一瞬の風になれ 第三部 -ドン- (講談社文庫)

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著者 : 佐藤多佳子
  • 講談社 (2009年7月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764087

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一瞬の風になれ 第三部 -ドン- (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 最終学年。最後のインターハイに向けて予選が始まる。

    新二、連にとって100M,200M,4継の最後の戦いがはじまる。
    レースのスタートラインに立つ緊張感。私までもがそのスタートラインに立ってるかのようにドキドキする。なんともいえない高揚感。

    関東大会の4継決勝。
    アンカーの新二と一緒に私もみんなのバトンが繋がっていくのをドキドキしながら見守った。ゴールした瞬間 息するのも忘れて読んでる自分に気付き、苦しかった~疲れた・・・一緒に走ってる感覚だった。
    読んでて涙でてくるし、隣にいてた子どもに不思議そうな顔された。
    子どもが中学になったらぜひ読んでほしいな~

    3部作だし長いかな~と敬遠してたけど、長さを感じさせない。本当によかった。目標にむかって仲間たちと努力をする姿がキラキラしてて こちらまで清々しい気持ちになるし元気をもらえる作品でした。

    最後に、根岸君が素敵でした。自分も4継に出たかっただろうに、チームが勝つために身を引く潔さ、そしてチームを支えていく彼がかっこいい~!!

  • 本気で面白かった!試合が終わるたびにすごく込み上げてくるものがあった。やっぱり4継のシーンが1番好き!クールな蓮がだんだん本気になるところ、鍵山が打ち解けていくのも嬉しかったし、桃内はふざけてるけどいい後輩で、根岸の試合は悔しかった、でも根岸のおかげでこの4継は実現したんだと思う。新二は本当にみんなをひっぱっていったすごく素敵な人!!!読めてよかった!!!!!!!

  • 陸上短距離の高校部活の話。部活の代々の先輩の思いも受け継いでいてリレーを走っている所は陸上の奥深さを知ることができた。個人スポーツって思ってたけど、男女種目関係なく一致団結している姿はいいなって感じた。谷口との恋愛描写も青春って感じですげえ良かった。陸上を知らない人にも読みやすく熱い作品になってます!

  • 「俺は不言実行のコーチだからな。ハッタリはかまさんよ」
     三輪先生は俺の頭をハタきながら、そんなことを言う。
    「実行するのは選手だ。コーチが不言でどうする? そんなコーチはいらんだろう」
    大塚先生がイライラしたような口調で言った。三輪先生は笑っている。
    「何が不言実行だ。いつも適当な目標をぺらぺら言って、ろくにクリアしたことないじゃねえか」
    「そりゃ、選手時代の、高校の時の話でしょう、先生」
    「指導者になって変わったか?」
    「そりゃ違いますよ! 自分のことはいいですけど、生徒は傷つけたくないですよ。適当なことなんか言いませんって」
    「高い目標を立ててやれ。引っ張り上げてやれ。尻を押してやれ。それが指導者だ。不可能を可能にしてやれ。夢を持て。おまえが一番大きな夢を持て」
     大塚先生は厳しい口調で静かに言った。くぼんだ目が三輪先生に食いつきそうにギラギラ光っている。
     夢は各自が持てーーというのが三輪先生の持論だった。自分から強く望まなければ絶対に実現しないからと。だから、先生の言葉には本当にびっくりした。

    「やったなあ…」
     根岸は低くつぶやいた。
    「見たか? おまえ、蓮が思い切り出たぞ」
     根岸は泣きそうな顔をしていた。
    「俺ん時はな、あれがあれができなかったんだよ。蓮は俺を待ってて、すげえゆっくり出てくれたんだ。そんなの4継じゃねえんだよ。やっと本物になった」
    「ああ、そうだな」
     俺はうなずいた。総体優勝云々より、何より根岸が望んでいたことなのかもしれない。蓮がリミッターをはずし、持てる力のすべてを出すこと。4継のメンバー全員がMAXの力で走れること。それが根岸の夢だ。

  • 3部作完結。
    健ちゃんのその後がきになってしかたがない私には、続編がほしい。
    とうとう、進路問題が一度も出てこなかった。
    医学部を狙う先輩がいるくらいの高校なら、1年の時から具体的に考えさせるはず。走りさえしてりゃいいみたいなことが、あるはずないんだけど…。ま、部活視線の小説だから、うるさいことは言わずにおこう。
    孤独の意味。
    3冊読んで、それがわかるなら、読む価値ありだ。

