鎮火報 Fire’s Out (講談社文庫)

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著者 : 日明恩
  • 講談社 (2008年2月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062759755

鎮火報 Fire’s Out (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 少し長いかなと思いました。
    雄大の口調は独特なので、一人称小説でこの長さだと、合わない人には辛いかも。
    でも、消防署や署員についても知らない事が多いので興味深く、面白かったです。

  • 鎮火報は、一人の新米消防士を中心に、消防の仕事を実に細かく、深く描いた作品です。
    この作品で、消防士の方々の仕事の詳細や、喜び、苦労、苦悩など、ぱっと見仕事を見ただけじゃ到底分かり得ない本当に様々な事を知る事が出来ます。
    しかし、消防士という仕事を知る、という面だけではなく、小説としても、本当に面白いと思える作品でした。
    日明恩さんの作品は、ギフト、警官は微笑うに続き三冊目でしたが、私はこの作品が一番好きです。
    主人公の大山雄大は、ある事からちょっと捻ねた考え方をする、仕事に情熱の欠片もないと自分で思ってる、ちょっと屈折した新米消防士。
    そんな彼が、様々な事件、人との関わりを通して自分の本当の想い、消防士としての自分を知っていく、青春ミステリです。
    この作品、主人公雄大を筆頭に、彼の周りに集まっている消防士仲間や、友人達などのキャラクターが本当にいい味を出してます。
    作中に込められた内容は重めのものが多いです。
    生きる事、死ぬ事、死ぬ権利とは、重く、心が暗く沈み込みそうになるそれらの問題を、雄大が、真っ直ぐに受け止め、立ち向かってくれる事で、読者も一緒に立ち向かう気持ちになる、そんな作品でした。
    しかし警察官に至っては、キャラクターも、作中の存在自体ももうボロクソ。
    あれ、日明さんって警察小説だしてた人だよね¨と思わず確認しちゃう程に。
    それゆえに、警察と消防の微妙な関係性が分かり易く表現されています。
    消防に興味のある方はもちろん、あんまり知らないという方にも、是非一度読んで頂きたい作品です。

    以下ネタばれあります。
    大丈夫な方のみ下へ¨


    この小説、お話し自体も面白かったですが、やっぱり何よりキャラクターが本当に私のツボ。
    心の中でも、たまに言葉に出してでも毒吐きまくって、仕事馬鹿ヤダヤダと言いながら、人一倍頑張って、ハタとそんな自分に気付き、俺には関係ねぇ、と言い訳しちゃう雄大はもう目茶苦茶可愛い。むしろ愛しい。
    親友裕二は手放しでいい男、消防士、やめようかな、の雄大の言葉に、辞めたきゃ、辞めりゃいい。お前が俺のダチって事には、変わりはない。この言葉、本当に相手の事を想ってじゃないと簡単には言えない。雄大を丸ごと受け止める彼の短くも熱い言葉の数々に、そのたび胸キュンでした。
    守はとにかくミステリアス、中年男の乙女な仕草や発言がツボでした。雄大が危ない目に遭うのも、いなくなるのも嫌だから。このセリフの可愛さったるや。中年乙女最高。
    仁籐も大好きです。苦しみ、半分雄大に背負ってもらって、目も鼻も真っ赤にした人間らしい彼を見れた時が一番嬉しかった。雄大がピーマン人参納豆が嫌いだって、オヤジさんに電話越しにどんな顔して話したのか、想像すると心がホカホカしてきます。
    読み終えて、切ない思いも残りながらも、キャラクターの優しさに心がじんわり心が暖かくなる、そんな作品でした。
    次作品で、彼らがどんな風に描かれているのか、ドキドキ、今からものすごい楽しみです。

  • 日明恩さんの作品として初めて読んだ作品。この一冊ですっかりはまって全作品読みました。

  • 心がなんだかあったかくなったー。文体も読みやすくて○
    死ぬ人を、止めるのは自己満足か?そのあと止めた責任を負わなきゃ、止める資格もないのか?思わず、その人がなくなったら悲しい、さみしい、と思って止めてしまいそうになるけど、それは自分勝手な押し付けなのか?
    そんなことを考えた。でも、あなたに生きててほしい、と伝えることは大事。そこからどうするかは、判断するのは本人。
    でもいきてたら、きっといいことあるもん。死んだらおしまいじゃない‥田口の奥さんの言葉にうなづけた。
    生きててほしい!って切に思う相手がいる、そしてまたそう思われてることは、誰にでも降りかかる奇跡だ。

  • ちょっと突っ張った若い消防士の視点。長編でミステリ要素もあり、雄大の成長記でもあり、消防士のさまざまな仕事をわかりやすく紹介されていて、読みごたえがあった。出てくる人間がやたら過去にトラウマ持ってて重たい。その荷物を、一人で背負ったり、誰かが手助けしたりして、どうにか生きている。殉職した父親のせいで消防士を嫌いつつ、ルールを守らない市民達、仕事の邪魔をする警察に本気で怒る雄大は、消防士を思い切り肯定している。消防、救急、自衛隊などで働く人達に対して、目からうろこ。守は都合よすぎる謎キャラ過ぎて(笑)。

  • やる気のなかった新米消防士の、成長物語。
    面白かった。消防にまつわる知識は、知らないことばかり。
    点検の頻度には驚く。
    改めて、危険と隣り合わせの激務だと感じる。
    いろいろな思いが明らかになり、後半はじーんときた。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/fires-out-3362.html

  • いやあ、勉強になりました!
    消防士さんってやっぱり大変。
    作中主人公も言っていますが、
    暇そうに見えちゃうんだよね。傍から見ると。
    世の中の消防士の皆さん、ごめんなさい!
    小説自体は、ちょっと、この一人称は合わなかった。
    言ってることがガキすぎる。
    あと、守って都合良すぎるよねえ。
    え!作者の方、女性なの!?

  • ネットで『クライマーズハイ』の横山秀夫さんが薦めていたので、手に取った。読みやすく、厚さの割にはすぐ読めた。作者は消防や火災のことについて、きちんと調べたらしく、爆発と爆燃の違いなど、興味深く読んだ。
    ただ、主人公のキャラが立ちすぎていた印象もあった。この手の小説で、上官に対して終始タメ口なのは初めてだった。

  • 若い消防士が成長していく過程を描いた話。ちょっと無頼な若者だった主人公が実は優しさを秘めていて・・女流作家ならではの優しさが描かれて600ページ一気に読めました。

  • 特定の職業を取り上げた話は色々と勉強になって面白い。体を張ってる人たちには頭が下がる。最後はジーンときた。
    緊急車輌の一秒でも早い到着を待つ人がいる。道を譲り、しょうもない事で呼んだりするのはやめましょう。想像力を働かせればわかる事だしね。
    この著書の作品は初めて読んだが、他のも読んでみたい。
    守の存在は何だか都合が良すぎな気もするけど。雄大の一人ノリツッコミは、ちとくどい。

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