靖国への帰還 (講談社文庫)

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著者 : 内田康夫
  • 講談社 (2011年8月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062769556

靖国への帰還 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • (改訂)【日本人らしさとは・・・靖国問題を踏まえて】

    <最初に>
    さて今回は非常に面倒な作品を私、むうの独断と偏見でレビュー
    しますので興味が無い方はスルーでお願いします!!

    あはは・・・初文から突き放すような文章になっちゃった!!

    このレビューを書くにあたり、彼女はやはり普通の現代人的に靖国
    をタブーと認識しており、私がレビューする事を否定しています。

    ですがご承知の通り、私ははっきりくっきりな帰国子女で・・・
    タブーだからこそきちんと問題を精査し、自分なりの意見を纏めない
    と気がすまない超面倒で天邪鬼な性格なので・・・(笑)

    あはは・・・自分でも面倒くさい性格だと分かってますよ!!
    でもやめられない、とまらない!!

    なので、レビュー中の意見は全て私個人の私見である事をご承知
    おきくださいね!!

    では、始めましょうか・・・。

    <本作の紹介>
    今回、レビューさせて戴くのは私達が大好きな推理作家、内田康夫
    さんの異色作、『靖国への帰還』です。

    内田さんと言えば沖縄の巫女を題材にした『ユタが愛した探偵』や
    香りがテーマの『幻香』、日光を題材にした『日光殺人事件』など
    ご当地に沿った題材をテーマに、読みやすい文章と卓越した事件
    設定で読者を魅了してやまない日本、いや世界最高の作家の一人で
    ありますが・・・

    この『靖国への帰還』はそんな推理小説から外れた、現代の日本が
    抱えるタブーへの挑戦で・・・

    現代に蘇った戦時中の中尉の目線から現代の日本の問題点、特に
    靖国問題を中心に著者の思いを吐露しています。

    本作は重すぎるタブーを扱っているとはいえ、そこは内田さん!!

    誤った政策の結果とはいえ、愛する恋人や愛する家族の慎ましやか
    で安全な日常を守る為に戦争に行かざるを得なかった青年将校の
    目線で全編が構成されています。

    そんな蘇った(タイムスリップした)中尉に、歪んだ現代社会の
    問題を雄弁且つ軽妙に語らせ、更に読者に全ての問題点の是非の
    判断をゆだねるスタイルは非常に好感が持てますよね!!

    このように”右”にも”左”にも傾倒せずにタブーに挑戦した
    本作は、タブーを避けてばかりの現代人は絶対に読むべき
    傑作だと思うのです!!

    <言いたい事が沢山あるので・・・私見です(笑)>
    ここで私見を・・・

    靖国問題は現在最大のタブーだけあり、レビューを読むと皆さん
    の口が重いと感じてしまいます。

    では何故、靖国神社がここまで批判され、タブー扱いされている
    のでしょうか?

    <靖国神社とは?>
    そもそも靖国神社の前身は1869年に創建された東京招魂社でした。

    国内外の事変、戦争等、国事に殉じた軍人や軍属等の戦没者を
    祭る為に設けられたのです。

    1879年には現在の靖国神社に改名され、戊辰戦争から太平洋戦争
    まで、計246万6584柱の方々を祭っています。

    理由はどうあれ、国家の為に犠牲となった方々を祭る・・・
    これだけ見れば日本人らしい非常に良い事だと誰しもが思います
    よね??

    <非難する事は果たして正しいのか?>
    ですが靖国神社を否定される方々が非常に多いのも事実です。
    大まかに纏めると彼らの理由の大半は、
    ①戦争で人を殺した方々を祭っている、
    ②戦犯を合祀している
    などが問題だとあります。

    <①の考察>
    まず①ですが、決して彼らは望んで人を殺したわけでは無いと
    思います。

    戦争に行けば相手を殺さないと自分が殺されます。
    そんなギリギリの極限状態に彼らはいたのです。

    自分が死んでは日本に残した愛する人を守れなくなる。
    そう思い込んだ彼らは必死だ... 続きを読む

  • ずっと言われ続けている問題ですよね、靖国参拝。ワタシからしてみれば、何をそんなに大騒ぎしたり批判したりする必要があるんだろう、過去、日本ために戦った人に敬意を示すことの、何がそんなに問題視するんだろうっていう感じなんですが、そこは外交とかいろいろな問題もあるんでしょう。
    でも、そこで外国の顔色ばっかり窺ってる今の日本政府ってどうなんだろうね?と、真剣に考えてしまいます。人によって考え方は違って当然だし、戦犯合祀の問題もあるでしょう。
    でも、思想統制でもされてるのか?って思うくらい最近の日本は自分の意見を言わないし、自分の頭で考えないし、行動しようともしない。情けないな、と思います。

  • タイムスリップしてきた戦闘機搭乗員に靖国神社の正当性を訴えさせるのは「ズルイ」と思い読み進めましたが、最後の有美子の台詞でスッキリしました。

    武者は有美子を2回悲しませたことになるし、瞳も悲しませてしまった。タイムスリップのオチはこうするしかなかったのでしょうけど、悲しい結末です。

    ミリオタ的には中島(現富士重工)製の月光をなぜに小牧の三菱にというアレレがあります。

  • 最後があー帰っちゃうんだ…って思ったせつない

  • 靖国神社に初めて触れることが出来た一冊。
    読みやすかったので、スラスラ読んでたけど。
    まだまだ深い所を覗いてみたいなと
    感じた。靖国神社に足を運んでみようかな。

