獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

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著者 : 上橋菜穂子
  • 講談社 (2009年8月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764476

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上橋 菜穂子
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獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「王獣編」。王獣に魅せられたエリンは彼らのそばで働けるようカザルム学舎に入学し、エサルにその力を買われて幼獣リランの世話を任される。

    人に慣れない闘蛇や王獣を音無し笛で操り、特慈水を与えて管理することに疑問を感じたエリンは、危険を承知でそれらを用いずにリランを育て上げるのだが…

    争いを嫌う真王を神と崇め守るために穢れた闘蛇を操り、武力をつけたはずの大公、だが次第にその関係は歪み…王獣と心を通わせてしまったエリンはその政治的な争いにも巻き込まれていく…

    それなりの頁数があるにも関わらず一気に読まされてしまいます。3.4巻図書館にあるかしら…

  • 闘蛇編から王獣編とこれほど一心不乱に本を読んだのはいつ以来だろう。
    ファンタジーでありながら人間と自然(獣)の共存に対する強いメッセージを感じた。
    読んでいる時、無我夢中で時間も忘れて読んだ。
    読み終わり、この素晴らしい本とそのメッセージについてとても深い感動がじわじわとこみ上げてきた。
    一生にこの思いを何度感じることができるだろうか。
    いい本に出合えた。

    それでいて、単純に面白い本でした。

    最も心に残る場面は、リランがエリンの手を食いちぎりエリンは、音無し笛を吹く、その後に初めてリランとの対面場面。
    その情景は何度読んでもとても切なく悲しい。

    読み終えて何かすっきりしない感覚が残る。
    エリンという1人の娘は、幸せだったのか。
    リランと過ごした日々はエリンにとってもリランにとっても幸せであったのか。

    いつか続編を読みたいと思う。
    そこには、エリンの満ち足りた幸せがあると切望しています。

    ナウシカを思い出しました。

    大切な人からいただいた本です。
    何十年もずっとずっと大切にしたい本になりました。

  • 読んでいて感情を持って行かれる.決して,剣や魔法がでてこなくともファンタジィだし,ファンタジィ世界の中で人の愚かな業という重苦しいテーマを描き切ることができるのだ,と確かに明示している.ファンタジィは決して子供だけのものではなく,万人に通底した共通世界なのだ.

  • うわうわうわ。鳥肌立ちまくりだった…!
    続きがあることに感謝いたします。動物大好きだから竪琴のシーンは震えながら読んだ。心と心を通わす、なのに裏切られ、さらにまた違う側面に出会い。
    素晴らしすぎて、言葉もないです。

    ずーっと読んでる間スキマスイッチの「雫」が頭の中で流れていました。

    戻れないある一点、か。深いなあ。

  • アニメをちらちら見ていて、
    面白いなぁと思っていた作品。
    でも内容より、スキマスイッチの6拍子の曲の方が印象が強かった。

    今回は、本屋さんで見かけて、
    母が薦めていたのを思い出して手に取ったのだけれど、
    思ったよりはるかに面白くて、どんどん読んでしまった。
    児童文学、というよりは、大人向けな印象。
    (作者もあとがきに子供向けに書いたつもりはない、と書いている。)

    内容は難しいし、背景もあまり明るいものではない。

    けれど、文章が丁寧でとても読みやすいものでした。
    好みがあるかもしれないけど、
    私はかなり好きでした。
    続編も追って読むかなぁ。

  • 守り人シリーズが信念の物語であるならば、獣の奏者シリーズは決意の物語であるかもしれない。
    エリンは若すぎるが故に熱情に動かされているようにも見えるけれど、その熱情がすべて「知りたい」という衝動に突き動かされているのがすごい。「掟」や「戒律」に縛られる大人には生まれ得ない衝動に若いエリンが動かされる姿はエリンの成長物語にも見えるのだが、裏には大人たちの政治が動いていることも、物語の重奏さを生み出しているのだろう。
    これは面白かった。読んでいて純粋にわくわくする物語だった。

