空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

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著者 : 池井戸潤
  • 講談社 (2009年9月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062764520

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空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 親父の後を継いで懸命に運送業を営んできた赤松さん。
    突然、社のトラックの前輪が外れて主婦を直撃。即死。
    銀行は融資を差し止め、子供はイジメに合い、辞めて行く社員。
    窮地に追い込まれていく。
    一方、赤松のトラックを製造するホープ自動車の内部でもきな臭い動きが。
    暗躍する雑誌記者。
    真実はどこに?
    下巻へ続く!

    うおー!お弁当箱でも一冊で読むべきだった。
    下巻は会社に置いてきちゃったし。
    上巻はひたすら忍耐の赤松さん。
    同業者に助けられたり、若い整備工モンタがいい奴だったりで救われるところもあるものの。
    確かにジャッキー・チェンじゃないけどさ、苦しみが深いほど逆転したときは爽快だけど、上下巻でこれはちょっとキツイ。いや、私が二冊持ち歩けばよかったんだけどさ。

  • 上巻は災難続き、赤松社長の苦労が伝わる。本筋のタイヤの話だけでなく、PTAの話が出てきたり、門田の話があったりで飽きさせない。どん底から逆転するのがわかっていながら、赤松社長の人柄に感情移入してしまう。一気読み。

  • 三菱ふそうタイヤ脱輪事故をモチーフにした作品。
    運送会社、銀行、トラック製造会社が絡む人間ドラマが最高!特に大企業内のヤリトリがリアルで妙に共感する部分が多くページをめくる手が止まらなかった。まさに最高傑作!!

  • 2017.9.1
    あの事件、あの財閥だよね。
    人の命より出世や金銭が大事、他者を蔑む態度
    本当に腹立たしい。
    苦労してギリギリのタイミングで誤解をとく、幸せを掴むのはいつものパターンだけど、読書がやめられない。
    そう、いつものパターンなんだよ。
    でも魅力満載なんだよ。
    大企業の勘違いは現実にあるのかなぁ。
    正義を信じていきたいです。

  • 失敗を繰り返してはいけない。財閥系企業の傲り,リコール隠し,通行人の死,弱者への責任転嫁…恐ろしいことにほぼ事実。それどころか実際には倒産。人殺しとなじられて。忘れてはいけない事実を淡々とした記事ではなく、普通に暮らす被害者の目線で描かれる所が良い。一人一人が地道に必死に生きている事を忘れてはいけない。多くの人が知り、腹を立て、風化させないようにしたい。何故、人命を失った重みの自覚なく力で責任をねじ伏せれるのか知りたい。いや知っておくべきだ。多くの人が知り、腹を立て、後世に残せる。

  • 現実の事件が下敷きにあるから、正義は勝つ!と結果はわかってるけど、それでも読んでしまう。
    するする読める。正義と悪がはっきりしてる。
    後半に続く。

  • 泥縄式もここに極まれりのインスタント社長
    期待された成績を上げられないのに業績考課の是非など問題にすれば、一気に能無しの烙印を押されるのがオチだ。(何事もタイミングと誰が言うかということが大事ということがよく分かる。)
    会社の論理っていうのは、会社の常識、世間の非常識
    エリート意識の強い人間が最も立腹するのは、侮辱を受けた時だ。
    相手に考える時間を与えることになって、身構えたり装ったりといった準備をされること無しに、本当の姿を見るためではないか。
    道義的に正しいことと経営的に正しいことはときとして一致しませんから。

    目先の危機に狼狽退職しようとしている高嶋さん。
    これは本当に難しいな。確かに会社が苦しい時に辞められるのはやめる側も辞められる側もお互いにどっちも気持ちよくない。やめる側は会社に育ててもらった恩に背くと感じるかもしれないし、会社側も今まで育ててきたのに少し傾いたら見捨てるのかと思うかも。でも、一般的には会社は社員によって支えられ、社員によって育てられたはず。だから社員が見捨てるのは裏切りとか見捨てるとは一概に言えない気もする。
    また、これが例えばホープ自動車ならどうだろう。不正が発覚して会社が倒産の危機になったときに、やめるというのは極々自然だと思う。なぜなら会社が不正を隠してきたんだから。でも赤松さんの場合、赤松運送に不正はない。

  • 走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。ホープ自動車が出した「運送会社の整備不良」の結論に納得できない運送会社社長の赤松徳郎。真相を追及する赤松の前を塞ぐ大企業の論理。家族も周囲から孤立し、会社の経営も危機的状況下、絶望しかけた赤松に記者・榎本が驚愕の事実をもたらす。

  • 人身事故を起こして潰れそうな赤松トレーラー
    リコール隠しに走るホープ自動車
    ホープ自動車への再建融資を検討するホープ銀行の3社がストーリーの中心。赤松の子供が通う学校でのイジメ事件なんかも絡んで物語は展開する。

    最終的には、赤松の集めた証拠が警察を動かし、社内政治に負けたホープ自動車の沢田の内部告発が決めてとなり、ホープ自動車のリコール隠しが明るみになるというストーリー。

