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この作品からのみんなの引用
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私はたぶん、どちらかと言えば人が良いほうの部類に入る。意識的な部分でも、他人に親切にしたり、周囲の人間の言動をなるべく悪く取らないように心がけている。
でも人間、そういった人の良さだけでは駄目なのだ。それだけでは、自分も周りの人間も幸せにはならない。目の前の問題に冷静に向き合うだけの勇気と、やるだけやったらなんとかなるさという、ある種の開き直りのような明るさが必要なのだと感じる。
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楽園など、どこにもないんだよ―。・・・(中略)・・・
楽園は、周りの人間と作り上げていくものだよ。場所なんかじゃない。そして人間関係がもたらす心の風景だ、と。
― 179ページ -
テレビがなくても、みんなで砂浜に出ていろんな話をした。
ラジカセやCDデッキがなくても、みんなで歌を唄えばよかった。
お金がなくても、みんな幸せだった
― 474ページ
みんなの感想・レビュー・書評
今作で印象に残った言葉は、何か決断をするときは理屈ではなく感覚を大事にするという部分です。ちなみに垣根涼介といえば、グロイ暴力シーンと性描写が出てきますが今作ではそういったシーンはなく、少し寂しかったです(笑)しかし、中華料理屋を襲撃する場面はさすが垣根!!もうめっちゃくちゃにしてくれます。そこが悲しくもあり、爽快なんですよね~。
54点。独特の文化と時間が流れる楽園、フィジーを舞台にした小説。国籍の違う若者たちのすれ違い、住民の対立、クーデターを通して幸せとは何かを問う。
フィジーは歴史の経緯からフィジー人とインド系移民が拮抗しているらしい。物語は日本人や中国人も絡んだ民族の文化の違いや差別について考えさせる話なんだけど、フィジー人は怠惰で日本人は勤勉などというステレオタイプな前提を下敷きにしすぎていて全く共感できない。中国人は○○とか、インド人は○○といった記述が差異を語る以前に、逆に民族一般に対する偏見に満ちている。
楽園、私にとっての「楽園」って、どこだろう。
お金がすべてになってしまった現在。それを不思議だとも、不自然だとも思わずに生きている。のんびり生きていきたい。でも、それはもうできないのかも。きっと南の島に行っても、「明日のこと」「仕事のこと」「人間関係のこと」を考えて、リラックスしているつもりで全然していないんだろうな。幸せな顔はしていないんだろうな。なんだか、つまらない生き方をしてしまっている。損をしているのかな・・・
フィジー島を舞台にした物語。
日本人の忘れてしまった物がこの作品には詰まってます。
心が疲れている時、海辺で遠くフィジーに思いを馳せて
読んで見て下さい。
『ワイルド・ソウル』のような冒険小説を期待して読んだら肩透かし。しかし、これはこれで面白かった。チョネが人間として魅力的に感じるほどに、こういう生き方もよいなと思う。フィジーにも行ってみたくなった。
フィジー。
100年前までは、フィジー人は、働く必要があまりなく
ず~っと楽しく、のどかに暮らしてきてたんですね。
食べる物も豊富、芋、魚、カヴァ(酒みたいな?)
そして
みんながみんなビッグボディ!!
いつまでも純粋で、子供的で、天真爛漫
フィジー。
人は、ルール、お金、時間に縛られ過ぎているのだろうか。
本当は、何が大切なのだろうかと
ふと考えさせてくれるような作品でした。
ある国ではよくないことでも、文化の違う国へ行けばよいことだったりする。その逆も。見えないいろんなことに縛られて、自分自身を見失ったりしてるのかも。
いろんな国の人と話がしてみたくなりました。
全体的に、4人の恋愛が描きたかったのか、フィジーの文化や生活が描きたかったのか、なんだかはっきりしないまま終わった感じ。物語を終わり方から考えると恋愛小説だったのかな?