  • 2巻王獣編。当初の構想では全二巻で完結であったが、これが各方面からの要望で4巻に延長したとあとがきに書かれていた。
    読者として3,4巻を読めたことは幸せであったと思うが、全巻読破後に振り返るとと確かに二巻で完結するのが完璧だ。
    問題を積み残したバッドエンドなのにファンタジーとして希望も感じる終わり方だから。

  • ちょっとずつ 楽しみながら 読むべし
    と 思っているものの
    ついつい あまりに 面白くて
    すっかり はまりこんでしまっている

    登場する人物への
    感情移入を
    思わず知らず
    してしまっている

    主人公(エリン)だけでなく
    脇役でも
    それはそれは
    魅力ある人物(獣)として
    描かれる

    この心地よさは
    本当に
    本を読むことの 至福 ですね

    冬至に向かって
    一刻ずつ 夜が長くなっている
    帰宅するのが楽しみである
    むろん
    次のページを繰るために

  • 息もつかせぬ展開と人間模様。
    兵器と政局、国同士の争い。
    ファンタジーと言っても、リアルを思わずにはいられない。

  • 怒涛の2巻。

    一息もつかない間に、落ち着く暇もないうちに物語がどんどん進み、同じく一息もつかぬ間に読み終わってしまった。

    あとがきで知ったのだが一応この巻で完結したみたいだ。既に4巻まで出てるのを知っていたのでそんな頭で読んで無かったので分からなかったが、言われてみればスッキリはしないものの一応完結する様な感じではあったが…やはりこの後どうなったか気になる。続きがある事に感謝(笑)

    エリンが王獣と心を通わせた事で起こる様々な問題、そして王獣の出産、その事により起きる政治問題、またまたそこから起きる争い。という様に次から次へと目まぐるしく物語が展開するので本当にやめどきが無かった。

    やっぱり本って面白い、と再認識させられた作品だった。

  • シリーズ2作目。どきどきするけれど、それだけではなく深みを感じてじんとくる。
    2015/6/29

  • 闘蛇編とは打って変わって王獣編。主人公エリンは傷ついた王獣リランと心を通わせていく。一方で人間とは何か、王獣とは、闘蛇とは、生き物とは、この世界とは、と疑問が膨らんでいき、答えを見出そうと奮闘する。言ってはならない秘め事、掟、母の想いなど、エリンが少女から一人の女性へ成長していくにつれて理解が深まっていく。新しい王国を築くため、エリンは最低限の犠牲で済むよう、一人で秘め事を抱え込む。エリンの心情が痛いほど伝わってきて、時折涙目になりながら読んだ。2巻で完結のようにできているが、後から続編が出たよう。終わりを読むのは辛そうだが、エリンが今後どう生きどんな道を選んで行くのか、そっと見守りたいと思う。

  • 何という読みごたえ。
    そして、まだ続きが読めるという幸せ。
    今朝、二巻を読み終えたのですが、その夜には三巻の三分の一は読み終わってるっていう。
    面白い。

  • 完璧なファンタジー小説。
    もうミステリー小説に戻れないのでは。

    このエンディング以上最高の終わりを読んだことはない。でも、あとがきで誰かが言っていたとおり、完璧さが損なわれてもいいから、続きが読みたいというのは、本心である。エリンたちのその後が見たい。

  • 基本二巻で、「闘蛇編」「王獣編」という構成にいつも首を傾げていたが、読み終わって納得。

    アニメ化で話題になったはずだが、そちらは未視聴。
    王獣の操縦術を身につけ、教導師となったエリン。
    やがて真王ハルミヤ暗殺未遂事件が起こり、大公派との政争に巻き込まれていく。

    黒幕も別に以外な人物ではなかったし、王獣規範の謎もなんとなく見当がつく。ハルミヤの護衛を拒んだ理由にもっと深いからくりがあったかと期待したのだが。

    感動したとか、驚いた、という部分はなかったのだが、単純に天才的な少女の成長譚としては割り切れない、苛酷さ、それも人間の醜さというよりも、獣と人との間にある不理解にウエイトを置いているところが印象的。単純に剣や魔法で奇蹟が起きてハッピーエンドではない物語になっている。

