十六歳のオリザの冒険をしるす本 (講談社文庫)

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  • 講談社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062766753

感想・レビュー・書評

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  • 紀行文は読んでいて楽しい。
    夜中に薄暗い部屋で読んでいると自分の拙い旅をよく思い出す。

    そして、著者とその周りの友人の文章の巧さに驚く。これが教養か。
    こんな堅くもユーモラスな文章書けるようになりたいなー

  • 劇作家として活躍するオリザさんが十六歳の頃、高校を休学して1年余りアメリカ→ヨーロッパと旅した記録。友達との手紙のやりとりがいい。『深夜急行』に並ぶ紀行本の名作といってもいいと思う。
    世界一周の予定をいとも簡単に、アメリカ→ヨーロッパ内巡回に変更してしまう柔軟さ、ヘタに旅の答えを出していないことが、かえって柔らかな強さを感じさせる。「栴檀は双葉より芳し」といったところか。旅の答えを出さなかったからか、オリザさんは今に至るまでずっと旅の途中なのだそう(文庫版あとがきより)。
    ちなみに、読んだものは文庫化にあたり改題されたものだけど、もとのタイトルが奮ってる。『十六歳のオリザの未だかつてためしのない勇気が到達した最後の点と、到達しえた極限とを明らかにして、上々の首尾にいたった世界一周自転車旅行の冒険をしるす本』というのだ。

著者プロフィール

1962年、東京都生まれ。劇作家・演出家。芸術文化観光専門職大学学長。国際基督教大学在学中に劇団「青年団」結成。戯曲と演出を担当。戯曲の代表作に『東京ノート』(岸田國士戯曲賞受賞)、『その河をこえて、五月』(朝日舞台芸術賞グランプリ受賞)、『日本文学盛衰史』(鶴屋南北戯曲賞受賞)。『22世紀を見る君たちへ』(講談社現代新書)など著書多数。

「2022年 『撤退論 歴史のパラダイム転換にむけて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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