新装版 46番目の密室 (講談社文庫)

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著者 : 有栖川有栖
  • 講談社 (2009年8月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764278

新装版 46番目の密室 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 読みたかった作家アリスシリーズの1冊目。
    悩んで新装版を読むことにしたが、あとがきと解説が旧版と新装版の両方読めてお得だったと思う。

    事件発生までの導入部、事件発生から犯人発覚までの捜査過程、探偵の推理と犯人の自白、どれをとっても落ち着いていたなという印象が強い。
    そろそろ誰か死ぬなと思った時(我ながらひどい思考だが)、丁寧な書き方だなぁ…なんて考えてしまったくらい。
    どこもかしこもじっくり。
    火村先生が警察に協力を依頼されるという状況故に、情報がすんなり入ってきたのもストレスなく読めた理由の一つかもしれない。
    こんなにやきもきしない推理小説は初めてではないか。
    その分最後の謎解きも変に落ち着いて「なるほどね」って感じで読んでしまって、良かったんだか悪かったんだか。

    作中のアリスさん(年上だからさん付け)は、学生アリスシリーズのアリス(年下だから呼び捨て)に似ている。
    抜群の安心感(笑)
    火村先生は思っていたより印象が薄いような?
    本領発揮はこれからかな?と期待してしまう。
    近々2冊目も読みたい。

  • 本格ミステリと言われる作品を初めて読んだ。一冊目としては、非常に読みやすく、読みながら、散りばめられた謎をじっくり考えることができた。今後は著者の他の作品や古典的なミステリも読んでいこうと思う。

  • 「作家アリス」シリーズ1作目。
    「「人を殺したい、と私自身が思ったことがあるからです」
    こう言いきる火村は、自身の経験から犯罪学者の道を選び、フィールドワークと称して警察の事件捜査にも手を貸している。
    人に平等に与えられる生命。
    代替品のない生命を理不尽に奪おうとする犯罪者を、火村は赦すことができない。
    危うさを内に秘めている友人・火村を、有栖川は案じながらも火村のフィールドワークに助手のように付き添うことが多い。
    有栖川の大先輩である著名な推理作家に招かれ、火村と有栖川は真壁の別荘を訪れる。
    そこで起きた二つの殺人事件。
    見知らぬ被害者と別荘の主の死。
    シリーズの第1巻ということで火村や有栖川のキャラクターを紹介する記述も多い。
    トリック自体は特別に目新しいものだとは感じなかった。
    犯罪心理学者として捜査協力をしているゆえに手に入れられる情報も多い。
    当然事件解明への道筋も、事件現場から得られた情報をすべて火村が把握している前提で進んでいく。

    わかりやすいストーリーと読みやすい文体。
    個性的な主人公たち(火村と有栖川)。
    事件関係者。特に女性の描き方が少し雑なようにも感じたけれど、火村と有栖川の友情が感じられる場面もあって楽しめた。
    本格ミステリの王道ともいえる、クローズ・ド・サークルものであることも嬉しい。
    何よりも読み終わったあとに陰鬱さが残らないところが気にいっている。

  • ○アリスシリーズ1作目は雪山での密室殺人。登場人物はドラマの世界観そのままに、トリックを暴く火村が格好いい
    作家アリスシリーズ第1弾は2人の密室殺人。

    臨床犯罪学者・火村英生、と言えば、2016年1月より日本テレビ系列で放映されたドラマ(http://www.ntv.co.jp/himura/)がすでに懐かしい。火村役に齊藤工、有栖川有栖ことアリス役に窪田正孝が充てられ、二人の信頼感や謎解きの鋭さに誰もが感心したのは記憶に新しい。

