- Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062759755
感想・レビュー・書評
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消防士にしては破天荒な主人公だけれど、現実的な社会を反映させつつ、しっかり読める消防小説になっていました。続編も読んでいきたいと思います。
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「熱い消防馬鹿なんか真っ平御免」と言い放つ、二十歳の新米消防士・大山雄大。だが、外国人アパートを狙う連続放火事件の消火にあたったことを境に少しずつ変化が起こる。真相に迫るうちに気づかされるのは、選んだ道の正義と誇り、そして消防士だった亡き父の思い。
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警察小説はたくさんあるけど消防の小説は初めて読んだ。
現場へ向かう時はウーウーウーのサイレン、無事に鎮火したらチンチンチーンと鎮火報を鳴らすとか、サイレンにも種類や意味があるなんて知らなかったー。
長かったけどストーリーも読みごたえ十分で大満足。
雄大、裕二、守、仁藤、etc・・・、登場人物もなかなか一筋縄では行かない人達ばかりで今後の展開が楽しみ。
警官は~シリーズともリンクがあったのは嬉しいサプライズでした。(☆∀☆)
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やる気のなかった新米消防士の、成長物語。
面白かった。消防にまつわる知識は、知らないことばかり。
点検の頻度には驚く。
改めて、危険と隣り合わせの激務だと感じる。
いろいろな思いが明らかになり、後半はじーんときた。
http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/fires-out-3362.html -
同じ消防士だった父親への反感から、熱い消防馬鹿にはなりたくないと言い放つ新米消防士・大山雄大。
連続放火事件の真相を暴くとともに、人間として消防士として成長していく。
「消防士の仕事は人を助けることなんだ」と志村刑事に啖呵をきるシーンは、スタンディングオベーション! -
売り言葉に買い言葉で消防士になってしまった男が1人。
その周囲を取り巻くのは、幼馴染の男に年上の男友達に
父親が昔助けた男。
皆様色々信念持って生きているわけですが…とりあえず一番生態系が気になるのが
年上友人かと…何がどうしてそういう生活が…。
案外、自分の幸せって指摘されても分からないものです。
ものすごく身につまされる人間関係でした。
話としては、かなり色々新鮮でした。
特に水道代…消防署が払ってるとは驚きでした。
いや確かに誰かが払わねばならないわけですけど
冷静になって考えれば当然なのですが。
火災の発生の仕方に、火災の『理由』に、火災の原因。
人情としてどうにかしてやりたい気持ちでいっぱいになるでしょうが
ルールはルールです。
そこを甘くすれば、それ以外も甘くていいのではないかと
そう言われても何も言い返せなくなります。
とはいえ…と、戻りますがw
しかし自殺者については、そう思いますね。
人前で死のうとする事自体、死ぬ気はないような気がします。
衝動的、なのはともかくとして。 -
8
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2011/9/17
何度か涙ぐんでしまいました。あ~恥ずかしい。青春成長物語です。 -
同じ消防士だった父へのアンチテーゼからその職についている
新米消防士の大山雄大。
不法滞在外国人の住むアパートばかりが燃える連続放火事件を通じて、
大きく成長を遂げていく物語。
犯人の考え方や消防仲間の生き様から、
自分の生き方・消防士としてのあるべき姿を考える機会を多く得ていく。
雄大の心理描写の多い小説で、父への葛藤から、自分の考え方の変化、
そして成長への推移が分かりやすく、大変心地よく読むことができる。
600Pというボリュームは読むのに敷居も高いが、
決して冗長としてはおらず、中だるみもしていない。
続編「埋み火」への期待も含めて、是非読んで欲しい良作小説。