- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062764087
感想・レビュー・書評
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三部作ついに完結。GW中に読もうと思っていたけど、一日ずれ込んでしまった。
4継はネギが走ったり1年の問題児が走ったり紆余曲折があったけど、ネギが素敵。鍵山の代わりに4継に出るときは自分のできる最大限のことをすると早朝にラインをひいてカーブ走の練習をし、鍵山復帰後は自分とチームメイトの実力や適性を知った上で、「俺は走らねえ」「守るなよ。ガンガン攻めろよ」と他のメンバーの背中を押す。実力云々でなくチームの一員として素晴らしい姿勢だと思う。
あと、鍵山への指導。「ここが悪い」じゃなくて「どうすればできる」ってことだけを言う。これは仕事とかいろんな場面で通用することのような気がする。というか、自分も新二のように言われれば言われるほどひどくなるという経験があるし。
100mのレースも良かったけど、やっぱり最後の4継がいい。全然陸上の知識なかったけど、臨場感があって熱くなった。
陸上は個人競技というイメージが強かったけど、こんなに人と人のつながりが強いとは。
「人生は、世界は、リレーそのものだな。バトンを渡して、人とつながっていける。一人だけではできない。だけど、自分が走るその時は、まったく一人きりだ。誰も助けてくれない。助けられない。誰も替わってくれない。替われない。この孤独を俺はもっと見つめないといけない。俺は、俺をもっと見つめないといけない。」(P.275)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本気で面白かった!試合が終わるたびにすごく込み上げてくるものがあった。やっぱり4継のシーンが1番好き!クールな蓮がだんだん本気になるところ、鍵山が打ち解けていくのも嬉しかったし、桃内はふざけてるけどいい後輩で、根岸の試合は悔しかった、でも根岸のおかげでこの4継は実現したんだと思う。新二は本当にみんなをひっぱっていったすごく素敵な人!!!読めてよかった!!!!!!!
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全3巻の最終巻
1巻の感想で、スポーツ要素が低いと書いてすいませんでした。3巻は怒涛の競技会ラッシュ。少年ジャンプのバトル物読んでる気分でした。3巻単独でも400ページ超えの長編ですがあっという間に読み終わります。
終わり方も少し唐突で、この辺も打ち切りが決まったジャンプのマンガみたいでした。
部活もの、群像劇としてはリレーは盛り上がりますし、ハイライトとして異存はないのですが、連との直接対決はどうなったのとか、全国(インハイ)ではどうなのとか、その後兄は?とか、谷口とはキスぐらいしたのとか色々気になることは残されています。
せめてネギと明日香がどうなったかだけ知りたかったですね。
個人的にはみっちゃん(三輪先生)が気に入りました。
スポーツでも音楽でも勉強でも構いませんが、正しく導いてくれる人って重要ですね。 -
最後まで楽しく読めました。青春小説で素敵でした。リレー面白い競技ですね。スピンオフとかあれば読みたいです。
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高校三年間の陸上部、3部作の完結編。
主人公視点で書かれてるので、試合に向けての高め方、練習、部内のゴタゴタ、ちょっとした色恋沙汰、試合中の緊張感等々を一緒に体験しているようで、レース結果には思わず泣いてしまった。
「一本、一本、走るだけだ。思いきり走るだけだ。」の言葉が凄く好き。
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とっても良かった。メタバース空間でスプリンターになった高校3年間を過ごすことができた。オリンピックのリレーとか緊張するんやろな。
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ただただ静かに、熱い涙で溢れた。
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なんてことでしょう。こんなところでおわるなんて。まだ地方大会なのに本の残りページが少なくてハラハラしながらよんだら、まさかのそこまでか!
でも、サブタイトルはイチニツイテ、ヨウイドン。その「ドン」だから、小説はここまでだけど、彼らはこれから走り出すんだよってことなのだろうと自分を納得させる。
新二が冬にトレーニングをもりもりがんばる。そんな新二に触発されるのか練習嫌いの連もトレーニングをがんばる。新二にとって連は憧れで目標で追いつき追い越したい相手。連にとっては、新二には抜かされなくない。
一巻でも思ったけど、陸上部の走ることの面白さがぎゅっと詰まった小説で、陸上部の人と関わるみんなが読んだらいいのにって思う。
一人称で書かれている文章なのに、連の気持ちまで分かる描写がすごい。しゃべれどものときには思わなかったけど、この人の他の本も読んでみたいと思った。
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再読。
新二と連は三年生、最後のシーズンへ。4継も新入生加入で新しいチームに。新二は部長としても、スプリンターとしても成長していく。
もう結果はどうでもよくて、春高陸部メンバーが自分の力を出し切れるよう祈りながら読みました。
30年若かったら、走りてぇ、って思いました。 -
三部作となると途中だれるかと思いきや最後までずっと面白かった。いろいろな出来事が次々と起こるので飽きず、早く次の巻が読みたくてうずうずするほど。
主人公は明るいムードメーカーで打たれ強く粘り強い性格をしている。この小説は一人称で描かれているため、読んでいると自分もそういうポジティブな性格になったように感じて前向きになれる。
頑張っても上手くいかなかったり自分の周りの人と比べて劣等感を感じている人には響く言葉がたくさんあり、間違いなく勇気づけられる。
私は学生時代部活に入っておらず、入りたかったな、入ればよかったなとずっと思い続けてきたが、この小説を通して、部活の苦しさと楽しさと絆と成長を謳歌でき、リアルな部活動以上の青春を味わえたと思っている。