警視庁情報官 シークレット・オフィサー (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1485
感想 : 116
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062768078

作品紹介・あらすじ

佐藤優氏激賞「この小説のリアリティに戦慄した。本物です」
公安出身の著者が警察小説に新たな地平を拓く!

情報ってのは結局、「人」と「センス」なんだよ――
警察組織の心臓部で極秘情報捜査に携わってきた著者。はびこる「悪の顔」、それを追う「警察の顔」を、かつてこれほど生々しい輪郭をもって描いた小説はあっただろうか。

警視庁情報室。それは警視庁が秘密裏に組織した情報部門のプロ集団である。情報室へ舞い込んだ1通の怪文書。エース情報官・黒田は、抜群の情報収集力と分析力で、政・官・財界そして世界的な宗教団体までもが絡む一大犯罪の疑惑を嗅ぎつけるが……。公安出身の著者による迫真の「インテリジェンス」小説。

感想・レビュー・書評

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  • かっこいいタイトルに惹かれて手に取ったけれど、小説というより警察組織の内部が事細かに描かれたノンフィクション作品のようだった。
    警察官になりたい人や警察組織に興味ある人には興味深いと思う。

    主人公:黒田は情報収集力も分析力も抜群なだけでなく、そのために必要な人脈づくりもうまい。犯人逮捕に至るまでに関わる組織の多さや捜査・検挙までの流れなど、専門用語が多数登場しながら詳細に描かれている。暴力団組織や宗教団体、政界やマスコミなど、各組織の特徴や内部事情が知れたのは社会勉強にもなった。

  • ノンフィクションではないが、どの程度の割合が真実なのか知りたい。内容は出来事を淡々と細切れに並べているだけで、個人的には面白くはなかった。2010年の作品。この時に既に政治と宗教の関わり合いにスコープを当てている点はすごい。なんと作者は元キャリア警官らしい。情報管Ⅱがあるらしいが、多分読まない。
    元警官ではないと書けない内容。

    トピックは2つ
    ①議員と代議士の使い分け
    →代議士とは衆議院議員を言う(復活除く)

    ②中国では、紹興酒もあるが白酒(バイジュウ)もポピュラー。
    →今度、中華料理店でメニュー確認する

  • 濱嘉之初読み。シリーズ第1弾。
    警察組織の中に情報室が出来るまでと、主人公・黒田が優秀な情報官になるまでの内容で、何となくドキュメンタリーを読んでいるような感覚。
    何故、情報官が必要になったのか、実際にあった事件を元に描いているので、小説を楽しむと言うより、これから始まるシリーズの予備知識的な内容。
    と言うことで、今後の本格的な情報室メンバーの活躍に期待しよう!

  • 前半は警察組織の説明とエリートと言われる警視庁の出世コースへの手引き書の様な内容だ。事件は国の中枢を揺るがす大規模となり、内閣・国務大臣には極秘に捜査、摘発に動く。やはり政治家の賄賂など官僚への文章改竄など権力を持った人物はこういった独立した組織が動くべきで、できれば最終的に「政治家諮問員会」(政治家を民間が監視、精査する体制組織)がほしいところだ。

  • 黒田が情報官候補として成長していく過程を追っているシリーズ第1弾。
    登場人物に感情移入がとても難しく感じた。
    それよりも、実際にあった事件を小説として説明してくれている・・・ノンフィクションのように・・・と考えて読むとすんなりと読めた。
    一般社会にも情報があふれている時代。
    政治・経済・犯罪、すべての情報を集め分析する。
    情報を制するものが一番有利な立場に立つことができるのかもしれない。

  • デビュー作?小説っぽくない。

  • 星1.1

    ヤクザが嫌がらせのためにツキノワグマ3頭を捕まえて対象の敷地内に放つということをやってのけている(星+0.1)

    同著者の『院内刑事』感想にて

    >創竜伝とプラトンと『テロリストのパラソル』のそれぞれ悪い部分だけ寄せ集めて煮凝りにした

    と書いたが、デビュー作と思しきこれは煮凝りにもなっておらず漫然と事情通めいた記述が続くだけで、読むに堪えなかった。せめて評論か、コンビニの俗悪ムック本でやっていただきたい。まだ咀嚼しやすい。

  • 2014.6.23

  • 警視庁情報室勤務のエース・黒田。

    大物政治家と地元企業、宗教団体が絡む犯罪捜査にあたる。
    が、本の半分くらいは黒田の経歴を追って終わる。

    なんか、内輪話というか、実情暴露というか
    へぇーそうなんだと知ることが多かった。
    小説というよりも、事件記録を読んでるみたいな感覚だった。

    すいません・・・私には正直ちょっと難しかったです・・・。

  • タイトルから期待するようなエスピオナージュものを期待すると、ちょっと外れます。(^^;
    職業紹介と、会社員成長ものっていう、どちらかというとビジネス小説のジャンルの方が近い話ですね。
    国家公務員間の人脈のつながり方やら、生活水準の高さとか、作者の実体験に基づくものなら、ちょっと腹が立ってくるかも。(^^;
    そこら辺もビジネスエリートものの小説に近いのかな。
    微妙に趣味が合わない感じが残りました。(^^;

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著者プロフィール

1957年、福岡県生まれ。中央大学法学部法律学科卒業後、警視庁入庁。警備部警備第一課、公安部公安総務課、警察庁警備局警備企画課、内閣官房内閣情報調査室、再び公安部公安総務課を経て、生活安全部少年事件課に勤務。警視総監賞、警察庁警備局長賞など受賞多数。2004年、警視庁警視で辞職。衆議院議員政策担当秘書を経て、2007年『警視庁情報官』で作家デビュー。主な著書に「警視庁情報官」「ヒトイチ 警視庁人事一課監察係」「院内刑事」シリーズ(以上、講談社文庫)、「警視庁公安部・青山望」「警視庁公安部・片野坂彰」シリーズ(文春文庫)など。現在は危機管理コンサルティングに従事するかたわら、TVや紙誌などでコメンテーターとしても活躍中。

「2022年 『プライド 警官の宿命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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