空の境界(上) (講談社文庫)

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著者 : 奈須きのこ
  • 講談社 (2007年11月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062758925

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空の境界(上) (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 両儀式という先天的に特殊能力を備えた美少女は、名家の出であり、二重人格者であり、つむぎに赤い革ジャンを引っかけミッションに臨む。刃物でターゲットに立ち向かう。生を語るにしろ死を語るにしろ、ともすれば独善的に陥りがちな持論に、粘り強く合理性を持たせるやり方が採られている。

    こういった設定や文体の傾向から、評価する向きもしない向きも、その根拠を中二病に据えがちな作品だ。しかし特筆すべきはその一貫性で、ここまできたらもう「病」でなく「力」である。好きで好きで堪らない世界観を、楽しみながらも、苦しんで書いているのが伝わってくる。ぶれない。作者の注ぐパワーが漲っているから、多少引っ掛かるところがあっても、読まされてしまう。

    伝奇と新本格のハイブリットとして売り込まれたんだそうな。どう構成で魅せてくれるのか、展開が楽しみ。

  • (上中下共通)
    割合淡々としたしゃべり口と、衒学趣味豊かな内容が良かったです。
    ジャンル的にはラノベなんだろうけど、もう少し普通小説に近い感じ。
    独特な魔術論とか、ちょっとした推理要素とかも愉しめましたね。
    分量多めに見えるけど、テンポが良いので長さを感じることもありませんでした。
    ちょっと、物語内の時間があっちこっちするので、登場人物が持っている知識のないようについては注意は必要ですね。
    オチもすっきりする感じで好み。

  • アニメーション版既視聴。でないと、読みにくかったかもしれない。登場人物、物語の背景、展開の概要は共通しているので、却ってアニメーション版の補完になった感がある。これぞまさにダークファンタジー。そして、ロジックで読んではいけない。感覚を研ぎ澄まして読んだ方が楽しめる作品。◆全3巻中の第1巻。

  • 直死の魔眼を持った少女とそれを見守る(?)青年の話。アニメを見てからのほうが流れがわかりやすいかなあとは思う、時系列が入れ替わっているので多少わかりにくい。
    話のメッセージ性が高いというよりは(まああるのだが)かっこいい、という感想のほうが先に出る。

  • まだ全体像は見えないが、特殊な能力を備えた者の闘いが描かれていくのだろう。式と幹也が今後どう交錯していくのか。過去に何があったのか。
    独特の文体、世界観。次々と登場人物の間で視点が移っていく。読みやすわけでもないのだが、いつの間にか引き込まれ、ほぼ一気に読み終えた。

  • 短刀を持った着物姿の少女というだけで興味をそそられていましたが、現代が舞台の伝奇小説…?
    私は1冊だけだと「ふ~ん」でしたが、次も読んでいくと面白いのかもしれません。

  • 無痛症って怖いね。
    笑ってるかさえ分からない。
    死の危険にも気付けない。

  • ノベルス版を持ってたけど、売っちゃってたので古本で購入。
    DDDの続巻はいつ発売されるのだろうか・・・

  • ーー生きているのなら、神さまだって殺してみせる

    新伝奇物語のはじまり

  • アニメ版を見てから購入。
    とにかく文章がカッコいい。
    ただ原作を読むだけでは若干分かりにくい部分があるので、万人に好まれる文章ではないのかなと感じた。

    上巻は俯瞰風景、殺人考察・前、痛覚残留の3編。

    個人的にはアニメもしくは映画版を見てから読んだほうが分かりやすいと思う。

  • 俯瞰風景
    殺人考察・前
    痛覚残留
    アニメ見てからの原作読もう!でしたので、二度おいしかったです。
    綾辻行人氏も言っているが、何せカッコイイ!小説です。
    ・死が視える眼を持つヒロイン
    ・(私的には)イかれてる(と思う)詩人みたいな名前の友人?
    ・人形師で魔術師の社長?
    ・飛び降り連続自殺(飛/浮/墜)
    ・無差別殺人事件(サイコパスじみた)
    ・無痛症と超能力(2個のチャンネル)
    書き出すと、安っぽくなりますが、面白いです。題材もオカルトじみてて、好き嫌いは別れるかもしれませんが、面白いです。
    ハッとして、おぉーとなる。
    人間の意識、痛み、境界って何?みたいな(曖昧すぎますが)一度は考えたことがあるはずのテーマが問題でもあります。人間って、変わった生き物だな…

    これは普通じゃない?正常?それを決めるのは何?どこが境界なのか?境界なんて存在するのか?


