

    ★4つか5つかで迷ったが人間描写にやや弱さがあり★4つ。しかし構成は素晴らしくミステリーとしては間違いなく5つだ。たまたまミステリーは読む機会が少なかったがこうした良質な作品と出会うと他のミステリーの名作も読みたくなってくる。旧装版と新装版があるが、あの衝撃の一行がページ見開き後にくるよう計算されているので、絶対に新装版で読んでいただきたい。

  • あの一行を読んでから、何度ページを遡ったことか!
    有名な分だけ、昔の作品だからこそ、たくさんの方のレビューを目にしてきたので、全身で疑ってかかりました(笑)
    深読みしすぎたり、肩透かしを食らったり、盲点だったり、色んな角度から読めました。

  • 小説ならでは。 ザ・ミステリー!
    まんまとひっかかりましたよ。楽しませてもらいました。

    ミステリー食わず嫌いな人も、ここから入れば好きになるはず!

  • さすがにオススメされてるだけあって面白い。結構衝撃的だった。他の館シリーズも期待できる予感!

  • あの、一行の衝撃。そこでやっと全部が繋がるけど、全然気づかなかったわたしが悔しい。
    これが今じゃなく、あの時代に書かれていたことがすばらしい。いやあの時代だからこそのトリックか。
    はじめての綾辻さん作品、これは読んでおくべき。

  • 10年ぶりくらいに読んだ。当時はとても驚き、内容を覚えていたために二度目の驚きはなかったけれど、それでも本格ものの名作で、また読んで良かった。できることなら内容を忘れてまた読みたい。

  • 孤島に建つ館を訪れた大学のミステリーサークルのメンバー。閉ざされた島で、メンバーが次々と殺されていく。
    クリスティの『そして誰もいなくなった』のオマージュというだけあって、クローズドサークルに見立て殺人はもちろん、叙述トリックもあり、ミステリーのお手本のよう。
    かなり昔に一度読んだ気がするけど、詳細はすっかり忘れてた。30年ぐらい前に書かれた作品なので、今改めて読むと、舞台装置が古い感じがしてしまうし、ツッコミ所がない訳じゃないけど、すべてをひっくり返す“衝撃の一行”は、やっぱり秀逸。

  • 「本格ミステリ」の代表作家として評される綾辻行人氏の『館シリーズ』第一作。

    恥ずかしながら綾辻行人の作品は読んだことがなかったんですが、
    一度読んでみてすっかり魅了されてしまいました。

    本書の402ページ目の一行を読んだところで、一気に物語が豹変する。

    一読の価値ありと感じさせられた一冊です。

  • 『十角館の殺人』を読了。この作品でミステリに完全にハマった。文句なしに面白かった。

    内容に関してはネタバレになるといけないのでそんなに書けないが、帯に書いてある「たったの一行で世界が変わる」はダテじゃなかった。

    その一行が出てきたとき、咄嗟には理解できず一瞬混乱。よくある「そんな馬鹿な」という言葉そのまんま。スッカリ騙された。

    あのトリック、ミステリ慣れしてきた今ならトリックの種類くらい見破れたかもしれないが、ハマったばかりのオレには到底不可能だった。

    しかし、ミステリはこれだから面白い。なぜ昔は読んでいなかったのか、自分でも不思議だ。

    『金田一少年の事件簿』は昔からよく読んでいたが、やはり小説はボリュームが違う。ひとつの事件が長いし、小説だからこそのトリックもある。
    しかし、漫画には漫画のいいところもある。絵があるからトリックが理解しやすい、などである。馬鹿にはできない。

    ちなみにこの作品のトリックは、読んだ方には分かると思うが、映像化はまず不可能。するとしたら改変か工夫が必要になる。

    『十角館の殺人』は、オレのベストミステリトップ5には間違いなく入る作品になった。

  • 「そして誰もいなくなった」をモチーフにした、
    孤島で起きる連続殺人。
    (冒頭で首謀者自身がその作品を意図的に真似ると独白している)

    島と本土、交互で話が展開されるのが
    なかなか面白い。
    「いつ話がつながるの?」ってなった。

    真相当ては見事に外れた。
    「そして誰もいなくなった」の展開を
    意識しすぎたら全く見当違いの予想になりました。

  • 1987年のデヴュー作にも関わらず、未だに全く色褪せない素晴らしい作品。ミステリーを読んだことがない人に、なにかオススメは?と聞かれると、必ずこの作品を紹介しています。そして必ず、めっちゃ面白かった!と喜んでもらえます。
    本格ミステリーの代表!

  • 推理小説はたまに読んでいたけれど、なかなか手が出せずにいた綾辻行人先生の作品、初めて読みました。
    物語の魅せ方や登場人物の描写、伏線の張り方、そして終わり方…ずっと読み続けられている作品というのが納得でした。面白かった。伏線も自然で違和感なく読めたかなと思います。
    時代が今とはまた違い、孤島がより際立っていました。技術が進歩して新しいトリックが増えると同時に、使いにくくなるトリックもあるのかなとこの作品を読み感じました。ネタバレに触れず読めてよかった。館シリーズもマイペースに読んでいきたいです。

  • オーソドックスな設定で複雑なトリックなどは特に無いため非常に読みやすかった。まさかの犯人に、してやられた感は凄い。再読すると伏線もしっかり張ってありお見事。しかし、これだけの殺人を犯すにしては、犯人の動機が弱いのが残念。(ただの逆恨み感がある)初めてミステリー小説読む人にオススメの一冊。

  • 推理小説に興味を持ち、初めて購入した作品。

    十角館という異質な環境下で起こる連続殺人だが、トリック要素はほとんど無く、仲間達が次々に殺されていくうち、徐々に変化していく推理小説研究会メンバー達の心境を中心に描かれている。
    犯人に繋がるヒントが随所に散りばめられており、犯人が明かされた後、読み返して関心した。

  • 三省堂書店さんの新未来文庫企画で出会った一冊。ミステリを普段あまり読まないから、こういう企画はありがたい。綾辻さんのお名前だけば知りながらも、なかなか手が伸びなかったからなぁ。
    時代の流れの中で馴染めない設定はありつつも、最後まで楽しめた。根強いファンがいるのも納得。
    ラストがなかなか憎いなあ。こういう終わりもあるんですね。

  • 引き込まれて先が気になって一気に読んでしまった。楽しめた。こういう、小説だからこその見せ方(映像では出来ない)好きです。
    ただ、一番の盛り上がりはあの台詞で、そのあとのネタバラシが弱かったかな。
    犯人の殺意、復讐心についてはまぁ…ちょっと逆恨みではあるけれど、自責の念がひっくり返ってあの執念になったのかなと思えば理解は出来るかも。

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十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)の作品紹介

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!'87年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。

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