ηなのに夢のよう DREAMILY IN SPITE OF η (講談社文庫)
- 講談社 (2010年8月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062767057
作品紹介・あらすじ
地上12メートルの松の枝に、首吊り死体がぶら下がっていた。そばには、「ηなのに夢のよう」と書かれた絵馬が。その後も特異な場所での首吊り自殺が相次ぐ。一方、西之園萌絵は、両親の命を奪った10年まえの飛行機事故の真相に近づく。これら一連の事件に、天才・真賀田四季は、どう関わっているのか-。
感想・レビュー・書評
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最近サボって読書再開、読みかけのη読了。
久しぶり?ほぼ初めて?森ミステリで泣いた。トーマ安らかに。。
gシリーズも進むにつれてsmシリーズのメンバが出てきて嬉しい。話が繋がるというより、世界で個々にあったものがじわじわと編み込まれて行く様な感覚。
京極ミステリと違うなーと感じるのは、京極さんはその世界観、人物、出来事を時系列も含めて綿密に組み木細工の様に組み立てて置いて、それを少しずつ開示して、こことここでこう繋がって傷んだよってするのに対して、森ミステリはあらかじめ全ての事象があって、それを意図して読者に少しずつ与えて思考させた後にその繋がりを発見させる感じ。森ミステリの方が読者の思考パターンまで組み込んだ作品な感じがする。 -
萌絵が過去と向き合うところに引き込まれた。
赤柳さん、だれ?! -
相変わらず「何だったんだろう…?」な感じで終わるやつ。シリーズ最後まで読まないとわからないのか…。
萌絵が車の中で泣いて犀川に電話するシーンで、曇っているのに「月が綺麗だったので」と言う萌絵に「(来るなら)月を用意しておこう」と返す犀川のくだり、好き。 -
ηに関する首吊り自殺の件は相変わらず何も解決していないけど,真賀田四季の存在がどんどん近くなってきつつあって不気味。本作はミステリィよりも登場人物,とくに萌絵に焦点が当たってた回だったかな。
S&M,V,Gシリーズのオールスターで豪華です。Xからも少しだけ。
犀川先生がラストで見せたかっこよさに痺れる。トーマとのラストは涙せずにはいられなかった。実家に残してきたわんこに自然と置き換えてしまう。 -
このシリーズでは、犯人、動機なんて些細なこと。
過去のシリーズを読んでいるとニヤニヤ。
一番最初の作品『すべてがFになる』の印象も、森作品の印象までも変わる。それだけの衝撃を受けました。
いつも考えさせられることだけど、森さんはどこまで考えて『すべてがFになる』を書いたのか。
改めて、森作品を読み返したくなった。 -
このシリーズは難しい。明確な回答がないから考えなければならない。また、推理小説ではなく、萌絵の成長記録となってきたいる。紅子の登場はうれしいが、今後はどうなっていくのか不安だ。いや、楽しみだ。