モダンタイムス(上) (講談社文庫)

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 講談社 (2011年10月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770781

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有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印

モダンタイムス(上) (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 久しぶりにわくわくぞくぞくしながら読み進めた。

    主人公は多忙なシステムエンジニア、その異常なほど嫉妬深い妻、妻に送り込まれた刺客、井坂好太郎という胡散臭い友人( 作家 ) は明らかに伊坂幸太郎をモデルにしていてイラストも著者近影にそっくり、部下の大石倉之助…。
    妙なメッセージの占いサイト、突然先輩が失踪、ジョン・レノン。

    とにかくディテールが凝りに凝っていて、ストーリーがどこに向かうのか予想不可能。なんだこれは。

  • 2008年出版の単行本を読んだときは、今ひとつピンと来なかった。ただ、特定の単語を検索することで監視網に引っかかるという設定は薄ら怖いなと思ったのを覚えている。
    今回文庫化されるにあたって、けっこう改稿されたそうだ。さらには下で明かされる事件の真相がまるっきり違っているという話を聞いてぜひ読んでみたいと思ったのだ。
    結論としては、この文庫を読んでよかったと思う。単行本のときも悪くはなかったが、明らかに文庫の方が小説の深みが増している。書き足された部分や、少し設定を変えた部分がしっくり収まっていて、より小説の輪郭がはっきりしたと思う。
    上は安藤商会へ乗り込むところで終わっているので、下が楽しみである。

  • たくさんの伏線が散りばめられた前半部分という印象でした。主人公と一緒になって、周囲を取り囲む色々な物事の真相がわからず、ただただ戸惑うという煮え切らない印象のままの状態に置かれています。下巻ではこれらの伏線が一つに、どのようにまとまっていくのか。それを想像しながら読んでいきたいと思います。
    登場人物の生き生きとした動きが、さらに磨かれてきていると感じます。作者も、彼らの動きを予想できない。そういった状態になっているのを感じます。出てくる人物が、どれも半端がなく魅力的で、この小説の世界に引きずり込んでくれます。

  • インターネットはあたり前のように身近にある。
    わからないことがあればすぐに検索をかける。それは、ごく自然な行為だ。
    しかし、ある一定の目的を持って網が仕掛けられていたとしたら・・・。
    検索にまつわる話にはゾッとさせられた。
    特に「占いサイト」で情報の収集を謀る手口には驚いた。
    たしかにより正確な結果を求めるならば、正しい情報を入力するだろう。
    アクセスしたあげくに偽の情報をいまさら使うのでは意味がないから。
    自分がしていることが社会にとってどんな役割があるのか。
    明確にわかっている人がどれくらいいるだろうか?
    物を売って代価を受け取る・・・目に見える仕事はまだわかりやすい。
    はたして国家にとって自分が存在することの意味は・・・などと考える人などほとんどいないだろう。
    検索という誰もが一度は経験があるだろう行為。
    その裏に途方もない謀略が隠されていたとしたら・・・。
    信じたくはないけれどあり得ない話ではない。
    ある種の気味の悪さを残しながら本を閉じた。

    【「魔王」との関連】
    「モダンタイムス」には「魔王」に登場した安藤潤也の名前が登場する。
    ある能力を持った二人の兄弟。兄はある決意を胸にしたまま亡くなり、この作品の中ではすでに潤也も死亡している。
    渡辺拓海は、どうやらその安藤家の血筋らしい。
    その後の潤也の様子が物語の中で明らかになっているのは嬉しかった。

  • 主人公を拷問しにくる髭の男…がなぜだか可愛く見えてくる、不思議

  • 読みながらわくわくするのは本当に久しぶりでしたね。ネット社会は怖いなと思いながらも、そこから離れて生活することは無理だったりもするし……。

  • 恐妻家という表現を超えた妻の姿に最も驚きました

  • 魔王から続けて読みました。続編と聞いてたので、もっと特殊能力が出てくるのかと思いきや、ほとんど出てこず。下巻になって出てくるのかな?