    池井戸潤の本は毎回ストーリーが一緒だけど外れがない。

    勧善懲悪。実際、会社にはそこまで純粋な悪はいないと思うがそれは自分がウブなだけかな。

    印象的だったのは、
    ホープ自動車やはり沢田の思い悩みの部分。

    自分がリコール隠しに、協力すれば希望の部署に行ける。そこでなんのために働くのかを逡巡する。20代は必死に顧客に向いて仕事をするが30代になってスタッフになり、政治にどっぷりつかっていく。大企業である会社は絶対に潰れない船であり、その中でいかに自分の利益を最大化するかの戦いに明け暮れる人達。
    沢田は結局リコール隠しに、協力する選択をするが、最終的に自分がそこで政治に負けたことに気づく。

    営業フロントにいると全く見えないけど、うちの会社もふたを開ければそんな感じなのかもしれない。サラリーマンを続ける意味を考えさせる本。

  • 上下巻通しての感想
    横浜市内で実際に起きた事故をモデルにした物語。
    何の罪もない。何の過ちもない。
    突然に事故の加害者となった者。被害者となり命を失くし、家庭のあたたかさを失った者。
    絶対にミスをしてはならないとは言わない。
    けれど、ミスをしてしまったときの対応が企業の価値を決めると思う。
    企業を守るためにリコール隠しに必死になるようすは嫌悪感しかわかない。
    あらゆる手を使ってなりふり構わずに責任逃れをしようとする姿からは、大企業の間違った論理が大手を振ってまかり通る世の中の矛盾しか感じない。
    自動車のない日常なんて想像もできない。
    しかし、一瞬にして便利な生活アイテムも凶器に変わるということを忘れてはいけない。
    企業はいったい誰を相手に商売をしているのか?と問いたくなる。
    会社を、従業員を、そして家族を守ろうとする赤松。
    どんな妨害を受けても、ただひたすらに信じる道を進もうとする姿には痛みすら感じた。
    潔白を証明するためには企業の協力が必要だと・・・非を押し付けた相手は企業なのに・・・理不尽だ。
    企業の態度に憤慨しつつ、赤松を応援しつつ、被害者に涙しつつ、読み終えた。
    とても中身の濃い物語。
    何故「直木賞」が取れなかったのか不思議なくらいだ。
    どんなに険しい道であっても、必ず正しい者が勝つ。
    そんな世の中であってほしい。

    【横浜母子死傷事故】
    2002年1月10日、神奈川県横浜市において起きた事故。
    綾瀬市内の運送会社が大型トレーラートラックに自社所有の重機を積載して走行中していた。
    突然左前輪が外れ約50mを転がり落ち、ベビーカーを押して歩いていた母子3人を直撃(ガードレールはなかった)。
    母親は死亡、長男と次男も軽症を負った。
    事故車両はハブが破損、タイヤやホイール、ブレーキドラムごと脱落したことが判明。
    三菱自工が欠陥を認めるまでの間、事故車両を運転していた運転手自宅には嫌がらせが相次いだ。
    男性が営んでいた運送業は結果廃業に追い込まれる。

  • あっという間に読了。さすがの展開です。勧善懲悪のストーリーなので、安心感があり、それでいてドキドキ感もありと、エンターテイメント性の高い作品です。企業と家庭、学校といった社会問題に切り込んでいます

  • 組織ってなんだろうね。あんな腹の探り合いを世のサラリーマンはしているのだろうか。尊敬

  • 三菱自動車の不祥事をモデルにした小説。企業と外部の間だけではなく、社内でも部署毎にそれぞれ利害関係があり軋轢がある。

    会社自体や社会の利益を損なうだろうと考えていても、強い同調圧力や事勿れ主義に流されてしまう。程度や規模の差はあれど、自分の周りでも起きていることだ。

    人間は自己評価、特に未来の自分に対する評価があンま〜〜い生き物らしい。ニュースや書籍で読んでいるうちは義憤にも駆られ、自分ならこんなことはないとでも思うだろうが、その程度の良識や理性を持ち合わせた人間が三菱自動車にいなかったとも思えない。これは個人の人間性の問題ではなく、組織構成の問題と考えるべきだろう。

    ここを

  • 【2016.5.8】
    今年の初め、池井戸潤を読もうと思って買い込んだ中の1冊だった。空飛ぶタイヤ、大きなトラックから外れたタイヤが空を舞って歩行者を直撃、若い母親が亡くなるという不幸な出来事… あれっ?そんな出来事がかつてあったような、と思ったら本当にそうだった。実在の出来事を下敷きに書かれた小説のようだ。フィクションです、と注釈付きではあるけれど。

    買ったまま積んでおいた本を、燃費不正のニュースに引っ張り出されるようにして読むことにした。わたしの祖父は現役のころ、この「重工」に勤めていた。家電は三菱だったし、車も三菱だった。徹底的に大財閥・大会社の威信を笠に着る社員や重役の傲慢さはどこかひりひりするような感覚。そこに勤めるというのはどういう経験だったのだろうか。