ゆっくりとした時間が流れるフィジーが舞台だっただけに、物語自体にスピード感はないけれど、決して読みにくいわけでもなく、なんだか不思議な1冊でした。
この本、スゴイおもしろいです。
生きるとは、自由とは、幸せとは、といったことを考えるきっかけを与えてくれます。
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フィジーでは、先住民であるフィジー系住民と移民であるインド系住民との間で対立が深まっていた。
村落共同体がほとんどの資源を共有財産として所有するフィジーでは、フィジー系住民は自由に家を建て、自生する食物を食べることができる一方、インド系住民はわずかに所有が認められる土地を借りて商売をしながら、共同体に借地料を払わなければならない。
そんな中、クーデターが起きてしまう。
51%を占める陽気でおおらかなフィジー人、44%を占める真面目で几帳面なインド人、マイノリティである日系と中国系の若者たちは何を思い、何を決断するのか。
話の内容はよかったと思います。
ありがちな展開ではないところ、すべてを片付けて終わらないところ。
ただ、綺麗にまとまりすぎてる感じはします。
あと、三点リーダが多いのはちょっと苦痛でした。
私は小説で使われる三点リーダが好きではないのです。
「君たちに明日はない」の作者の作品。
もともと垣根さんの本を読もうと思ったのはこの本における文庫本の表紙と解説をみて、本書を読みたくなったわけである。カバーはその作品の一部であると思っていて、海と島が好きな自分はとっても惹かれた次第である。
内容と言えば、フィジーの若者の生き方と葛藤を描いたものであるが、以下の一文にすべてがこめられているような気がした。
「だってみんな、いろんな約束事に縛られているもんね。~中略~あのときだけはチョネ、いろんなしがらみから一瞬ふっきれたような、そんな顔つきをしていた。~中略~たぶんそれが、私がこの国で見たかったものだと思う。」
人生いろんなすれ違いがあると思うけど、その瞬間のつながりはすべて線になって、その人の人生を作っていくのであって、一時たりとも無駄にしたくないし、すべてが自分にとって重要と思える生き方をしたいですね。
垣根涼介って言ったら、『ワイルドソウル』の印象がかなり強いから、これもハードボイルドかなぁと思って読んでみたら、全く違った話でした。 それはフィジーで起こった騒乱に巻き込まれたフィジー在住の日本人の話。 仕事で駐在じゃなくて、自分の意思でフィジーに来た人たちの話なので、自分の話とは少し違いますが、それでも信じて理解していたのとは微妙に違う考え方で、日々を過ごして、行動をしていく。 そ... 続きを読む »
リゾートアイランド・フィジーを舞台にした小説。 フィジーのややこしい背景を縮図のように映し出した 青年たちによる恋愛がメインストリーとなっており、 その中で、日本人的価値観を善し悪しを問うてくる。 垣根氏作品に多く見られる構成ではあるが、 今までの過激な暴力描写、圧倒的なスピード感は存在しない。 フィジーが舞台なだけに、あえてこのような穏やかな展開になったのであろう。 ただし... 続きを読む »
良かったことは、垣根作品にありがちの過剰な暑苦しさがなかったこと。
悪かったことはそのせいか、なーんか全体にのっぺりとしてたこと。
いやになるくらい日本人である自分の性格と気質が、
この本の中でどう自分が振る舞うのか否が応でも見せつけられる。
そのへんの筆力はさすがなのだが。
緩やかな日常よりも垣根涼介には、やはりひりひりするアクシデントが似合うんじゃない?
勝手ながらそう思った。
あの暑苦しさと刺激とむせ返る迫力、やっぱそのほうが、垣根涼介らしい!
フィジーでのおはなし。
裏読んで、フィジーとかいってみたいな~。楽しいんだろうなーって思って買ってみた。
読んでみたら、フィジー国の実態やら海外で住むことの難しさとかいろいろ感じて、サラッと読む気でいたけど、じっくり読んでしまった。
楽園はどこにもなくて、自分で作るもんだーみたいなことが書いてあって、たしかにそらそうだな。と納得できた文章でした。
個人的には一読の価値はあった。
フィジーに住むフィジー人、インド人、日本人等、さまざまな人種との関係。友情、恋愛・・・
本当の幸せな暮らしってなんだろう?って考えさせられる。
人種問題・差別それと生きるうえで大切なのはお金なのかそれとも・・・その答えを考えさせられるような本だった。自由に奔放に生きたい、それが僕の現時点での幸せかな。

話の中はオールフィクションかと思いきや、背景は史実に基づいている。文化とか歴史とか価値観とか、「日本人」という括りの中だけで生きている人にはおすすめ。楽園は場所ではなく、笑顔の中にあるものなんだね。