  • 青春最高!春高ファイ!
    今からでも間に合う。ここまでレベルの高い話にならなくてもいいから、自分も何かしら夢中になろう。夢中。夢の中。夢じゃなくなる日。

    とても自分のためになったのは「だめなとこを指摘するのではなく、こうしたら良くなるということを言う」というとこ。
    確かになんにでも言えるけど、教えてる時は意外と盲点。

    あと、新二は初心者だから初心者の気持ちがわかったり、アガリ症だった過去、’出来ない’感覚を覚えている点、が強み。弱みを強みに変える力。

    私も頭で考えたり研究したりするのは好き。新二の頭の中は私の頭の中か。と思うほど共感した。

    新二、立派なランナーと部長になったなあ。
    で。連に恋した。爆●~*♡

  • 高校の部活、きつい練習、恩師、部内恋愛、挫折、他校のライバルたち、そして天才の幼馴染と最高のチームメイト。話の内容は、ベタな青春スポーツ小説です。なにも捻っていません。ですが、いままで読んだ小説のなかでも指折りの面白さでした。

    陸上短距離というスポーツを題材に物語を書くのは、とても難しかったのではないかと思います。さまざまな球技と違って競技自体が一瞬で終わってしまうので、試合の面白さを伝えるのが難しいからです。事実、この小説でも、ラストの4継南関東決勝ですら2ページ半くらいの分量でしか書かれていません。

    むしろしっかり書かれているのは、試合前の緊張感だとか、日ごろの練習に対する考え方だとか、チームメイト(特に連)に対する気持ちだとか、レース後にタイムが少し上がった喜びだとか、そういう面だったように思います。新二たちのようにインターハイに出る実力がなくとも、部活などでスポーツ(吹奏楽とかもそうかも?)をやったことがある人たちなら、誰もが一度は抱きそうな「等身大の高校生」が書かれているように感じました。それはもう感情移入しまくりましたよ、えぇ!(笑)

    守屋先輩の引退、谷口の地区大会3000m決勝、マイル県決勝、4継南関東決勝、どのシーンでも泣いてしましました^^;

    真剣に頑張っている姿を見ると応援したくなるし、自分も頑張ろうと思えるようになります。
    自分も頑張ろう、と思わせてくれる、そんな小説でした。


    「楽しみだ。神谷新二は、どんなふうに走れるだろう?」

  • 最後のレースを読んだら終わっちゃうのがさみしくて
    100ページくらい残して読むのを止めてたけど、やっと読みました。

    さわやかな青春小説ー
    ひたすら陸上ーー

    いつも自分で選ぶ作品とは全く違う。

    こんなに夢中に読めて
    楽しくて 感動して 充実した気持ちになれるなんて 思いもしなかった。

    最後の4継なんてもう 何回読んでも泣ける。

    まっすぐな自分の道
    繋がるバトン
    走る感覚 喜び

    感情や景色が 思いっきり伝わってくる。

    すごい

    読んでよかった!

  • 数ページに一度涙腺が刺激された。走ることを語り合う何気ない言葉に心が震えた。
    何度も電車の中で泣きそうになった。いや、泣いた…何度も。
    レースシーンでは目の前で行われているか如くドキドキし手に汗握り、声を上げそうになった。
    読んでいると清々しい気分になる。

  • 何と爽やかな読後感!主人公新二の心の動きが見事に描写されてました。ツイッターの投稿みたいな感じもして凄く新鮮。
    全三巻を通して、高校三年間のアスリートとしての新二のメンタル、フィジカル両方の成長を追体験できました。

  • 良かった~~!!
    なんかずっと前のめり気味に読んでました。
    どんどん読みたいけど、終わるのが勿体無い!!
    ずっと読んでいたい気分でした。

    森絵都さんの「DIVE!」を読み終えた感想と似ています。
    本当に清々しくて、爽快!!
    高校の3年間、こんなにも陸上に打ち込んだ新二達は素晴らしい。

    何かのスポーツを「好きだ」と思えるって幸せですよね。
    私は本当に運動神経がないので、スポーツ全般嫌いでした。
    特にチーム競技は、他の人に迷惑がかかるので大嫌いでした(^_^;)
    中学や高校の時に、この本や他のスポーツ小説を読んでいたら
    少しはスポーツへの興味も変わったかもな?と思うと悔しいですね~。

