赤い指 (講談社文庫)

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著者 : 東野圭吾
  • 講談社 (2009年8月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764445

赤い指 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • この本を読んで思ったのは、問題を先送りにしていると雪ダルマ式に大きくなって結局自分に降りかかってくるということ。

    主人公は40代の中年男。
    オタクの息子が少女を殺したという事実を痴呆症の母親がやった事にしようと工作する。

    家族との関係に絶望をしてしまい自分の世界に入ることにしたという母親の気持ちが理解できた。
    ただずっと痴呆症のふりなんて出来るものかなと疑問に思った。

  • お母さんは最後までしゃべらなかった。最後は小さくなって泣いていただけだった。それが悲しさを増す。だれもお母さんの赤い指に気付いてあげなかった。
    お母さんの手を握り、赤い指を見てあげたら、もっと早くこんなバカげたことは終わっていたかもしれない。お母さんの赤い指に秘められた思い…届かなかった。辛すぎる。
    この作品では家族の絆や人間の孤独など考えさせられた。

  • 初の加賀恭一郎シリーズ。
    事件を紐解いていくというよりも、それぞれの心の奥を紐解いて行くような。
    それぞれに抱える事情があって、それは傍目にはわからないものだと。
    特殊なようで、どこにでもあるようなそれぞれの事情や、ラストに向かって解き明かされて行く真実が悲しいのなんの。
    このシリーズを読んで行きたいと思いました。
    大学生の加賀恭一郎から!

  • 青少年の性犯罪、親の認知症など、扱っているテーマは
    重いものばかり。故に、内容も心にずしんとくる感じです。

    どこの家族にもありがちなことでは無いですが、意外な家庭に
    意外な問題があるということは、現実にもあることだと思います。

    色々考えさせられた作品でした。

  • スペシャルドラマとしてテレビでやっていたのを見て、ものすごく感動してしまいました。それで小説を買って読んだんですが、結末を知って読んでもやっぱり感動して泣いてしまいました。

    家族について深く考えさせられます。母親とその息子とその息子。自分は子育て失敗したくないなぁなんて思ったり(笑)
    でももし自分がこの家族と同じ立場になってしまったら、即座に正しい道を選択できないんじゃないかなと思ってしまいました。ちょっと悲しいですね。

  • 少女を殺しておいて親のせい、
    現実逃避の息子。
    自首させるどころか犯罪隠匿で共犯になる
    子育て失敗の父と母。

    そしてあろうことか、痴呆の祖母に
    罪をなすりつけようとする駄目駄目家族。

    さすがに祖母を連行しようとして
    父が正直になるシーンでは泣かされてしまったけれど

    疑問に思ったのは、警察(刑事)って
    『この家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない』
    なんて親切なことをやってくれるんでしょうか。
    そこに小説の構成上の意図を感じてしまいました。

    それから祖母が痴呆のフリをしていたという
    設定にも疑問です。

    加賀は『おかあさんは、あなた方が間違った選択をしないよう、
    無言で信号を送り続けていたんです。』
    『あなたに思いとどまってもらうために、です。』
    というけれど、

    祖母は自分の犯行説を阻止する手段だけ
    きっちり行い、犯行隠匿は本気で止めず
    家族の前ではまだ痴呆のフリをつづけてるけど
    刑事には目で訴える。
    その行動が不自然でまどろっこしすぎですよ。

    本気で思いとどまって欲しいなら
    殺人なんて大事を知った時点で、
    祖母はフリなんてやめて
    息子(父)が共犯にならないよう、
    孫を自主させるように
    叱るなり説得して導けばいいのに
    結局この祖母も子どもの教育しつけに失敗してる
    駄目祖母ですよね。

    同居生活がうまくいかないからって
    痴呆のフリして会話にも答えない、
    和室にこもって現実逃避してたら孫と同レベルです。
    いや痴呆のフリをして家族に迷惑嫌がらせをしているので
    もっと悪質な人間だと思います。
    (そう思うように計算された描写なんでしょうか。)

    祖母が実は痴呆じゃなかったというトリックのための
    設定すぎるかな。あざとく感じてしまいました。

    フリをしってていて言わない妹も嫌らしいし。
    祖母も携帯があるんだったら、息子が隠匿したり
    共犯になるまえに妹に相談するか、
    匿名で警察に連絡すればすむことだし。

    元々面白い話ではないので
    変にひねりを加えず、本当に祖母が痴呆で
    息子夫婦はまともに祖母と接してないため
    赤い指にも気づけなかった!
    父が祖母との絆を思い出し
    改心して正直になるってほうが
    同居や介護の大変さ、家族生活の希薄さが出て
    考えさせられる作品になったんじゃないかなと思います。

  • 東京出張になり、読み止しの本があったのだがもうすぐ終わりそうだったので、手を付けていなかったこちらを持って出る。往路、殆ど読めなかったが、復路だけで読了。
    冒頭から松宮や金森が登場。読み進めば、加賀と父親の関係も分かり、最終話に繋がる加賀の母親の話も語られる。
    「新参者」から読み始め「祈りの幕が下りる時」まで読んだ後、シリーズ最初に遡った者からすると、ここまでシリーズと言いながらそれ程シリーズ感がなかったのだが、ようやくシリーズ物らしくなった。
    今更ながらに「東野圭吾全小説ガイドブック」を紐解けば、作者にとって加賀は『自分がやったことのない実験作に挑む際に登場させることが多い、頼りになるキャラクター』だったらしく、確かにここまではそうした実験作的作品が多く、私が知っているシリーズのテイストは、本作から始まったという感じ。
    そして内容は殺人事件を隠蔽しようとする家族の話をメインに、嫁姑の問題、息子と親の関係、そして年老いた親の介護問題などを絡ませ、加賀の推理が冴え渡る内容。

    惚けた父が入退院を繰り返しながら寿命を全うした時、離れて暮らし時々見舞う程度の私でも一面ホッとして、近くで長く付き合った母の思いは如何ようかと思ったのだが、母としては惚けて病気であっても死なれるよりは良かったようで、その絆の重さに痛み入った覚えがある。
    そうした夫婦の関係は傍から見ていても計り知れず、この本の夫婦も年老いた母の思いが分からなかったようだが、私も両親に対してそうであったように思う。
    私ら夫婦に対してまた息子たちもそうなのだろうか。
    息子たちに対してどうしようもないと思う時、それはそのまま自分の育て方が悪かったのだと気付かされ、それ以上何か言うことを諦めてしまうのだが、そういうことだといけないな。
    話の面白さとともに、色んなことを思ってしまった新幹線の車中。

  • 親が子を思う気持ちと、子が年老いた親を思う気持ちってこうも違うのかと。家族ってなんだろう、、、
    考えさせられましたし、
    最後泣けました。
    さすが東野圭吾、伏線が繋がったときはなんとも言えない感情が込み上げてきました。

    何度でも読みたい一冊になりました。

  • 何回読んでも泣いてしまう。
    介護の仕事をしてるだけに尚更…

    毎回思うが東野作品は終わり方が気持ちいい。
    読み終わった後余韻に浸ってしまう。

  • 赤い指って、なんだろう?
    と思いながら読み進め
    最後の最後で理解。

    家族の形が変容し
    他人への愛が薄くなった
    と言われる昨今
    まだ人間としての
    本質的な愛情は
    失われていないんだな
    と考えさせられた作品ですね。

    久しぶりに一気に
    読み進めました。

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赤い指 (講談社文庫)の作品紹介

少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?家族のあり方を問う直木賞受賞後第一作。

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