新装版 8の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.14
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本棚登録 : 780
感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062760140

作品紹介・あらすじ

大胆なトリックで本格ミステリーファンをうならせた傑作長編。建物の内部にある中庭が渡り廊下で結ばれた、通称“8の字屋敷”で起きたボウガンによる連続殺人。最初の犠牲者は鍵を掛け人が寝ていた部屋から撃たれ、2人目は密室のドアの内側に磔に。速水警部補が推理マニアの弟、妹とともにその難解な謎に挑戦する、デビュー作にして傑作の誉れ高い長編ミステリー。(講談社文庫)

感想・レビュー・書評

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  • スラスラと読みやすかった!

    ただ、話の展開が二転三転するのが
    ちょっと長く感じたし
    最終的な犯人の動機も
    ちょっと弱かったように感じた。
    もう少しコンパクトな
    作品であれば面白く感じた気がする!

  • 殺戮にいたる病が最高に良かったので期待していたが、こちらはやや期待外れ。
    ちょっとイメージしづらい描写があり、犯人も途中から分かってきてしまったため★3。

  • 警部補が主人公の館系ミステリトリックもの。
    話の中に出てくるミステリ作品が多く、ミステリ好きな人なら「そうそう」と楽しく読めると思った。

  • 建物内部にある中庭が渡り廊下で結ばれた、通称“8の字屋敷”で起きたボウガンによる連続殺人事件。不可思議な館で作られた不可解な密室。捜査にあたる速水警部補は推理マニアの弟、妹とともにその謎へ挑む。

    8の形をした奇妙な館に密室と来たら、もうワクワクするよね。館の人々に潜む歪な関係性と、完璧な8の字から生み出された犯罪のコントラストが見事。速水と木下の刑事コンビ、速水と弟・妹とのかけ合いがユーモアたっぷりで軽妙な読み心地。デビュー作にしてサービス精神旺盛な意欲作!

    弟・慎二と妹・いちおのコンビが事件解決に乗り出してから、展開もスピード感を増す。密室講義は推理の面白さに加えて、読んでいて勉強になるね。犯人が仕組んだ8の字に結ばれた密室から抜け出した真相と裏切りは、強引さも感じたけど楽しかった。あと、「きのしたくうん!」ってなるのも好き。彼には幸せになってほしい(笑)

  •  小学校の頃、大好きで繰り返し遊んだSFCソフト「かまいたちの夜」。そのシナリオ担当であった我孫子武丸氏。本屋でその名前を久しぶりに見つけ、どんな作品を書いているのか読んでみました。

     設定は8の字の形をした館で起こる殺人事件の謎を解いていくという話。物語自体は主人公の刑事(恭三)とその部下(木下)の2人で館の住民に聞き込みをしながら進み、謎解きについては恭三と、その家族である弟と妹を交えながら進みます。この弟と妹が推理オタクであり、密室やトリックの解説ではやや長ったらしくなるところもあったんですが、全体的にはテンポよく読みやすかったです。

     推理小説としてはトリックは王道な感じで驚きは少なかったですが、印象に残ったのは恭三と木下のやり取りのおもしろさです。システム手帳にいちいちメモを取ったり、恭三に振り回されてケガだらけの木下にくすっと笑わされました。「かまいたち」でもユーモアある文章が随所に見らましたたが、それも納得って感じです。マイナス点としては、犯人の行動の動機が分かり難かった点と、凶器にボウガンって結構無理があるんじゃないかって思ったことくらいかな。設定とか読んでいて金○一少年に出てきそうだなって思いました(作品としてはこっちのほうが先ですね)。

  • 伏線が目立つのでトリックはすぐにわかってしまったが(明らかに怪しい描写多すぎ)、ギャグ部分はわりと好き。講義をいれたかったんだろうなあってところはデビュー作らしくて微笑ましい。

  • デビュー作にして最高傑作との呼び声に期待してしまった。
    「0の殺人」「メビウスの殺人」に続く速水一家シリーズの中では一番好きかもしれない。

  • 義務感にとりつかれて読了。
    この軽いテンション、魅力を感じられないキャラクターの面々、頻繁に挟まれる図解、レトロで奥行きのないトリック…

    洋書のミステリーファンには受けが良いかはわからないけど、自分には合いませんでした。

  • 個人的に好きな作品です。かなりアラの目立つ作品ですが、大胆なトリック、意外な真犯人と魅力的な登場人物、そしてサプライズ。ある程度の評価は得られる作品だと思います。
    文章が軽くて読み易く、ユーモアもあって面白いです。ミステリ初心者に読んで欲しい一冊です。

  • 軽いタッチの笑いと本格が上手くマッチしていてとても読みやすかった。

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著者プロフィール

1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部中退。在学中は推理小説研究会に所属する。89年、『8の殺人』で作家デビュー。主な作品に、『人形はこたつで推理する』にはじまる「人形」シリーズほか、『殺戮にいたる病』『ディプロトドンティア・マクロプス』『弥勒の掌』『眠り姫とバンパイア』『警視庁特捜班ドットジェイピー』『さよならのためだけに』『狼と兎のゲーム』『裁く眼』『怪盗不思議紳士』『凜の弦音』『修羅の家』などがある。小説の枠を越えマルチに活躍し、ゲームソフト「かまいたちの夜」シリーズの制作でも知られる。

「2022年 『監禁探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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