    ない、そんなもの。

  • 今までもっていた魔術などの概念をこわす作品でした。

    九州看護福祉大学:ルイ

  • 設定はライトノベルだが、重厚で哲学的なその物語は一読では掴めないぐらい。時間を置いてまた読みたい。

  •  奈須きのこ『空の境界』中巻の途中で打ち切り。さすがに好みでもない小説を上中下巻読破するのは厳しい。なぜ私が本作を読むことができなかったのかを言語化しておくことは、ライトノベル、ひいては文学を考えるにあたる材料になるかと思い、感想を述べる。

     ライトノベルとはなにか。その定義は諸説存在するため一義的に確定することはできない。さらに言ってしまえば、ジャンルの定義を過度に求める態度そのものが、無粋な規範主義でしかないのかもしれない。とはいえ、清涼院流水、西尾維新、舞城王太郎の作品には、小説の舞台となる物語世界そのものを、物語世界外部の視点からメタ的に自己言及し、近代小説がよってたつ物語性に対して批評を遂行するとともに、そうした批評すら物語として小説に組み込むというメタフィクション的構造が共通していた。東浩紀は彼らの小説構造について、彼らの作品はミステリーを共通の主題として扱いながら、ミステリー=近代に固有の文学形式(笠井潔)という構造をメタ的に取り込むメタミステリーとして物語を書くことによって、ミステリー=近代を批評するメタミステリー=ポストモダンであると述べた。

     さて、奈須もまた、ライトノベル創成期からの中心的作家のひとりと数えて間違いはないだろうが、彼の小説は前述したライトノベル作家とは作風が異なる。『月姫』にせよ、本作『空の境界』にせよ、メタフィクション的物語構成をとらず、あくまで、平面上に広がる単一の世界において、魔術や体術を駆使して戦闘する少年少女という「古典的」(あるいは近代的?)物語構成にとどまることを、使命としてみずからに課しているようにすら思える。

     笠井潔が下巻の解説にて、本作を黒幕である荒耶宗蓮の騎士道物語として見立てているのも、奈須の物語が極めて古典的な物語体系に類型されるためではないか。引用する。

    「冒険でも恋愛でも、われわれが非日常的な空想の物語に魅了されるのは、激的な冒険や恋愛に生きる主人公に自己を投影し同化するからだ。近代小説は中世の騎士道物語から派生している。主人公の騎士は遍歴と冒険の果てに聖杯を見出すのだが、この聖杯とはイデア(プラトン)や一者(プロティノス)やアカシックレコード、等々として語られてきた世界の超越的次元の象徴にほかならない。(改行)騎士道物語の構造をそのまま近代化すると、ゲーテの『ウィルヘルム。マイスター』連作のような教養小説となる。教養小説の主人公が遍歴を重ねて到達しようとする真の私、本当の私もまた近代化された聖杯である。」「この点では荒耶こそ、物語の主人公にふさわしい。"根源の渦"に達することを渇望して戦う魔術師とは、真の世界=私を求めて遍歴を重ねる騎士や、教養小説の主人公の子孫ともいえるからだ」。

     笠井の議論にしたがえば、近代小説、教養小説の源流たる騎士道物語が「遍歴と冒険の果てに聖杯を見出す」成長譚と、プラトニズムやシュタイナー人智学、神秘思想、オカルティズムは、その根源性において共通する。私たちが見ているこの現実世界の背後には、見えない本当の世界が存在するという発想である。「根源の渦」に到達しようとする荒耶を騎士道物語の主人公と見立てるのも、その所以である。

  • 梶浦さんの「空の境界」サントラを聞きながら。

    少し文庫を読み始めて。
    あれ、どうしよ、意味が全然わからん。

    ということで、先に劇場版アニメを見ることにした。
    こちらも時間がバラバラに描かれているので、うん理解した!には、ならない。でもなんか面白い。
    なかなかにグロかったり、暴力的。特に痛覚の話は、ないかもしれないけど自分の心が痛くてたまらない。

    最後の三本を残して文庫にまた戻った。
    頭の中で声が聞こえる。キャラが動いてる。
    む、進めやすい。

    音楽担当の梶浦さんとKalafinaが大好きだから手をつけた空の境界。10年前、書店でノベルスを売ったのを覚えてる。特別版は1万くらいして、なんでこんなに売れるんだ?と不思議だったけど、やっと中身を知ることができた。残りの本を読んで、劇場版見て、映画行くぞー!