    今作は、その臨床犯罪学者火村英生シリーズの第1弾である。
    このシリーズは「火村シリーズ」「作家アリスシリーズ」とも呼ばれるそうだ。

    作家・アリスが、密室小説の大家で日本の「ディスクン・カー」ともいわれる真壁聖一邸に毎年恒例のクリスマス会に呼ばれ、学者・火村と一緒に長野・軽井沢にある「星火荘」に向かう。
    星火荘には、作家・真壁のほかに、妹の佐智子、佐智子の娘の真帆、同居人の光司。そして推理作家の風子と石町、編集者の杉井・船沢・安永の、合計11名がいて、盛大にパーティを行うことになっていた。
    異変は真帆が見かけたやけどの男から始まった。その後石町も見かけ、屋敷を厳重に警戒する必要があるのでは、となった。
    そしてクリスマスの夜、各人の部屋に白い石灰・白い杖・白いトイレットペーパー・白いぬいぐるみ・白いハートの落書き・白いワインなどがばらまかれるという「いたずら」があり、それぞれ思い思いに疑ったりするが、そのいたずらが発見された深夜、アリスがトイレに起きるといきなり部屋の暖炉の前で殴られてしまう。そのときちらっとみかけた人が暖炉に頭を突っ込んでいる様子。石町に起こされた後その部屋に駆け込むと鍵がかかっていて、何とか入るとそこには暖炉に頭を突っ込んで焼かれて死んでいる男が。
    とりあえず緊急事態なので全員を起こそうとするが、真壁先生の姿がない。死んでいた男はおそらく真壁先生ではない。唯一残された部屋・地下室に向かうとそこには鍵がかかっていて、ぶち破るとそこには―――真壁氏の遺体があった。
    2名が殺された中にはたくさんの謎があり、一つひとつをじっくりと調べる。また、多くの人間に動機があるといってもおかしくない中、火村がたどり着いた犯人は。


    結末はここでは述べないが、事件発覚当初の(おそらく1点)ミスリードに読者はおそらくひっかかる。ミスリードをしようとしているわけではないが(これもおそらく)、ごく自然な形で見逃してしまうことだろう。火村はその結論を推理し、導き出す。
    やや中盤、新しい発見が少なく見えて盛り上がりにかけるようにも感じるが、アリスと火村の信頼感もにじみ出る1作目。

  • こういうものは一気に読まないといけないものなのだなと考え、反省。他の作品も読みます。

  • 火村シリーズがドラマ化されたのを記念に。

    なるほどね~。王道な本格推理小説だなと思いました。
    王道過ぎて気持ちがいい。
    動機なんかはちょっとえっ!!と思うところがないわけでもないですが、トリックが重要だとおもうのねん。




    @手持ち本

  • 友人で犯罪学者の火村英生は推理作家の有栖川有栖に密室の巨匠と呼ばれる推理作家の真壁聖一の別荘で毎年行われるクリスマスパーティーに一呼ばれていた。
    そこには毎年気心の知れた編集者と同業者の作家が呼ばれていた。真壁自身は独身だが、彼の妹が離婚後娘を連れて彼の別荘に住んでいる。数年前に真壁が巻き込まれたホテルの火事で彼を救った消防士は命を落とし、その息子を彼は引き取っていた。
    北軽井沢の別荘"星火荘"は雪に包まれたクリスマスをそんな面々で迎える。しかし、周辺をうろつく茶色のブルゾンの男、イヴの夜の手の込んだ悪戯に始まった事件は、その夜二件の殺人事件に発展する。
    書斎の暖炉に押し込まれた茶色のブルゾン男の死体、そして地下の書庫の暖炉に同じく押し込められた主の真壁誠一の死体。そしてその二つの部屋には錠が下りていた。密室殺人の謎を火村&アリスのコンビが解く。第一作目。新装版。

    "「気に障ったか?」
    火村は穏やかに言った。
    「お前を軽蔑して言ったわけじゃない」"
    火村という人は優しいのだろうとわかる言葉がちょこちょこと撒かれていて、そこに寄り添うアリスの姿勢が好きだ。順番が逆になったけれど、刊行順に読んでいきたい。

  • あの人が犯人かな?いや、実はこの人かも?と、考えながら読むのって面白いんだなぁ。と、久々にその感覚を思い出させてくれた一冊。密室にする方法も、犯人の動機も、奇をてらったものでなく、何故かしら戦後昭和の香りが。

  • 楽しめたが、印象は薄い作品。

  • …というわけで、シリーズ第1作を読了。
    いかにも第1作らしく、力のこもった、そしてみずみずしい秀作だと感じた。
    犯行動機の核心部分がやや唐突であるようにも思えたが、犯行に必然性を持たせるためには必要な設定…なんだよね、きっと。

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新装版 46番目の密室 (講談社文庫)の作品紹介

日本のディクスン・カーと称され、45に及ぶ密室トリックを発表してきた推理小説の大家、真壁聖一。クリスマス、北軽井沢にある彼の別荘に招待された客たちは、作家の無残な姿を目の当たりにする。彼は自らの46番目のトリックで殺されたのか-。有栖川作品の中核を成す傑作「火村シリーズ」第一作を新装化。

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