    死亡事故を起こした運送会社と、トラック製造元である自動車会社との闘い。事故を起こしたという風評は会社の経営だけではなく、地域や学校での家族の立場を容赦なく悪くする。でもそんな“小さな”出来事は現場を離れた立場からは見ることも想像することもできない。台風の中心部よりも周辺の方が被害が大きいことだってあるのに、台風が発生していることさえ離れた場所には届かない。

    運送会社の社長の赤松、自動車会社社員の沢田、系列銀行の井崎、被害者の家族、様々な登場人物の視点から少しずつ物語が進んで、やがて自動車会社の会社ぐるみの不正の疑いが濃厚になる。
    『下町ロケット』と同じように、パズルのピースを少しずつはめていくようなおもしろさがあって本を閉じられない。ぶわっと読み進めて、一気に下巻へ。

  • 組織悪と戦う本筋に、次々と多方面からの問題が出てきてハラハラ。

    クレーム対応の様子なんかは読んでいてムカムカ。

    読み手にこの「ムカムカ」や「ハラハラ」を感じさせるくらいのリアルさを書けるって、スゴいなあと思う。
    まるで実際にあったことかと思うほどの緻密な印象を受けました。

    半沢直樹の原作の方だったと最近知る。
    ほー。

  • トラックのタイヤが外れて、子供連れ親子(母)に直撃する。
    そこから描かれる、加害者側のトラック屋と販売会社とのお話。
    半沢直樹を書いた方の本を初めて読みました。
    詳細は下巻で。

  • 銀行員ではなく中小規模の運送会社社長が主人公です。
    中小企業のオヤジが大企業の理不尽に真向から挑んでいくのですが、途中何度も挫折しそうになりながらも最後は感動的な結末に。
    上巻、下巻とありますが、一気に読めます。

  • 運送トラックの脱輪事故を題材にした小説。脱輪の原因をめぐって、運送会社と自動車メーカーのどちらに過失があったのかが明らかにされる。
    中小企業のアツさと時には無力感を感じた。社員を家族のように思う社長と、若い整備士門田のように、計算ではなく人柄についていく社員とで成り立つ信頼関係があったからこそ乗り越えられたんだろう。自分が何に向かって仕事をしているのか忘れないようにしよう。流される方が圧倒的に楽だけど、時には自分の信念を貫けるような生き方がしたい。

  • 一言で言うならば、一番大事なことに気づかせてくれる作品。
    最近、僕も『生きる為には仕方が無い』という言葉を口にする機会が増えた。だって生活できなければ生きていけないのだから。
    でも、だからといって何をしてもいいわけはない。もしもそれで誰かが重大な損害を被るのであればそんなことは許されない。
    会社という組織の中で生き抜くため自分の信念とは間逆の事をやることもある。
    あるいは、その信念すらも忘れて、自分の地位や名誉、お金を失いたくないー心で会社の言われるがままにやってきている人もいる。
    でも、忘れてはいけない。
    今やっていることは、誰に向かってやっているのか、誰のためになっているのか?
    僕らが行動する上で、大事なメッセージは、そこにある。

  • 流行りの池井戸潤さんの初期作品。感想は下巻にて。
    ただ、一気に読ませるストーリーテラーであることは間違いありません。

  • 「仕事観」を書かせたら安定の池井戸小説。今度の舞台は家電メーカー。
    題名どおり、一つの事件について関連する7名が行う会議から「仕事」への価値観、考え方を語った小説。
    職務、数字、やりがい、意義、、、それぞれ会社/仕事に求めるものへの差異が組織の巨大な論理の中で翻弄されつつも登場人物の行動に変化を与えて行く。
    彼らの価値観がどのような生い立ち、背景から形成されたものなのか、池井戸さんの描き方の丁寧さが印象に残った。
    ちなみに読了感はスッキリせず。

  • 絶望的な状況の中で、真実を追い求めようとする芯の強さに感動。

  • タイトルだけ見ると、まるでファンタジーと言うか楽しそうな感じでしたが、裏表紙にある通り、ある事故から大企業のリコール隠しを暴いていくストーリーです。
    真相究明と、それぞれの思惑、意思、上巻はとりあえず解決しません。
    いつもながら銀行の体質、資金繰りの現実、大企業の傲慢さ、それと戦う中小企業。人間関係も面白い。内容的にどうしても人物の構図と会話がややこしくなりますが、それぞれ重要なのでじっくり読んでいきたいです。

  • 財閥系大企業と戦う中小企業社長の物語。
    レビューはこちら(^_^)
    http://ameblo.jp/ninjin1234/entry-11651588683.html

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走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。ホープ自動車が出した「運送会社の整備不良」の結論に納得できない運送会社社長の赤松徳郎。真相を追及する赤松の前を塞ぐ大企業の論理。家族も周囲から孤立し、会社の経営も危機的状況下、絶望しかけた赤松に記者・榎本が驚愕の事実をもたらす。

空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)のKindle版

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