十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062758574

感想・レビュー・書評

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  • 大学のミステリ研究会に所属する7人が、孤島の角島に建つ十角館を訪れた。
    その島は、半年前に凄惨な殺人事件が起きた場所だった。
    そして学生達の目の前で連続殺人が起こる。
    学生達の他には誰もいないはずなのに。
    犯人は誰なのか…


    登場人物たちが色々と推理をするが、それには違和感を持つものの、犯人は全くわからなかった。

    『ミステリー史上最大級の、驚愕の結末』
    たった一文で、物語がひっくり返った。
    そのページには、その一文のみ。
    『驚愕』
    その一言につきる。
    これが本格ミステリーというやつなのだな。

    • マメムさん
      初コメです。
      『驚愕』を知ってしまいましたのね。本格ミステリの世界へようこそ。(←誰やねん!!)
      初コメです。
      『驚愕』を知ってしまいましたのね。本格ミステリの世界へようこそ。(←誰やねん!!)
      2023/03/12
    • LULUさん
      マメムさん
      コメントありがとうございます。
      今まで本格ミステリの世界に足を踏み入れるのを躊躇していましたが、いきなり『最大級の驚愕』にしてや...
      マメムさん
      コメントありがとうございます。
      今まで本格ミステリの世界に足を踏み入れるのを躊躇していましたが、いきなり『最大級の驚愕』にしてやられてしまいました。
      2023/03/13
    • マメムさん
      LULUさん、お返事ありがとうございます。私はまだまだ新米読書家ですけど、色々な作品でドキドキしていきましょう♪
      LULUさん、お返事ありがとうございます。私はまだまだ新米読書家ですけど、色々な作品でドキドキしていきましょう♪
      2023/03/13
  • 大分県のとある孤島で一週間合宿をすることになった大学のミステリ研究会の面々。
    その孤島には有名な建築家、中村青司が屋敷を建て、家族と暮らしていたが、半年前に皆惨殺され、屋敷は焼け落ちた。犯人はいまだ捕まっておらず、真相は闇の中である。
    現在、島には十角形をした離れ「十角館」のみ残っており、メンバーのおじが手に入れたという経緯から、サークルのメンバーは興味本位で訪れることになったのだ。
    しかし、到着した次の日、彼らは殺人予告と思われるプレートが食堂のテーブルに置かれているのを発見する。そしてその予告通り、メンバーは次々と殺されていくのであった。

    あらすじを読んでわかる通り、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』のオマージュ作品である。日本のミステリに疎い私は知らなかったが、かなり有名な作品で、改訂版が出たことで人気が再燃したようだ。

    時代は1980年代、サークルのメンバーは皆裕福そうで、煙草をスパスパ吸うシーンが頻発する。また、当たり前のように女子が炊事当番を課せられるなど、時代を感じさせる描写も多いが、それもご愛敬。

    物語は十角館で過ごすメンバーの様子を描く「島」ターンと、サークルの元メンバー江南がひょんなことで知り合った島田という男性とともに、1年前にミステリ研の飲み会で急性アルコール中毒により亡くなった中村青司の娘、千織と青司の死の真相を調べていく「本土」ターンが交互に描かれる。

    『本格ミステリ』を謳っているだけあって、純粋な謎解きを楽しむことができる半面、殺人に至る動機と起こした結果とのアンバランスさが気になり、物語としては少々弱いと感じた。それでも先を期待させるスピーディな展開で、450頁の長編も飽きずに一気に読み終えた。

    本書は著者のデビュー作。この後「館シリーズ」として人気を博していくようなので、以降の作品に期待することにしよう。

  • 実写化が決まったというネットニュースを目にして興味がわき、読みました。
    時は1986年。携帯電話が世に出ていない頃のミステリーです。
    大学のミステリ研究会のメンバー7人が無人島を訪れ、風変わりな十角形の館で過ごします。
    ミステリ研のメンバーが島に来る半年前、十角館の北側にあった青屋敷が炎上して全焼。
    十角館と青屋敷を建築した男とその妻、使用人夫婦の合計4人の死体が焼け跡から発見されるという事件がありました。
    その事件は「謎の四重殺人」と報道され、真相はわかっていません。
    ミステリ研のメンバーが島を訪れるタイミングで新たに次の事件も幕を開けます。
    本土でも探偵が登場し、島と本土で本格推理が繰り広げられ、謎解きに参加するような気持ちで読み進めました。
    文庫本の解説にもあるのですが、この作品は「孤島もの」「吹雪の山荘もの」と呼ばれるジャンルにあてはまります。
    伝統的な型があるわけですから、作者は他の作品と違いをつけるために誰もが思いつかないような独自のトリックを考え出さなければなりません。
    事件の真相が見えた一瞬が意外すぎて、最初、うかつにも重大な一行を読み飛ばしてしまいました。
    「あれ? 今、すごいこと書いてなかった?」と思考を戻し、ページも前に戻し、一歩遅れて大変驚きました。
    読後、興奮冷めやらぬままhuluで実写版を見て、よく映像化したなぁ、頑張ったなぁと感心しました。
    原作もドラマもどちらも面白かったです。