  • 終戦68年を前に、この時代に。

  • 連続SF第二弾。

    大東亜戦争から現代に時間移転した海軍中尉のお話。英霊の立場から現代の靖国問題を斬る!とか書くと安っぽそうな話に聞こえてしまいそうですが…

    靖国神社に関する現在の日本の意識に対し、当事者の立場で想いをぶつける… ただ、それが正しいことなのか、今の自分の存在は、、、 といった葛藤であったり、時空を超えた恋であったり、若干詰め込みすぎて展開が急なんじゃ?と思う部分もある気がしましたが、読み終えた後の納得感はあると思います。

    まあ、一言でまとめると、いとしさと、せつなさと、心強さとがある物語だと思います。どんなまとめやねん。




    相当マニアックな人は気付いたかもしれませんが、これとブルータワーのSF2作品はいきものがかりの山下さんのお勧めでした…(ブログの話ね)

  • 靖国問題って、いまいち良くわからなかったけど、いろんな立場から、なんとなく優しくわかった気がする。ただ、何がいいのかはわたし正直わからない。

  • プロパガンダではないかと見る人もいるようだけれども、靖国神社を色々な視点から見ていてそんなことはないというのが私の印象である。また現代日本人への警鐘を鳴らしている、いい作品であった。「覚悟」と「責任」が必要である、うん。

  • つまりは、プロパガンダ小説。

    小説にするくらいだから、なにか目新しい考え方でもあるのかなとおもったけど、よくある肯定論だった。

    肯定も、否定も、簡単に割り切ることができないのは、宗教がからんでいるから仕方のないことだけど、
    戦時の兵士を現代によみがえらせて、あたかも自分の意見が、戦争中の戦士たちの総意なのだと見せるかのような書き方のスタイルは、端的にいって、著者の驕りだと思う。
    そういう考え方ができるとしても、その表現スタイルが好かない。

    政治家やマスコミの反応も、まわりの人間の反応も、表面的なとらえ方に思えてしまい、本当にそんな反応するかな、みたいな疑問が残ってしまう。
    それは物語だから仕方ないか。

  • 生き残り戦士としての主人公が発する、言葉一つ一つからさわさわと立ち上る戦前の空気は興味深く、二次的以上の段階まで勉強を進めるきっかけにはなったけど、それだけ。

  • あくまでも1小説として読んだが、考えさせられる内容でもある。ただ、あとがきの最後にあった作者の意図したところは伝わったかな・・

  • 終戦間際、B29迎撃のため「月光」で飛び立った海軍中尉が、現代の日本にタイムスリップするストーリー。タイトル通り、物語の大半が靖国問題関係の話(やや強引なところもアリ)で、ヒコーキ好きとしてはちょっともの足りませんでした。(これはこれで、問題を深く掘り下げていておもしろかったのですが)しかし、主人公は名字からして「いかにも」なカンジでキャラ作ったのだなーと思いきや・・・・・、実在の御方だったのですね、失礼しました。

  • SFだけでは終われない小説だと思った。
    毎年騒がれる「靖国参拝問題」多くの国民はあまりその意味を分かってないと思います。実際私もその一人でした。
    この本を読んで、いろんな角度からの「靖国問題」について考えさせられた。予想以上に勉強になったし、なにしろ読みやすかった!
    物資豊かな時代に生まれた私からすると、戦時中の苦しみや明日生きる保証がなく生活する事は想像を絶しますが、とりあえず「知る」事からはじめようと思いました。

  • 本土への空襲が激化するなか、夜間戦闘機「月光」に乗りこんだ海軍中尉。B29の編隊との戦闘で被弾し、厚い雲に突っ込み意識が薄れてゆく。気がつけば現在の厚木基地にタイムスリップしていた…
    負傷しながらも、タイムスリップして助かった海軍中尉が、タイムスリップした事実を受け入れ、戦後の発展や現代の日本の問題を知り、自分が生き残った意味を問うていく。その中で靖国神社の問題を知る。
    戦友と死んだら英霊になり靖国で会おうと言い合い、祀られることを名誉に思っていた兵士が、現代の靖国神社に関する論争を知って衝撃を受け、ある行動にでる。
    タイムスリップというSF的な話から始まるので、どんな展開になるのかワクワクしながら読める。今の政治や政治家、マスコミのあり様、夢を持たない若者など、日本の様々な問題を織り交ぜながら話は靖国神社の論争へと移るが、決して重苦しい感じはせず、様々な立場からの靖国神社論が知れて勉強になった。
    最後、ある年配女性の言葉がぐっとくる。軍人さんが靖国神社に還るという気持ちは分かるが、それは男性の考え。女性は、愛する人や家族には自分の心に還ってきてほしいと思っていましたよ…と。

  • なんと、太平洋戦時下の海軍中尉が、いまの日本にタイムスリップ?

    実際の内容は、内田先生に代わって、武者中尉が、英霊の視点から問う靖国論。と大変真面目な内容。
    A級戦犯合祀や外交問題など靖国参拝について、様々な意見があると思いますが、
    「死んだら、靖国神社で会おう。」
    死地に赴く将兵にとって、靖国が、最後の心の拠り所だったことは事実であると思う。
    ラストに、有美子さんが告げた、女にとっては、家族や愛する人の心に還ってきてほしかった。切ない気持ちにグッときました。

  • 靖国神社に行って、何か空気、雰囲気を感じたい。

  • P390
    現代にタイムスリップした海軍飛行兵の靖国問題を絡めた恋愛小説

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靖国への帰還 (講談社文庫)の作品紹介

「靖国で会おう」-。本土攻撃が激化する中、夜間戦闘機「月光」に乗り込んだ若き海軍中尉・武者滋は、決死の覚悟でB29の大編隊に突入する。被弾して薄れていく意識の下「月光」が舞い降りたのは、なんと現代の厚木基地だった。時空を超えて飛来した"英霊"が、私たちの心に問いかける靖国神社の存在とは。

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