    ラストは母を失ったあの瞬間を追体験させるようになっている。そこで生じた調教者と調教された者のあいだにある、簡単に愛情では片づけられない、しかし、恐怖を乗り越えた瞬間。劇的ではないが静かな幕切れである。

  • とても壮大なファンタジー。

    私が今まで読んだどんなファンタジー小説よりも、リアルだ。
    これほどまでに、細部に渡って緻密に作りこまれているものを読んだ事はない。
    国、政、王獣規範、それを生む事になった歴史。ディティールの細かさと、そしてその表現、全てがこのリアルさを生む要因だ。

    特滋水、音無し笛、王獣との距離を縮めないように巧妙に造りこまれた王獣規範。なぜ規範が定められたのかが分かった時、物語の真髄に触れる事ができる。

    読み易い、そして豊かな表現の文体も魅力的だ。
    情景が脳内に広がるのを感じる事が出来る。
    まるで私も王獣と共に光を浴びた様な気分になり、闘蛇の匂いをかいだ気がした。

    後2冊と外伝。またこの感覚を味わえると思うと歓びを感じる。
    本来ならここで終りの所、続編を描いて下さった作者に、本当に感謝している。

  • 胸がいっぱいで苦しい。こんなに満ち足りた読後感久しぶりだ。

  • 全4巻と思っていたので、第2巻で、かつてアニメで見た記憶がある最終話の内容が出てきて、物語が終わってしまって驚いた。その後に続く解説を読んで、当初はここまでで終わっており、その続編として第3巻以降が書かれたと知り、納得した。
    第1巻と第2巻は、特別に強力な獣を国家の統治や戦争の道具として使う公的システムと、獣も生物の一つとして観察・探求しつつ、あるがままに生きさせたいという強い想いを持つ主人公のエリンとの葛藤の歴史とでも言えようか。ただ、その国家の伝承や歴史上の出来事は、すべては明らかにならず、謎が残ったまま物語が閉じる。
    続編である次巻以降で、その謎が明らかにされるのか、期待が高まる。

  • 王獣と心を通わすことの意味を知り苦悩するエリン。世界観に引き込まれ、読んでいて苦しくなりました。面白かった。

  • 一気に読みました。自分の置かれている現実に屈しず、己の欲を通そうとする者に立ち向かうエリンがカッコイイです。エリンがリランに音無し笛を吹くシーンは何故かとても悲しかったです。自分が正しいと思う道をまっすぐに進むエリン、自然と周りに理解してくれる、エサル、イアルやハルミヤ真王がいてくれたことに感謝です。特にエサルとイアルがいてくれた事に何度救われたか・・・・
    今回の事件にまさかのアイツが主を握っていたとは。。。。政治的なことも絡んできてすごく面白かったです。3冊目も楽しみです!

  • 質・量ともに、聞きしに勝る大作だった。

    親と子、あるいは夫と妻の間の家族愛、学ぶことの尊さ、生き物を慈しむことの大切さ、そして人と人とが争うことへの根元的な問い掛け…と、内包するテーマは数多い。
    とどのつまり、それらを全部ひっくるめて、命を授かってこの世に生きること、に真っ向から挑んだ作品と言える。

    作者の上橋菜穂子氏が言うように、確かに"闘蛇編"と"王獣編"の2巻で、物語は一度きれいに閉じている。
    "王獣編"の最終盤を読んでいる時に襲ってくる、あの深い感動は、まさにクライマックスのそれに他ならない。
    だから、3冊目の"探求編"以降を読み進めるに当たっては、もちろん期待も充分にあるのだが、それと同時に些少の不安も抱いたことは事実である。
    しかし、それは結果的に杞憂に過ぎなかった。
    「北斗の拳」が"ラオウ編"で見事過ぎる結末を迎えた後、続く"カイオウ編"でもその価値を失わなかったように。
    本書には、"神々の山脈(アフォン・ノア)"や闘蛇と王獣の秘密などにまつわるいくつかの謎が、ミステリーの要素として組み込まれてもいるが、正直、それらが明かされる過程やギミックはシンプルなものであり、それほど読者を驚嘆させるような仕掛けではない。
    でも、通常の小説であればクオリティーの本質に拘わり得るそれらのパーツの出来そのものが、この作品の場合は、極論すれば枝葉に過ぎない、それほどまでに極太の本流がド真ん中を貫いており、確実に読者を物語の世界へと引きずり込むことに成功している。