  • おもしろかったです。でも大学生たち悲惨すぎる。
    連絡手段のない無人島なんか行っちゃダメだ。能天気すぎる。みんなで推理してるのは良いが、理系なら物証を探したら?名探偵コナンだって、ちゃんとやってるぞ。みんな酒飲まないけど煙草吸いすぎ、特に医者はやめとけ。せっかくの無人島なのでもっといいもの食べてから、だったら良かったのに、かわいそう。みんな、助かろうとする意欲無さすぎです。これがミステリーなんですね。

  • ずっと読みたいと思っていた、綾辻さんの『館シリーズ』。友達が1作目を持っていたので、貸してもらいました。

    がっつりミステリーは久々に読みましたが、この本は過去一くらい薄ら寒いものを感じ、夜は全然読み進めることができませんでした( ̄▽ ̄;) 現実の話ではないのに、こんなに読者を怖くてゾクゾクさせる文章力に感動しました。

    この本ではいろいろな人の推理が、島視点と本土視点で書かれており、最後まで全く予想が出来ができませんでした。途中、私は、島田さんの推理が1番筋が通っているように感じ、彼に共感しながら読んでましたが、みなさんがどの人の推理に賛同しながら物語読んでいたのか気になります。

    ミステリーはネタバレ厳禁だと思ってますし、自分が再読したときにも何も分からない状態でよみたいので、感想は短めですが、この辺で...。

    『館シリーズ』全巻読破目指そうと思います!
    あと、やはりミステリーものを読んでいると、海外作家さんの作品が元ネタとして出てきたりするので、海外作家さんたちの著書を有名どころだけでもおさえておきたいと思います。

  • 想像の遥か上を越えたあの一行の意味が理解できず、読み進めてやっと理解できました。
    気持ちいいくらいすっかり騙されました。

  • 評判の良いので気にはなりながら…
    〝Another〟で肩透かしをくらったので見送りにしてきたけど、やっぱり気になるので読了。
    結果〝Another〟と同じく読後感はイマイチ。
    つまるところラノベなんだね…
    大人はいろいろと考えすぎていけねぇ^^;
    素直に設定や展開やミステリーを楽しめば良いのだ。
    大学のミステリーサークルの仲間が孤島で一週間のキャンプ。ひとり、ふたりと仲間が死んで行く。犯人は内部に?部外者が?
    お名前ミステリーはなかなかうなるところ!なるほど!
    大分市出身なので土地勘のおかげで移動はスムーズでした笑
    今年の27冊目
    2020.9.13

  • 叙述トリックと知りながら読んでも既に術中にはまっていたことに気がつき悔しかった~!
    守須があだ名を名乗った時の衝撃やたるや。ゾッとした。
    たしかに怪しい点はいくつかあったかも。
    動機があるにしてもオルツィは可哀想だったな。彼女は追悼の気持ちがあったのだから。
    久しぶりの本格ミステリー楽しかったし、最初怯んだ文庫の分厚さも感じないくらい読みやすい小説だった。

    • マメムさん
      初コメです。
      衝撃の一行は、本当に衝撃ですよね。鳥肌たちました(^_^;)
      初コメです。
      衝撃の一行は、本当に衝撃ですよね。鳥肌たちました(^_^;)
      2023/11/19
  • 高校生の頃に読んだ作品です。
    それから読み返した回数は10回を越えていると思います。
    何度も読みたい本です。

    • マメムさん
      初コメです。
      再読回数に驚きました。でも、記憶なくして、また読みたい作品ですよね。
      初コメです。
      再読回数に驚きました。でも、記憶なくして、また読みたい作品ですよね。
      2023/01/08
    • あじょ子さん
      マメムさん
      コメントありがとうございます!
      大のお気に入りの小説なので、繰り返し読んでしまいます笑
      マメムさん
      コメントありがとうございます!
      大のお気に入りの小説なので、繰り返し読んでしまいます笑
      2023/01/09
  • 評価が高くずっと気になってた1冊。
    犯人が全然予想できなくて、わかった時は本当にびっくりした。

    期待しすぎたところもあるけど、普通に面白かった。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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