綺羅の柩 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)

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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062760997

感想・レビュー・書評

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  • 8月19日 読了

  • バンコク、カメロンハイランド。
    やはり日本じゃない場所の方が生き生きと描写されてる気がする。
    今回は深春視点。京介がだんだん人間らしくなってきたような。そういう面を見せるようになってきたというのかな。

    実際の失踪事件を下敷きにしたせいなのか、色々はっきりしないところがあってモヤモヤする。結局なんで失踪したの、とか、失踪して何してたの、とか。
    あと私がちゃんと読めてないからかもしれないけど、京介が「言わない」ことで何が守られたのかもよくわからなかった。

  • 解決中に新しく死人がでるのは切ないだろな。。。

    蚕、幼稚園で育てていたがふわふわしていて不思議な生き物だった。
    (今だと触れないけれど。。。)

    小説を読むと本質とは別に新しい知識が増えるのがうれしい。

    最近、男女のもつれネタが多いな。。
    霊媒師の女の子と主人公はどうなっていくのだろう。。

  • タイのシルク王ジム・トンプソン失踪を題材としたミステリー小説です。日本はもちろんのこと、バンコクやマレーシアも小説の舞台となっているので、謎解き以外でも楽しめます。
    シリーズものということなのですが、これだけを読んでもおもしろいです。ただ、登場人物は癖のある人が多いので、慣れるまで少し読みにくいかもしれません。でも後半は読むのをやめられませんでした。タイやマレーシア、あるいはシルクに興味のある人におすすめです。

  • 途中であちこち移動して、タイまでいってしまうので、なんだか旅モノのような雰囲気でした。散漫な感じがしてお話に集中できず。

  • ■シルク王はいずこへ?

    1967年イースターの休日、マレーシア山中の保養地から消えたシルク王、ジェフリー・トーマス。彼の行方は今なお杳(よう)として知れない。
    それから30余年、軽井沢の別荘、泉洞荘で、絢爛豪華な絹の布に埋まってひとりの老人が不審死を遂げた。奇妙な縁に導かれて京介、蒼、深春たちはマレーシアはカメロン・ハイランドにある月光荘(ムーンライトコテッジ)を目指す。そこで見出した真相とは。

  • 今回の語り手は深春です。背景となっている事件は、
    実在したタイのシルク王と呼ばれたジム・トンプソンの
    現在も謎のままであるという失踪事件が元になってます。
    いつものことながら京介を巻き込むのは朱鷺です。
    そして今回の登場人物は遠山や綾乃だけでなく
    「意外すぎる再会」と章タイトルにもなっている懐かしの
    黒死館殺人事件の愛読者も登場します。
    ただいつもの緊迫感もなければ危険な目にも遭わないので
    物足りない感じはします。
    まぁ~京介達とマレーシア旅行を楽しんだと思えばいいか♪
    真相は悲劇的で、結果も悲劇に終わったんだけどね・・・

  • 建築探偵桜井京介シリーズの長編9作目です。
    今回舞台となった建築は・・・どれだろう?
    2000年現在の事件でいうなら「泉洞荘」、
    元は養蚕農家として建てられた茅葺の大屋根をもつ日本家屋。
    遡ること30年以上前のシルク王失踪事件でいうなら「月光荘」、
    マレーシアの高原避暑地に建つ平屋の別荘建築ということでしょうか。

    建築探偵といいながら、
    なんだか建築の影が薄くなってきました。
    シリーズ当初では、
    京介が建築物に込められた故人の意図を読み解くことで、
    事件の要因となった人間関係を修復する、
    といったような感じだった気がします。
    ところがシリーズもここまで進む間に京介自身に焦点が移って、
    心の葛藤や意味深な過去について明らかになるにつれ、
    反比例するかのように建築物に対する思い入れが薄れてきたような。
    個人的には当初の方が好みだったので残念です。
    相変わらずグイグイ引き込まれるように読まされたので、
    文句無しと言いたいところですが、
    京介の推理力を神格化(?)し過ぎという印象も受けました。
    周囲の人たちもオーバーアクション気味といいましょうか・・・。
    京介の能力を持ち上げておきながら推理途中で非難ごうごうとか、
    京介の身を真剣に案じながら危険な目に遭わせたり。
    ちょっとやり過ぎ(盛り過ぎ)感がありました。
    この作者の傾向でしょうか。

    今回もまず事件関係者の独白があって、
    気が進まない京介が引っ張り出されて事件が起きて、
    反感を買いながらも事件の謎を解いて最後には感謝される、
    というパターンどおりでした。

  • 実在の失踪事件を下地に書かれた建築探偵シリーズ第十弾。


    個人的にこのシリーズでは目に浮かぶ建築物の妙が魅力だと思ってるので、少し欲求不満気味。

    最初の事件トリックがなんとなしに解ってしまったので、余計にダラけて読んじゃったかも?

    実在の事件を下地にした制約のせいかしら?

    個人的には若竹七海氏の解説(講談社文庫でふ・・・ちなみに)に軍配をあげ。

    ミステリー気違いには少し物足りなく、ちと残念で御座った。

  • 遠山が蒼にした行動で、ひゃっほう! てなってしまった。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。1991年、ミステリ作家としてのデビュー作『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となる。著書に、『建築探偵桜井京介の事件簿』『龍の黙示録』『黎明の書』『レディ・ヴィクトリア』『イヴルズ・ゲート』シリーズなどがある。

「2022年 『レディ・ヴィクトリア完全版1〜セイレーンは翼を連ねて飛ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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