    第2巻、"王獣編"のクライマックスと同様に、最終第4巻、"完結編"が終わろうとする時には、抑えようもなく双眸に感情が溢れてしまったわけだが、単純に、そのことがこの作品を読む価値を表している。

  • 獣の奏者 闘蛇編の続編。 
    日本のファンタジーの代表格と言って過言ではないと思います。 

    命に触れ、寄り添おうとする主人公の成長を繊細に描きながら、大人達やひいては国家の思惑に翻弄される壮大なスケール表現に、あたかも自分もその場にいて見聞きしているような気にさせるほど、引き込む世界観を持っています。 

    個人的には王獣編までの完結の方が、小説として読者に自由な想像を許していて良かったと思います。 

    しかしその後書かれた二編によって、ある一人の少女が背負った運命を記しただけでなく、一人の女性の伝記という形に昇華しているため、完全版で持っていたい作品です。

  • 1巻の闘蛇編と2巻の王獣編、1週間ちょっとで一気に読んでしまった。久しぶりのファンタジー(*´q`*)

    エリンがリランと心を通わせるシーンはどの場面でも心を突き動かされました。獣と人は全てを分かち合えるわけではなくても、共に在ることができるんだなと。

    真王と大公が結婚した後の国の行く末は、今後どんな風に変化を遂げていくのかすごく気になりました。
    後書きを読んだら、この物語は筆者があえてその後を書かずにここで一旦完結したはずだった…みたいなことが書いてあって、筆者がまた筆をとってこの物語の続きを書いてくれて本当に嬉しいなって。この方が書く、その後の世界をすごく読みたい。

    3巻が楽しみです(*'v'*)

  • 獣の奏者<闘蛇編>の続編に当たり、一度目の完結編。
    というのは、本来は前作の闘蛇編と今回の王獣編で物語は完結するらしかったが、続編として探求編と完結編もあるらしいので、あえて一度目の完結とする。
    前作でも思ったけど、とにかく読みやすくて、それは単純に文章が簡単というだけではなく、ストーリーとしてすごく面白くて、読む手が止まらないのが一因やったと思う。
    前作では、エリンの成長に焦点が当たってたのに対して、今作ではエリンとリラン(王獣)の関係、人と王獣の関係に焦点をおいて描かれた話やったと思う。はじめは単に人と王獣はわかり合うことができるかといったような単純な思いで触れ始めたものが、政治的なものに利用されていく様の苦しさや歯がゆさのようなものもとてもよかった。
    最後はあえて、「え、ここで?」というところで終わったけど、それもありなのかなと思える辺りがまたなかなか素晴らしいと思った。

  • 当初この本で終わりだったということがよくわかる。生々しく苦悩に満ちてけれど生きる喜びにもあふれ人間の愚かさに絶望し運命の不思議に言葉を失うしかない美しい物語。続きが書かれてよかったけれど、この本のラストの読後感はちょっと言葉にしがたい。運命という圧倒的なものの前に苦悩しながらも黙ってしっかりと立ち続ける(それしかできることはないと彼女は知っている)エリンに胸が痛む。ああそうだ、人間とは。

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獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)の作品紹介

カザルム学舎で獣ノ医術を学び始めたエリンは、傷ついた王獣の子リランに出会う。決して人に馴れない、また馴らしてはいけない聖なる獣・王獣と心を通わせあう術を見いだしてしまったエリンは、やがて王国の命運を左右する戦いに巻き込まれていく-。新たなる時代を刻む、日本ファンタジー界の金字塔。

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