ハヅキさんのこと (講談社文庫)

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著者 : 川上弘美
  • 講談社 (2009年11月13日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062765060

ハヅキさんのこと (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 過去に関わりを持ったひとたちへの想い。
    満たされているようないないような。居心地が良いような悪いような。
    妙に曖昧な感じがいいです。

    ささやかな掌小説の中に、いろんな思いがぎゅぎゅっと詰まっていて、温かさが溢れてきます。

  • もうちょっと続きが読みたいと思わせる短編集。
    登場人物は若い人も年配の人も。
    不思議な人、不思議な関係の人。
    もう会わない(会えない)人。
    人との繋がりの儚さ、別れの切なさ、またはすっきり感。
    静かに描かれる。

  • 短編でありながら、行間の余白というか、語らずして語られていることが多く、空気感が伝わってくる作品ばかり。特に気に入っているのは、「琺瑯」「かすみ草」「床の間」「白熱灯」「動物園の裏で」「吸う」。すべてを語りきらない余白が、人間の世界の認識のしかたってこうだよなと、逆にリアリティをもって迫ってくる。引っかかったり、急にとんでもないところへ飛んだりする筋運びも、現実はたしかにこんな感じだと、腑に落ちる。作品の世界に浸った後で、自分自身の現実が、これまでとは違う見え方をしていることに気付いた。

  • やっぱり好きです 川上弘美さんはほっこりします。

    26編もの短編集ですが どの話もすぐそばに あるような気がするはなしです

    わたしは「かすみ草」がすきです。
    何年も夫婦やってきて わかっている分かり合っているはず…でもね秘密がね あってもいいよね

    「吸う」は とっても色っぽかった

  • なんだろうな、この、川上先生の書く恋愛小説の、べたべたしてない感じ。
    ドライというのともちょっと違うし、さっぱりというほど爽やかでもない。
    やっぱり、なんというか、夏の午後にぬるんだプールで、背泳ぎするでもなく、空見上げてぷかぷかしているみたいな、そんなゆらゆら感。
    すごく心地いいんだよなぁ…

  • 短編集。現実なのにどこか不思議な感覚もあって、でも静かに話は進んでいく、著者のそんな雰囲気が好きです。恋愛話もあったり、日常のさりげない話だったり、今回は人とのつながりが多かった気もします。表題作の「ハヅキさんのこと」が印象的でした。

  • 短編集は良く読むがこれほど短い話が集まった本も珍しい。それくらい1編1編が短い。1つ辺りの話の長さがページで4枚以下のものばかりだった。それでもしっかりとインパクトのある話が描けている事に驚いた

  • 短編集。さくさくよめる。表現がきれい。

  • はじめて川上弘美さんの本を読みました。

    読んでるときに流れる空気感がきもちいい本でした。

  • 短編なのに、ぎゅっと詰まった話が連なる。

  • 今は短編という気分じゃないかな・・・・という点で☆2つ。

    さりげない日常のひとコマ。本当にさりげない。
    ひとつひとつ掘り下げて中編小説にも出来るのに、しなかったのは大盤振る舞い。

  • 最近、定期的に川上弘美を読みたくなる。この作品は表紙のようにシンプルな短編集である。シンプルだけど、奥が深い。そんな作品ばかり。年齢の違う登場人物達だが、みんな掴みどころがない人ばかり。どの作品も味わい深い。

  • 一編一編がショートショートで、登場人物からは日常に見える、そんなところで人の感情をあらわして、不思議な感じのする小説。最初は何だか取っ付きにくいと思ってたけど、少し、癖になる。

  • どこか覚えがあるようで次々読んでしまった。

  • 短編集。出先の待ち時間にするっと読了。
    それから気に入った話を繰り返し読んだ。
    川上弘美作品に登場する女性のどこかにいそうな雰囲気がついつい覗き見感覚で読む手を進めるのかな。

  • 恋愛、出会い、再会をテーマにした掌編小説集

    日常の一部を切り取ったようなお話しが多い
    最近はこんな感じの本を読んでいなかったので、随分と新鮮に感じた
    久しぶりに江國香織を読みたい感じ

    さて、数々のタイトルの中で、個人的に好きなのは「グッピー」
    失恋した際に、泣けるお話しを求めるけど
    「泣ける」と言われているお話しの恋愛は大抵恵まれた恋愛をしていると言うのは同感
    本人たちにとっては悲劇なのかもしれないけど、周りからみた評価はまったく別だよな~ と思ってしまった

    他にも表題作もなかなかよい

  • この作品を読むと、川上弘美さんは掌編小説の名手でもあるのだなと思う。彼女がこの分野において殊に巧みなのは、個々の小説が、直接には書かれていない時間と空間とを内包し、遥かな拡がりを持っていることだ。例えば「ストライク」は、わずか8頁しかないのだが、猫のミーを媒介に2人が暮らした5年間がその回想の中に浮かび上がってくる。表題作の「ハヅキさんのこと」にしても、15年前のハヅキさんと「わたし」、そして現在時の「わたし」とハヅキさんを一気に現出させて見せるのだから。解説の柴田元幸は、そこに死の影までを見るのである。

  • この人の描くヒロイン達は、みんなとても魅力的。
    ドライ過ぎず、ウェット過ぎず、周りとの距離感が絶妙。

  • 表題とは関係ないし、全体の物語を読んでそう思ったわけではないことを前提に。

    ふと、どれかの物語を読んでいて、個人的な今の欲求が満たされたあとの世界にトリップした。

    こういうことをさせてくれる空気感をもつ小説というのは、すごいと思う。
    ただ何事もない暮らしを生きていくなんて、私に可能なのだろうか。本当に、おだやかなのだろうか。

    やわらかい空虚と、静かな不安。

  • エッセイとも小説ともつかないもの
    だそうな。

    小説ならいいけど
    エッセイだったら結構重い。
    短いけど重い。

  • 人と関わりたくなる話が多い。

  • ショートショートですね。
    とても短いお話ばかりなので、大きな事件や起伏といったものは、
    一部を除いて、ありません。

    特にのめりこむような展開のお話ではないのですが、
    言葉の選びかたや、ひらがなの使い方が心地よくて、
    最後まで飽きることなくスルスルっと読めてしまいました。

    終わっていくこと、や、終わってしまったこと、が、
    題材になっているお話が多いように感じました。
    決定的な別れや喪失が起こるわけではないのですが、
    どことなく淋しいような、切ないような余韻が残ります。

    ただ、短いお話ばかりなので、強く印象に残るものはありませんでした。
    この本は、それで良いのかもしれませんが。

  • シュートショートが25話。

    エッセイのような短い話がブツッと終わる感じに最初は馴染めなかったけど、1冊読み終えるころにはこういうのも悪くないなと思うようになっていた。

    言葉の選び方が上手い作家さんだなぁと思った。

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