    もう今さらスポーツはないですが、新二のお母さんみたいに
    スポーツをする息子の応援に励もうかな?って思ったりしました。

    なんか本の内容と関係ない事ばっかり書いてますが、内容は是非
    読んで確認して欲しいです。
    高校の陸上部なんて、私とは無縁ですが、何の違和感もなくスーっと物語に入っていけました。
    途中何度も涙ぐんだりしながら読みました。

  • 悔いの残らないよう「一つ一つ」の大会に臨む新二と連。県大会、関東、インターハイ出場を部活のメンバーと目指す。この巻では新二の恋愛やライバルとの駆け引きなど、ワクワクしながら読めた。最後は自分好みの展開だったのでホッとした。学生時代に読んでいたら、もっと感動したかもしれない。それでも満足のいく物語でした!

  • 小説でこんなに興奮したのは初めて!
    蛇足になるかもしれないけど、この先が読みたいな。

  •  最終章は、いよいよ最後のインターハイ予選
     
     10秒から1分で終わってしまう本番のための激しい練習がより
    本番に気持ちを入れさせます。

  • 1番大好きなスポーツ小説です!
    本当に青春って感じて私も走りたくなります。
    何回読んでも熱くなるし、泣ける素晴らしい本です!!

  • スポーツ系が好きな人にはお勧め。青春スポーツ小説。青臭いけど、真っ直ぐに突き進んだ高校生の物語。

  • 連作物は、やっぱり終わらないでほしいと思ってしまう。
    俺の精神的な成長や仲間との絆に触れ、陸上ってこんなに良いものだったのかと、なんだかうらやましくなった。
    恋の行方、次の大会での結果も気になる。
    続編でないかな。
    でも、これ以上先がないからこそ、いいのかな。
    ーーー
    いよいよ始まる。最後の学年、最後の戦いが。100m、県2位の連と4位の俺。「問題児」でもある新入生も加わった。部長として、短距離走者として、春後発の400mリレーでのインターハイ出場を目指す。「1本、1本、走るだけだ。全力で」。最高の走りで、最高のバトンをしようーー。白熱の完結編。

  • 何度読んでも好き

  • このシリーズ、おもしろかった。
    何度も泣きそうになるし。通勤時に読んでいたので必死で我慢していました。

  • タイトル通り、イチニツイテヨウイドンと走り出し、あっという間に物語を駆け抜けるような感じ。軽くて爽やか。

  • またまた会社の人に貸して頂いた。

    こういう青春小説は、自分で購入することは絶対に無い為、
    とてもありがたい。

    普通なら出会うことが無かった本だと思うが、
    こういう形で出会うことが出来て良かった。
    読後は満足感が広がった。


    小中学生の夏休みの読書感想文にはもってこいではないだろうか。
    テンポも良く一人称が高校生の男子の為、表現も難しくなく、
    学生さんでも読み易いのではないだろうか。

    高校の三年間を、ギュっと詰め込み、
    部活中心だが、友達関係があり、ちょっとした恋愛があり、
    青春時代が丸々蘇ってくるような一冊。

    前向きな主人公もとても好感が持て、
    きっと読み手が学生さんであれば色々な気づきをくれる本だと思う。

    若い方に是非読んでいただきたい一冊。

  • この本を読むのは二度目である。もっとも一度目のときは上巻だけで読むのをやめてしまった。はじめて読む佐藤多佳子で、なんとなくあさのあつこの『バッテリー』と同じような作品なのかなと思ってしまったからだ。天才型のオレさまキャラと努力型との組み合わせというのが、似ているように感じたのかもしれない。もっとも天才型と努力型の組み合わせというだけなら、ガラスの仮面をはじめ、数多く存在しているのだから、これがとりわけ似ているということにはならなかったと思うのだが。
    今回も上巻だけだとそれほど好きになれなかったが、最後まで読むと、主人公の成長が良く感じられた。佐藤さんの作品の中でも特に人気があるのがよくわかる。自分の力が最大限生きるように、走るというとても単純な動作を、丁寧に磨き上げていく繊細さがとてもよく伝わってきた。またバトンパスの難しいところがどんなところで、どのように注意しなくてはいけないのか、それを修得した後で、今度はどのようにそれを後輩に伝えていったらよいのかがよく伝わってきた。佐藤多佳子の他の作品にも言えることだが、この年代の男の子がどんなことを考えていきているのか、それが実にリアルに感じられる。
    ラストの終わり方も良かった。これからもずっと続いていく人生を、物語として切り取るのに、一番良い終わり方というのがよくよく計算されている。
    僕がこういう「体で感じる」ことの大切さをやっと理解できるようになったのは、大人になってだいぶしてからのことだった。うちの長男も、頭でっかちで理屈が優先するようなところがあるが、そのうちこういう本を読んだりしたら、それで何かがいろいろつながるということがあったりするだろうか。

