そして、警官は奔る (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (704ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062761314

感想・レビュー・書評

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  • 話は長い。ちょっとしたやりとりも、会話も、動き出してからも長い。そのくせ上手いことまとめて終わるので、なんか妙なすっきり感がある。前作より読みやすくなっています。というか、一作目が説明多すぎかつ長くてばてそうだった。
    キャラはかなり立ってきている。武本は相変わらずとしても、潮崎はずるいよね。彼が登場しなかったら今作は買わなかっただろう。
    それとは反対に宮田の出番なしにはびっくりした。シリーズものとなると前作のキーパーソン引っ張ってくるのがセオリーなのに、新鮮。で、これ他の作家が書いたら全然違う話になるんだろうなーとも思う。裏切り方が微妙にずれてて、全然予想できない。ミスリードで、潜んでた伏線ばしっと回収するわけでもないのに納得させられる不思議。本格的にシリーズ化してくれれば言うことないです。個人的には短編でも読んでみたい。

  • 法には触れるが、何かを助ける行為であったなら、どう対応すべきか。
    人間の改心を信じるか、再犯を疑うか。
    とても難しい問題。
    事件そのものはスローペースで、登場人物たちの葛藤に多くのページを割く。
    警察官がどうあるべきか、が一つのテーマなシリーズなのか。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-2ea3.html

  • シリーズ第2作。
    今作のテーマは、法と正義。不法滞在の外国人の子供達をめぐり、法に照らせば違法であるとしりつつも、子供達の健康をみている人達。
    武本と潮崎のほか、今回武本と相棒となる和田刑事と生活安全課の小菅刑事など、キャラがたっており、ドンドンとハマってきます。
    素晴らしい、自作が楽しみです。

  • 法も警察も警官も全ては人間、人間が作ったもの。
    抜け穴はあるし、想定以上の事態はありますよね。

    そんな時でも、曲げない信念があるのは大事なことです。
    あくまでも主観である信念が正しいかは状況によって変わるからこそ、まっすぐに生きていきたいです。

  • 2008/12/10 ★5

  • 髱「逋ス縺九▲縺滂シ√??縺ァ繧ゅ?√%縺」縺。縺ョ隧ア繧ゆコ倶サカ縺昴?繧ゅ?縺ッ隗」豎コ縺励※縺ェ縺?ー励′縺吶k縺ョ縺?縺代←縲

  • 警視庁蒲田署に異動となった武本は、不法滞在外国人を母に持つ幼女監禁事件を追った。一方、かつての上司、潮崎は、武本の力になりたい一心で、独自に事件の調査を始める。そして、浮き彫りになる子供の人身売買や虐待の現実。法律では裁ききれない闇に、二人はどのような光を当てるのか?

  • 不法滞在外国人を母に持つ子供たちの不遇。人身売買や虐待の現実に、武本&潮崎のアンバランスコンビが立ち向かうシリーズ第2弾。
    主役の二人に、冷血刑事や温情刑事の登場で魅力的な役者が揃ったにも関わらず、展開が冗長過ぎて読むのに疲れる。前作の良さが薄くなった感あり。

  • 前作と比べると若干グダグダしてたかも。
    最初の事件や和田の過去がエグすぎて苦しくなった。
    のぞみのしたたかさも含めて、ラストも後味悪かったかな。
    潮崎も前作に比べるとややパワーダウン。。
    でもこのシリーズは好きなので、三作目も絶対に読む!

    考えても仕方がないことは考えるのをやめるという武本を見習いたいとつくづく思う。

  • 圧倒的な面白さに魅了された第1作に続く2作目も、期待を裏切ることはなかった。
    文庫本で672頁の長編にもかかわらず、気が付くといつの間にか、残りは数ページ。
    第2作の大きなテーマは「警察官とは?」、あるいは法と人間。
    法に殉ずるのが警察官か、違法と知りながら人間として優先すべきことを尊重するか。その選択として、「温情」「冷血」とそれぞれ呼ばれる刑事を登場させる。
    著者は、不法滞在の外国人問題、国籍も戸籍も無いその子供たちへの対応、自動売買春、児童虐待、までも読者に提示する。
    デビュー作同様のてんこ盛りとなって読者に迫り、最後はアッと言わせる推理小説の醍醐味を味わわせてくれる。
    重いテーマにもかかわらず、読後感が爽快なのは、このシリーズの主役二人のキャラクター。
    謹厳実直融通無碍馬鹿正直で口下手武骨なはみ出し刑事武本、茶道本家を家族に持つおぼっちゃまで、国家公務員Ⅰ種試験に合格しキャリアとして警察庁に入庁予定の、刑事時代相棒の潮崎。何ともまあマンガチックな二人だが・・・

    物語進行の中で再三語られる、武本の父親の人生訓、「やらないでやらなかったことを後悔するより、やって後悔しよう」。著者のメッセージでもあるのだろう。
    さらに登場人物の一人の女性に語らせる。「男の人って、弱いと可哀想、その二つを見せて、あなたは優しい人って言ってあげれば、みんなその気になるのよ」女性って怖いなあ・・・
    含蓄のある言葉も目白押しの、傑作エンターテイメント。第3作もさっそく・・・

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