掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 107
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062765299

作品紹介・あらすじ

酔いどれ左門は腕が立つ。酒より好きなものは怪談ばなし。甚十郎も腕こそ負けぬが、こちらは怖い話は大の苦手。十年前、家老が闇討ちされた霧深い城下で「女の幽霊を見た者は死ぬ」という噂が。ふたたび家老闇討ちに巻き込まれた甚十郎は、城下の寺で女を見てしまう。メフィスト賞受賞の怪談時代ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 堀割ー地面を掘った水路。お堀です。
    メフィスト賞で珍しく時代小説です。
    浪人左門あやかし指南でシリーズ化されているようです。
    解説者もおっしゃる通り、ミステリ+時代小説+怪談=捕物帳 という図式です。
    江戸の怪談を挟み、その怪談を利用した事件が起こり、世の中に不思議はないのです。という流れかと思います。
    設定もストーリーも面白いのですが、登場人物が多い割に唐突に出てくる感じなので、関係性とか立場とか読み取るのが少し大変。使われる怪談の場面の変化のつながりももう少し。
    浪人左門が最後に自分の立場の説明をしたので、次作から読みやすいと思います。

    • 土瓶さん
      「すべてがFになる」も「ハサミ男」も読んだはずなのに。
      おかしいな。
      まるで覚えがないぞ?
      「すべてがFになる」も「ハサミ男」も読んだはずなのに。
      おかしいな。
      まるで覚えがないぞ?
      2023/12/03
    • おびのりさん
      その程度って事なの?
      予約なくなったらでいいか。
      その程度って事なの?
      予約なくなったらでいいか。
      2023/12/03
    • 土瓶さん
      いや、どっちも人気の話題作だったと思う。
      まあ、俺の評価は一般的じゃないから。
      いや、どっちも人気の話題作だったと思う。
      まあ、俺の評価は一般的じゃないから。
      2023/12/03
  • 浪人左門シリーズ1作目。とうとう手を出してしまった。
    怪談ミステリ時代小説。ユーモア控えめ。猫も犬も出てこない。
    覚悟していたが登場人物が多く、前半は誰が主人公か分からない(タイトルに書いてあるけど)。誰かよく分からないけどとりあえず読み進める。後半、話が転がり始めてから俄然面白くなった。
    やっぱり好き。

  • うん、さくっと読める。時代小説とちょっとミステリーとちょっと怪談と。昔は怪談はきっともっと身近だったから、何か割りきれないことあったら屁理屈つけるより怪談にしてこんなこともあるさと受け入れていたのだろう。左門さん(探偵役)が登場したら一発解決ってとこが単純と言えば単純だが、それがなくても普通に時代小説として◎かな。

  • あまり衝撃がなかったなぁ〜。

  • かなり後半まで幽霊なのかトリックなのかはっきりと分からずに進むので色々と読みながら考えたりして面白かったです。
    左門の正体は他藩の話として首謀者がフルネームで登場した時点で分かりましたがすっかり忘れている甚十郎がいい味を出しています。甚十郎の怪談嫌い、びびりっぷりが笑いを誘いますが結構死者が出ている話なのですよね。
    あまり陰惨さを感じさせず、怪談の怖さはしっかりとあり、と読んでいて飽きない本でした。

  • 浪人左門あやかし指南シリーズ、1作目。

    「皆塵堂」シリーズが面白かったので、デビュー作を含むこちらのシリーズにも期待して読んでみた。結果、期待通りの面白さ。最初、話があっちこっちに飛んでいくので、読みづらい感じもあったけど、最後はきっちり収まって、ちゃんとミステリになってました。真犯人も意外だったけど、左門さんが実は、、、だったのが驚き。怪談話が結構本格的に怖いけど、、、キャラの掛け合いが楽しくてついつい読み進めてしまう。続編も大いに期待してます。

  • 初めて第一巻を読む、やはり最初が肝心か
    今後の登場人物の関係が描かれており、話の展開も非常に盛りだくさん。
    最後に左門の素性も?

  • 2014/6/1〔土曜日〕

  • まわりのひとがよってたかって、甚十郎さんを怖がらせます
    幽霊なんてものは、気の迷いだとか言いながら
    それは、俺にも説明がつかぬ とか言ってまた、怖がらせる
    びびりの甚十郎さんは腰が抜けてしまいます。

    今回は 幽霊を見た人は死んでしまうというお話です。
    甚十郎さんも縁談のためにやった?肝試し!?で首吊りをした幽霊を見てしまいます。もちろん!寝込んでしまいますよ♪

    左門さんとのやり取りがたのしいです♪

    最後のところを読んで
    あれ?と、読み返しちゃう仕掛けもあります。

  • やっぱりそうなんです

    日本の昔の怖い話って苦手みたい

    ただ怖かったなー読むの大変だった

  • L 浪人左門あやかし指南1

    読んでるうちにただの怪談小話なのか、とちょっと飽きそうになったけど最後まで読んでよかった。散々布石があったのに、すっかり読みのがし記憶にないと最後の最後でそんなことになってたかー!と読み直すはめに。
    甚十郎の左門の扱いがツボ。

  • すごいです。
    ミステリーと一口にいっても、
    本格物だけでなく、
    別の要素が盛り込まれた作品がいろいろあって、
    きりがないくらいですが、
    ミステリーに怪談の要素を持ち込んで、
    ここまで違和感無く融合できているものは少ないんじゃないでしょうか。

    まず最初に脈絡の無さそうな怪談話が続けざまに出てきて、
    何だろうと思いながら読み進めると・・・。
    最初は仕掛ける側だった人間がいつの間にか仕掛けられる側に。
    コロコロ変わる、視点だったり場面だったり、
    合間合間に出てくる怪談話の数々と相まって、
    読者はいいように翻弄されます。
    そして最後に謎が解かれるのですが、
    無理なく読者が納得できる説明が成されます。
    登場人物たちも魅力的でしたし、
    文章も平易で読み易かったです。
    シリーズ化されているみたいなので次作も必読です。

  • 最初はイマイチかと思ったが、これは時代物というより推理小説だったな。
    面白かった。

    …と、父が気に入って一気にシリーズ三冊読んでたので、私も続いて読んでみた。
    怪談話を集めた耳袋的な感じかな…と思いきや、闇討ちの話になり、そうかと思うとまた怪談めいた流れに…で、最後の方は一体誰が黒幕なんだという推理モノに。
    怪談時代ミステリという肩書きそのままだった。

    主人公?の甚十郎と左門のキャラもなかなか良く、土田と水内もなんだかカッコイイ。
    最後のやり取りが笑える。

  • 怪談話をテーマにした時代ミステリ。
    話の流れや、伏線などミステリとしてなかなか秀逸な作品です。ただ登場人物が誰が誰だか分かりにくかったのがちょっと惜しかった。

    第38回メフィスト賞

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著者プロフィール

1972年、東京都生まれ。明治大学卒業。2008年に『掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南』で第38回メフィスト賞を受賞し、デビュー。怪談と絡めた時代ミステリーを独特のユーモアを交えて描く。『古道具屋 皆塵堂』シリーズに続いて『溝猫長屋 祠之怪』シリーズも人気に。他の著書に『ばけたま長屋』『悪霊じいちゃん風雲録』などがある。

「2023年 『攫い鬼 怪談飯屋古狸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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