    また、自分は運動系の人たちが大切にしているものをうまく理解できないのだけれど、こんなふうに語ってもらえれば、それがどんなに人として貴重な体験であり、学びなのかということはわかる気がする。
    そこから学んだことは、きっと例えば社会学を学んだり、教えることを学んだりするときにも生かせるはずなのだから、それがうまくつなげられるような言葉を僕も持ちたいなと願う。

    いろいろ考えさせられる、とても良い本だった。

  • 3巻まとめてのレビュー。こういう部活の物語は好きでよく触れるがいつも決まって登場人物が眩しすぎて辛くなってしまう。私は吹奏楽部で活動していた学生時代、陸上などの個人競技は自分が頑張らなければ他人に迷惑をかける団体競技とは違って楽でいいよな、と思っていた。しかし、陸上も1人1人が頑張ることでそれがチーム全体に伝染し、結果的に成果が上がることがあるのだと思った。また、団体戦と言えるリレーでは、現在のリレーメンバーだけでなく歴代のメンバーからもバトンを受け継いでいると神谷が気づく場面はとても感動した。連を目指しながら頑張る神谷と、神谷に背中を押されながら頑張る連は本当にいいコンビだと思った。このように試合のある物語は、主人公をどれくらい勝たせるかがとても難しいと思う。最後はとてもできすぎているような気もしたが、県のマイルで一度挫折を経験しているのでまあいいかといったところだ。神谷と谷口がどうなったのかも知りたい。

  • 俺が口にしてしまった許されない言葉への返答だった。自分が事故にあえばよかったと口走った弟に、兄はケガするなと言った。

    根岸「みっちゃん、おまえに100mの練習に絞れって言ってなかった?100でインハイの頂点を狙えってさ。」連「新二に負ける。200で。」「俺がみっちゃんに行ったのは、全部ちゃんと走りたいなってこと。いつでもできんじゃん、100に絞るなんて。逆にさ、ずっと走ってりゃ。」

    俺は安易に先を見すぎていた。県は通過すればいいと。通過するだけなら余裕があると。でも、根岸は関東は走らない予定だ。一人だけロングスプリンターだというハンディを背負って、誰よりも真剣に取り組んでいる。」
    県大会「最高のリレーをしたい」何より、俺たち四人でチームを組めたことのために走りたいのだった。その思いをちゃんと説明できなかったのに、みんなわかってくれた。
    人生は、世界は、リレーそのものだな。バトンを渡して、人とつながっていける。だけど、自分は走るその時は、まったく一人きりだ。そこは言葉のない世界なんだ。
    根岸「俺はこのチームが相対で優勝することを信じている。俺が入ったら、それは無理だ。でも、鍵山が完全にフィットしたら可能性がある。お前ら、誰もそういう夢を見ねえのか」
    否定的にでなく、肯定的なアドバイス。「いかに自分の仕事を早く終わらせるかじゃなくて、いかに自走者が走りやすいようにするかだ」
    根岸「みたか?連が思い切りでたぞ。俺ん時はあれができなかったんだよ、やっと本物になった。

    みっちゃんからずっとつながって、バトンがわたってきている気がする。

    俺の走る道、光る走路だ。(他のレーンを気にしなくなった。決勝では自分しかほかのレーンは走らない。)

    一章:みっちゃんが鷲谷の監督に、夢を語れと言われ、勝利宣言
    二章:空気の読めない一年生、鍵谷加入。谷口が県にいけることになり、新二に抱き着く。
    三賞:それぞれの挑戦。マイルでは新二がバテて県を突破できず。
    四章:アンダーハンドパスの練習
    五章:リレー優勝、個人でもライバルにかつ。

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一瞬の風になれ 第三部 -ドン- (講談社文庫)の作品紹介

いよいよ始まる。最後の学年、最後の戦いが。100m、県2位の連と4位の俺。「問題児」でもある新人生も加わった。部長として短距離走者として、春高初の400mリレーでのインターハイ出場を目指す。「1本、1本、走るだけだ。全力で」。最高の走りで、最高のバトンをしよう-。白熱の完結編。

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