びっくり館の殺人 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062767170

感想・レビュー・書評

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  • 少年少女向けということですが、正式な館シリーズであって番外編ではないと言うことを考えると、今ひとつ。
    でもまあターゲット層が広くなるとこのくらいが限界と言うかちょうどいいのかも。
    ただ低年齢層には禍々しいような。子供の頃、乱歩の児童向けに改編されたものを読んだ時のような感じとはまた違うかなと。

  • 暗黒館の後だとめっちゃサラッと読める。
    怖い話(非心霊系)だけど、暗黒館読んでると若干違う見方も出来る感じ。
    知ってる名前出てくると「ああーーー」ってなるのでぜひ単発じゃなくてシリーズ順に読んでほしい…!

  • 前作とはガラリと変わって少し軽快なファンタジーミステリーのようだった。読んでいて昔読んだようなと懐かしい気持ちになりました。

  • 期待しすぎて肩透かし。
    サラッと読めたけど、挿絵のせいで?!最後まで気味が悪いままだった。
    リリカのエピソード、悪魔って具体的にはどんななのか。虐められてた兄のいじめっ子を巻き込んだ死の真相。新名さんの母から虐待されてた過去。母親の再婚。
    どれも、簡単に書いてて消化不良。もう少し知りたかった。
    リリカの出生の秘密が推測通りなら、ただでさえ気持ち悪いお爺さんだったのに、生理的にムリ。
    私の想像力が乏しいのか、俊生の笑みも最後も結局よくわからなかった。
    館シリーズで今回は密室、と言っても中に人がいるなんて、推理しようにも厳しい。

  • かつて子どもだったあなたと少年少女のための「ミステリーランド」なるシリーズのために書かれた小説。なので館シリーズではあるけど、児童書のようでもあり、ということでさくさく読めた。
    トリックというか謎にはまったく気付かず…暗く、怖い雰囲気のお話。

  • びっくり館の殺人

    悪魔が乗り移ったかもしれない俊生に殺されてしまった古屋敷さん、
    けど古屋敷さんがやっていたことが主人公の想像している通りだったら、、思わずしょうがないよなっと思ってしまうような展開でした

    館シリーズで親が子どもに手を出すような内容多い気がしますね、、実際にあったらとてつもない怖い話です

  • 講談社のミステリーランドシリーズの一冊。なのでふりがながつく。青年になったぼくが、小学6年の秋から冬にかけての、「びっくり館」にすむトシオとの交流を語る。この語り口がいい。

    まさに、「少年少女」向けのシリーズにふさわしい、「さわやか」「ほろずっぱい」「すなお」「しんらい」「まえむき」な空気が大部分を占める物語だ。とてもよかった。少しの部分では大人の暗部も描かれ、それによって微妙に影響される子供の生活と心理が描かれている。その大人の暗部によってこの「びっくり屋敷の殺人」は起きたとも言えるのだが・・ さらにその事件から1月もしないうちに、あの阪神淡路大震災が起きるのだ・・

    小学校高学年から中学あたりにかけ、図書室で借りた少年探偵ものやウエルズやベルヌなんかの字の大きい単行本シリーズを夢中になって読んだ、あるいはテレビの少年ドラマなんかをこれまた夢中になって見た、なんでも初めての経験のわくわく、この古い感覚をこの本で感じた。「館」シリーズで少年少女もの? 一体どうなるの? と思ったのだが、さすが、綾辻氏。でも大人の暗部・・ティーンものにこれはちょっとどぎつすぎかなあ。

    5年生の3学期に父と二人、兵庫県のA市に越してきた三知也。1994年8月末、「びっくり屋敷」と噂される、「何か大きな事があった空き家」で、同い年のトシオと出会う。なぜか惹かれた二人。

    登場人物はぼく、父、トシオ、トシオの祖父、トシオの家庭教師の大学生・新名、その大学生の従妹でトシオと同クラスのあおい。クリスマスの日、ぼくとあおいと新名はトシオの住むびっくり屋敷でクリスマス会に招待される。招待主はトシオのおじいさんだ。ところが行ってみると、おじいさんは背中にナイフをさされ、死んでいた。傍らにはリリコという、トシオの亡くなった姉に似せた人形があった・・

    トシオはジャングルジムで鹿谷とおぼしき人物にも出会う。ジャングルジムでその人は「中村青司」という人の建てた家を探しに来た。といい、「びっくり館」もそうだというのだ。

    ぼく、はさほどゲームは好きでもないが、つきあいで友達の家にゲームをしに行く。「ショーリューケン」なんで叫びはしない、などとあったが、・・わが家では家の子、隣の子、入り乱れて、ショーリューケンが乱れ飛んでいた・・・

    2006.3.17第1刷 図書館

  • タイトル通りでもあり、タイトルのようには甘くない。
    本気のミステリー。

    少年少女向けとして発売されたミステリーランドの一作でありながら最「怖」のミステリーとして話題になった本作。

    子供か大人か。読み手の置かれた立場の違いで、この作品が与えるインパクトとメッセージは、大きく姿を変える。

    あたなは「びっくり館」を「どう」受け止めますか?

    **************************************

    少年少女向けとは決して思えへんかった殺人事件。
    逆に子供が読んだ時は、どういう感想になったのか
    聞きたいぐらい。

    大人ばっかりが登場する殺人事件よりも、子供が関わってくると、恐怖さが増す。

    何かやんわりと濁してた部分があったり、最後もどんどんいろんな事が起きて、別の衝撃もあったけど、どう受け取るも何も、いつものミステリー作品に思えた。

  • 館シリーズ第八弾。


  • 館シリーズ8弾。2004年に「迷路館」を手に取った語り手、長沢三知也の回想シーンから、少年時代の94年に兵庫県のびっくり館でおきた事件の話が始まる。元講談社の名編集者宇山秀雄氏の提言で、小4-6用のミステリーとして作ったらしく、各所に挿絵がある。びっくり館に住む、老主人古屋敷龍平と孫の俊生。びっくり箱が沢山あり隠し部屋的なしかけもある。娘美音が孫娘梨里香を殺しその因縁と精神病、虐待的な話。龍平が俊生にリリカの恰好をさせ、腹話術をするシーンはなかなか悍ましい。龍平を殺した俊生を、三知也、同級生のあおい、家庭教師の新名が隠蔽する。最後のリリカの誕生日に、あおいと俊生に再会するシーンもいやミスな感じ。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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