名前探しの放課後(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.28
  • (1153)
  • (919)
  • (355)
  • (38)
  • (6)
本棚登録 : 9098
感想 : 731
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062767453

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 面白い。上巻でいきなりSF(少し不思議)な空間に投げ込まれる。
    そのまま、世界は少しばかり細か過ぎると思えるほどの日常が過ぎて行き、下巻最後の60ページで一気にすべての物語が爆発する。
    辻村深月 今回も見事なストーリーテラーぶりだった。
    面白かった。

  • すごい!すごい!
    本当にすごい!

    実は上巻の途中からこの小説の結末が見えていたんです。
    いや、見えたつもりになっていたんです。
    でもそれでは不十分でした!


    椿が「ふみちゃん」だったなんて!
    良かった。ずっと気になってたから元気になっていて安心した。
    それに「僕のメジャースプーン」を読んで大好きになった「僕」が秀人だったなんて。
    「郁也」が大きくなってたから、「ふみちゃんや僕も大きくなってるのかなぁ」なんて考えてたのに、気付かなかった。

    他にも大好きな登場人物がいっぱい出てきて嬉しかった。
    読めて良かった。

    辻村さんに感謝。

  • 最後まで読んで、「?」意味がわからないとこがある。どうやら読む順番を間違えたらしい。゚(゚´Д`゚)゚。記憶を消してもう一度読みたい。
    この本を読もうと思っている方、先に「ぼくのメジャースプーン」を読んでね。
    最後、予想もしなかった。なるほど!

  • 「今から同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ。」過去に戻ったいつかはその「誰か」を探し始める。の下巻。

    面白かった。
    なんとなく最後はここで終わらないだろうと感じながら読んでいたが、やっぱり最後までワクワクさせてくれた。
    青春とミステリーどちらのジャンルでも満足させてくれる作品。

    1点後悔したのは、「僕のメジャースプーン」を読んでなかったので、秀人と椿のなにか訳あり感とか、ちょっと意味がわからない文があったので先に読んでおけば良かったこと。
    読んでまた読み返そうと思う。

  • おもしろかった…。辻村深月作品いつものことだけど、後半は本当にページを捲る手が止まらなくて一気読みしてしまう。
    何よりメジャースプーンの「僕」である松尾秀人と「ふみちゃん」こと椿ふみおに会えて、気づいた時めっちゃ感動した。2人とも、元気そうで何より。ふみちゃんしゃべれるようになったんやね。。秋先生っぽい人も出てきてたし嬉しかった。「モト」と「タカシ」もそういえば出てきてたわ。氷のクジラの主人公とか郁也くんも出てきてて、辻村深月ワールドつながってて楽しいなぁってなりました。

    主人公の依田いつかが、自殺した同級生が誰なのか、その自殺を止めるために何ができるか、仲間と奮闘するお話。どんでん返しを予想して読んでたから、なんとなく本当の自殺者はこの子かな〜と予想しながら読んだけど、想像の斜め上のどんでん返しをくれた。特に最後の、模試中にみんなで協力してあすなを病院まで届けて、おじいちゃんと話できたシーンは泣けました。全てこれのためだったね。震えた〜。辻村深月が描く、この、誰かのために誰かがめっちゃ頑張ってて奇跡みたいなことの裏には誰かの頑張りがある感じ、いつもめっちゃ泣ける。嬉しい気持ちになる。「石のスープ」状態だったのは、うまくいきすぎだろ感あったけど、それぞれが爽やかでいい子でよかった。。

    最後の最後に、一連の騒動がいつかのタイムスリップではなく秀人の能力のせいだったことが分かる。大切な人が自殺したと仮定していつかは動いてたんだね。大切な、本当は心の底で好きな坂崎あすなのと恋をするための、いつかの全てをかけた日々だったんだなあ。奇跡だなあ。素敵だなあ。
    これは完全にメジャースプーン読んでからじゃないと意味わからんかったと思う。順番大切だ。次は何かな〜って楽しく辻村深月進めていけちゃう。

  • 記憶力や勘の良いファンなら早々に気付くだろう、あの子・あの人。ストーリーとは別に他作品とのリンクを見つける楽しさもある辻村作品、病みつきになるのも無理はない。本作は「島はぼくらと」とは対照的な、地方高校生たちの青春ミステリー。残り60ページ辺りからの急展開にやられた。ラストは爽やか。

  • これはヤバイ!
    辻村さんの中で、いや、今まで読んできたどんな本よりも心揺さぶられた。

    騙されすぎて、まだ混乱してる部分あるけれど。どんだけ伏線張って、どんだけ回収してる?

    全員が大好き。

    メジャースプーンから読み直してみなくちゃ。

  • よかった。どっぷり浸かれる小説の醍醐味。ともに泣く、胸に迫る。

  •  たった一人の誰かのために作られた物語。

    フィクションはフィクション、
    作り物は作り物であって、
    偽物だとは言うけれど、

    そんな作られた環境が
    誰かの命を救うことだってあるのかもしれない。

    それを作り上げる仲間たちが本気であるのなら。

    人は強く、そして、脆い。


    貼られたリンクに、それぞれの物語を添えて。

  • 辻村作品の中でも大好きな部類に入る、特別な作品。再読。
    現実にやるとしたらなかなか難しいかもしれない内容だけれど、そうゆうの差し置いて楽しむことができた。
    未来を変えたい、そう思って友達を巻き込んで、該当者に対してはひたすら騙し続け、でもみんなの中で友情ができあがっていく。
    最後の模試の日、全員が一斉に動き出すところではついつい手に力が入ってしまった。
    一番お気に入りはトモの存在。
    あすなに対するいつかの想いや、基とトモの関係、バイクのこと、最後にぶわっと回収されて興奮してしまった。
    ファンサービスが強くて、この本が集大成というのもうなずける。
    郁也、たえさん、りほこ、チヨダコーキ、秋先生などたくさんの人物が登場する。叙述トリックに近い手法はもはや定番になっているけれど、どこかでだまされているんだろう、と思いつつもやっぱりすんなりとだまされてしまう。
    叙述トリックと、細やかな心理描写が辻村作品の魅力だな、と改めて思った。

全731件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

辻村深月の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
伊坂幸太郎
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×