びっくり館の殺人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3905
感想 : 280
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062767170

作品紹介・あらすじ

あやしい噂が囁かれるお屋敷町の洋館、その名もびっくり館。館に住む少年と友だちになった三知也たちは、少年の祖父が演じる異様な腹話術劇におののくが…クリスマスの夜、ついに勃発する密室の惨劇!悪夢の果てに待ち受ける戦慄の真相とは!?ミステリーランド発、「館」シリーズ第八弾、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 殺人の真相を知ったとき素直に「びっくり」しました。そして最後の描写を考察したとき「ぞっと」しました。余談ですが、館シリーズの中でも「インターネットで検索」…できる時代になったんですね。

  • 他の館シリーズとは若干雰囲気が異なります。
    人を選ぶかもしれませんが、私は好きでした。

    小学生視点のなぞ解き•冒険心がどこか懐かしく、それでいてちゃんとミステリもしています。トリックが分かった後で改めて本文を見返すと、狂気じみた気持ち悪さをもう一度感じられました。再読をおすすめします。

  • 「館シリーズ」第8弾ですが、私にとっては初めての綾辻行人さんの作品でした。館シリーズに出会うきっかけをくれた大切な本です。前作を読んでいなくても十分楽しむことができ、この物語の不気味な雰囲気に虜になりました。

    他の館シリーズの作品が好きなので、こちらは星3つにしました。

  • 館シリーズっぽくないけど雰囲気が館シリーズ
    そんな作品だった
    文体は親しみやすいけど恐ろしさが伝わってくる
    そんな作品だった

  • 「かつて子供だったあなたと少年少女のための」
    ミステリー。
    途中何枚かある挿絵も子供が喜びそうな恐ろしげでよろし。
    主人公は小学6年生の男子。
    彼が中村青司設計の「びっくり館」に住む少年との交流や事件の語り手となる。
    はるか昔の「少年探偵団」とか「幽鬼の塔」とかタイトルだけ思い出した。(ストーリーは全く覚えてない)
    文章が児童書風なので かつて子供だっただけなので、入り込めないかな。トリックは、しっかりあるので気をつけないとわからなくなる。
    少年少女達のミステリー導入作品になってくれると嬉しいな。

  • 綾辻行人『館シリーズ』第8弾。

    奇妙な噂が流れ、『びっくり館』と呼ばれる、屋敷町・六花町の洋館。
    設計者は中村青司…

    『びっくり館』に住む少年・俊生と友だちになった三知也とあおい。

    俊生の祖父・龍平の奇妙な腹話術…
    クリスマスの夜、密室『リリカの部屋』で、龍平が…

    『暗黒館の殺人』4館を読んだ後だけに…
    何か物足りなさが…
    鹿谷門実の登場も一瞬しかなく…

    結局、俊生の母・美音はどこへ行ったのか…
    成人した俊生とあおいは…
    何かモヤモヤ感が残る結末。

    次は『奇面館の殺人』。


  • クリスマスに読みたい館です。
    そして子供達でも読めるくらいに難しい表現はありません。
    それに、原点に返ったようなトリックでした。
    非常に読みやすいのであっという間に読めてしまいます。
    今作は他の館を読んでいなくても問題ないかなと思いましたし、もしかしたら読書感想文なんかにも出来そうです。

  • 特に驚きもなく、印象に残らないなぁと感じました。

  • 最近の館シリーズの中で一番好き。叙述トリックの真相に視点キャラたちの意志を感じ、そこに物語を感じた。

  • 2010年(発出2006年) 313ページ

    『暗黒館の殺人』は長大で、購入してなかったので、またもや順番を飛ばしています。
    『びっくり館の殺人』は、編集者の故宇山氏が立ち上げた少年少女向けの「ミステリーランド」に綾辻行人さんが寄稿された作品とのことです。

    短い作品で登場人物も少なくあっさり読めました。語り手が小学6年生で難しい言葉もありませんでしたが、しっかりとした構成力、描写、そして、オカルト要素のある物語で子どもの頃にタイムスリップして読んでみたい、と思いました。

    まず、リアルなカラーイラストと挿絵がありますが、のっけから不気味な印象です。
    おなじみ中村青司の建てたびっくり館。びっくり要素は何か?と思いながら読んでいくと、どうも館の主人がびっくり箱を収集していた、という噂。
    腹話術人形のリリカと、俊生の姉・梨里香にまつわる話。
    そして、殺人事件の真相はというと「そうだったのかい!」と。

    びっくり館に住む人たちは皆、超自然的なものに取り憑かれてしまっていたのでしょうか?
    オカルト好きにはピンとくる符号が。
    梨里香の誕生日が6月6日。超有名なオーメンの悪魔の子と同じ誕生日。「お姉ちゃんは悪魔だったのかも」というセリフがなんとなくそうかもと思わせる。
    最後のシーンは、10年半後の6月6日にびっくり館に引き寄せられてしまった三知也。そこでは、梨里香の誕生日パーティが。一体誰が集まっているの〜〜〜⁉︎ 俊生とあおいに迎えられたところで物語は終わります。

    大人が読んでも十分におもしろい、というか息抜きできました。
    あとがきで綾辻行人さんがほのめかされている、日本三大奇書の一つ、読んでみたいです。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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