40 翼ふたたび (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062762694

作品紹介・あらすじ

「人生終わりと思っていたら、40歳が始まりだった。」――石田衣良

投げやりに始めたプロデュース業。だが同世代の依頼人との出会いが喜一を変えた。挫折の先にある希望を見つめた感動長篇。

人生の半分が終わってしまった。それも、いいほうの半分が。会社を辞めて、投げやりにプロデュース業を始めた喜一・40歳の元を訪れる、40代の依頼人たち。凋落したIT企業社長、やりての銀行マン、引きこもり……。生きることの困難とその先にある希望を見つめて、著者が初めて同世代を描いた感動長編。

感想・レビュー・書評

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  • これぞ石田衣良さん!

    読後幸せな気持ちになれる大円団!

    私はまだ、フォーティになってないけど、
    今日も頑張ろうって思わせてくれる。

    人のためを思った行動は、自分に返ってくる。
    今と、自分と、今自分と一緒にいてくれる人を
    大切にしようと思った。

  • 久々の石田衣良作品。
    40歳。人生の半分が終わった。それもいい方の半分だ。プロデューサー業を生業とする吉松喜一は出会う様々なアラフォーとともに人生を顧み、これからを歩んでいく。
    自分もアラフォーに片足突っ込んでいる身なので、心に響く内容でした。そして石田衣良さんのちょっとエッチな文面が何気に好きだ。笑
    タイトルの翼ふたたびの章は良かったなー!なんか心が洗われた感じになりました!

  • 40歳。学生のころは、大人度合も、相当大人で、オバサン、人生楽しみ無し、しわしわ、なんて思っていましたが、実際、自分がその年齢を越したとき、いやいや、まだまだ、なんて思ってしまってりするんですよね(笑)
    40歳から始めよう、が、この本のスローガン。
    まさに、そうだと思います。
    そう言えば、40歳の誕生日を迎えた人に、よく、「人生の折り返し地点ですね。これからもがんばろう。」と言ったコメントをよく見かけました。そうかな?本当にそうだろうか。私は、一度も、「40歳が人生の折り返し」だなんて思ったことないです。
    これからです。もっともっとやりたいこと、たくさんあるし、会いたい人たくさんいるし、美味しいものたくさん食べたいし。
    そして、もっと勉強したい。
    きっと50歳になっても、同じこと言ってるのかな。
    この本は、同世代の話題として、興味持ちながら読みました。みんな、このままじゃいけないって焦りながら、心の中で、思ってるんですね。
    出てくるキャラクターでインパクト強かった人・・・地球防衛軍のおたく社長。思わず、擬声語、呟いてしまいそう。

  • 久しぶりの石田衣良。

    やっぱり石田さんは、恋愛ものより“街もの”でしょう。

    秋葉原、池袋、上野、月島……。
    (下北沢だけはハズレだったけど(苦笑))
    本作は、まあ、“銀座”かな。

    石田衣良を読み始めた20代後半、単行本だった本作は、IWGPにどっぷりハマってたということもあるが、“40代がテーマ”という点からも、興味が無くスルーしていた。

    しかし、あれから十年。自分が40に手が届く年齢になって読んでみると……。
    なんて、身につまされる物語なのだろう!そして、なんと勇気を与えてくれる作品なのだろう!

    “出来すぎでしょ”てな展開も、あるにはあるけれど……、

    『翼ふたたび』
    『日比谷オールスターズ』
    の2編で、涙腺が決壊……。

    ★5つ、9ポイント半。
    2015.04.22.図。

  • 石田衣良ってテレビに出てくると、なんかいけ好かね~野郎だなと思わせるんだけど本は面白い。
    ただし、テレビドラマやマンガ的な面白さであり、読書的な面白さではないけど。

    これは40歳を迎えたおじさんの仕事の話。
    脱サラして独立して成功したって内容なんだけど、スポ根マンガの勝って勝って勝ち抜いての爽快感と同じ感じかな。

    引き続き同著の「4TEEN」なんて読んでますが、読む順序としては逆かもしれません。

  • 登場人物のバラエティがまさに石田衣良さんという感じではあるが、40歳というとてもとても微妙な年齢を題材に、悪戦苦闘する男たちの物語が描かれる。泣きたいときもあるのにもういい大人だと素直に泣くこともできない多くの40歳に読んでもらいたい。

  • 夫の友人からお借りしました。

    華やかな大手広告代理店に勤務していた主人公が、会社を辞めて独立したことをきっかけに落ちぶれ、いじけてしまったところから物語は始まります。
    様々なタイプの同世代の依頼者と出会うことにより、人生を振り返り、元気を取り戻し、大切なものが何かを見つけていくという王道のストーリーでした。

    こんなおとぎ話のような都合の良い話を読んで感動できるなんて純粋過ぎる、と貸してくれた彼を思い浮かべながらついつい引いた眼で見てしまう私の心は荒んでいるんでしょうかね。
    レビューを読んでも概ね高評価で驚いています。

    中年にエールを贈るコンセプトは否定しません。
    むしろ共感したくなりますけど、AV女優の下品な行為とか必要?と思ったり、高校生から40歳まで引きこもっていた男の社会復帰が安易すぎると思ったり、末期がん患者を出してくるなんて涙の押し売り!と思ったり、とにかくやり口がご都合主義&下品で私の許容を超えました。

    文章もこれは読みやすいというのでしょうか?私には子供っぽく感じて仕方がない。
    若者を主人公にした作品ではそれが青春のあおさっぽくて似合っていたけど、中年のおじさんがターゲット層なのに同じ調子なので不自然さがぬぐえません。が、高評価なら皆さんそれを受け入れているんですね。

  • 40歳という人生の折り返し地点を迎えて、広告代理店の安定した地位を失い、フリーのプロデューサーとしての活動を始める主人公。しかし来る依頼は便利屋のような仕事で、40歳のクライアントの人生のプロデュースをする。
    読みやすいけど、もう少し突っ込んでほしかった。たとえば23年間引きこもりのクライアントの家に行ったときも突然会話ができてしまう。なんか簡略化されてしまっている気がした。
    でも末期がんを宣告される話は、改めて守る人のいることの強さを感じさせられた。
    さらっと読むには面白い。

  • 40歳前後人生の岐路にたった男達の物語。

    色々出来すぎた感もありますが、共通して語られるのは、
    40になっても人生これからだって、
    前向きな気持ちにさせてくれる作品です。

  • 複数の章で、新しいキャラが登場し、時にストーリーがリンクする。「IWGP」と同じような展開だった。

    違うのは、登場人物が「40」中年の人たちだということ。

    「お金」「家庭」「地位」何を持つものが幸せなのか。また、「40」から再び、得たいモノのために、努力することができるのか。

    本作では、その答えを「40歳から始めよう」と言い切る。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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