  • 特殊能力、特殊体質、超能力
    一番謎なのはコクトーかな?
    正直上巻ではまだ全然分からなかった^^;
    中下と、残り2冊もあるためここからの物語の動きはどうなるのやら(´ ` )

  • アニメを見て再読。
    最初に読んだときは7年前で話もよく理解できてなかったけど、今読んでみたらこんなにおもしろかったのか!という感じ。

  •  白状します。新伝綺って新本格みたいなものかなとか、ライトノベルみたいなイラストだし軽い話かな、と思って購入しました過去の自分。謝れ奈須さんに、そしてTYPE-MOONに。そんな過去の自分はまだ『Fate』さえ知らなかったのです。言い訳はここまででいいか。
     そんな気持ちで読んだ本作、非常に濃い。濃すぎてライトノベルみたいに理解できないこの展開みたいなことが起きないのです。まぁ、ナイフを持ってる両儀式ですから血が出るのは当然のこと、本当にオビの通り歴史的傑作ですよこれ。今思うと綾辻さんもこれに影響受けたのかな。
     同人小説と言うからには何かの二次創作、と思った過去の自分でしたが、ただコミックマーケットで売られた小説ということで、同人誌にも二種類あるそうですね。てかむしろ二次創作でこの密度描けたほうが凄い。こうして新たな物語の紡ぎ手が頭角を現すのだとすると、出現場所がだんだん増えていっていいんだろうなぁ。
     ということで本作。映画版が全七章という長編でやっと一昨年からWOWOWで放送開始したらしいけど時間が合わないので観れないのです。今年こそは観てやる。

  • (再読)TV放映が始まったのでそれにともない再読。
    一度目→映画→今回の再読で、以前は分かりにくく感じていたところもだいぶ理解できた。
    アニメはよく映像化されてたように思ってたけれど、アニメ用に様々なアレンジがされてたんだなあ。

  • 序盤で少しだれるなあと思っていたら、そのあとに来た痛覚残留がすごく好みだった。ラノベを最後まで苛々しないで読めたのはかなり久しぶり。中二病も突き抜ければ中二病と感じなくなる。橙子さんかっこいいです。

  • 確か大学のころ、文庫版になったのを本屋で見つけて購入。
    当時Fateをプレイしていて、タイプムーンワールドは結構好きだった私。
    奈須きのこのデビュー作だけど、アクがあるから好き嫌い分かれるよと聞いていたので多分無理だなぁって敬遠してたけど、もっと早く読めばよかったー!ってくらいはまりました。
    殺人と魔法と魔法使いの定義が独特で衝撃でした。なんというか、今までメルヘンとかファンタジーなイメージだった魔法とか魔法使いが、より現実で生々しいものになってて、でも違和感がなくてのめり込んだ!
    式と織の間で、式も幹也もいろんなことが揺れてるのがせつない。
    そして式と幹也のいちゃつきっぷりがたまらん。
    幹也という存在がある式が羨ましいよー。

  • 二重人格で、そのうち一方の人格が殺し屋の、見えないものが見える少女の話

  • いまだかつてないほど胸を激しく揺さぶられた強烈な作品。全巻持ってます。とりあえず、魅力を語るには紙面が足りないわ。

  • 過去、新書版で挑戦してみたけれど、何が何だかよく分からなくて断念したので、wikiを片手に(笑)文庫版で改めて挑戦。
    中二病全開で、なかなか面白かった。

  • まだなんともいいがたい。

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空の境界(上) (講談社文庫)の作品紹介

二年間の昏睡から目覚めた両儀式が記憶喪失と引き換えに手に入れた、あらゆるモノの死を視ることのできる"直死の魔眼"。式のナイフに映る日常の世界は、非日常の世界と溶け合って存在している…!もはや伝説となった同人小説から出発し、"新伝綺"ムーブメントを打ち立てた歴史的傑作-。

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