    メッセージは、ちゃんと理解できてるのか分かりませんが、魔王から一貫してるなと思います。けっこう分かりやすい。蟻の習性の話は、まさにだなぁと思いました。

    近未来の話っぽいですが、今と全然かけ離れてはいないので現実味があるし、何十年かしたら本当にこんな世の中になってるかも…と思わされる。

    相変わらずファニーな人物と設定ですが、伊坂ワールド炸裂で大好きです。中盤からは一気に引き込まれました。下巻はどうなっちゃうんだろ。

    勇気はあるか?

  • 怖い。
    現実的すぎて怖いのに、現実的すぎるから嵌ってしまう。

    情報操作は昔からツールを変えてずっとあるものなんだろうと思う。
    最近のことのように思うけど、考えてみるとずっと昔からある。

    今は昔よりもそのツールを持つことが比較的簡単だから誰でも出来てしまう。

    「人は、他人の判断を参考にする」

    集団生活になればなるほど、これが当てはまる。
    学校生活なんてまさにこれ。

    これから先、数年、数十年先になった頃を考えると恐ろしいと思ってしまう。
    便利なんだろうなとは到底思えない。

    世の中は恐ろしい。
    ゴールデンスランバーを読んだ時の自分が抱いた感覚と似ているな、と思いました。

    ストーリーはもうただただ夢中。

    この後どういう展開になるんだろう?
    これは誰なんだろう?
    あれは誰なんだろう?
    これは何?あれは何?

    あぁ…読むのが楽しい!!!!

  • 【タイトル・表紙からは想像できない気味の悪さ、恐ろしさ溢れる1冊】

    珍しく上下巻に分かれた本書。
    上巻を読了した段階では、まだまだ謎が多すぎます。

    作品中に複数出てくる、非常に暴力的で圧倒的な存在、
    そして「井坂好太郎」氏の存在が、
    なんとも言えない緊張感、リアルさと同時に感じるフィクションらしさ、
    気味の悪さを演出しているなぁと思います。

    下巻を読んだら、この感想は変わるのでしょうか。
    続きを読んでみようと思います。

  • 『魔王』から50年後の世界。
    分からない単語、思い出せないことがあるとすぐ検索してしまう現代人を風刺しているような、全体的に不気味な雰囲気のまま進むお話。
    何回か読んでいるはずなのに、何回読んでも不気味さが消えないのがすごい。

  • 検索という切り口は面白いけど、あまりに飛躍している。小説だから現実的である必要は全くないが、別世界を描くなら丁寧に導いてくれないと乗れない。
    突っ込みどころはいろいろあるが、渡辺の妻の存在、妻への思いが全く飲み込めない。
    ただ、文句タラタラでも下巻も買って読ませてしまうところはさすがなのかもしれない。

    p201---
    「あのな。大事なことは、まとめちまったら消える。俺はそう言っただろ。でな、それを突き詰めるとだ」彼は芝居がかり、間を空けた。
    「突き詰めると?」
    「人生は要約できねえんだよ」
    ----

  • 2回目を読んだのでやっとレビューを書く気になりました。
    別に初めて読んだときに嫌いだと思ったわけではなくて。
    夢中になって読み切って何となく違う気がしていたので、少し熟成させた感じ。

    「情報を持って優位にたった気になって周りの大事なことが見えなくなるようになってはいけない。」
    これは昔読んだ漫画のセリフ。
    何かを知るということは覚悟のいることで、必ずしも知ることが最善ではない。知ってしまったことによって責任が生まれることもある。それでも知的好奇心は抑えられないし、私はきっと知らないままでいることより知ることを選ぶ。
    仮に後で知らない方が幸せだったと思うことがあったとしても知ってしまった以上は受け止めて必要があれば行動する。そんな風に生きていきたい。
    まぁこの話ほどの壮大な経験などしたことがないので、何とも言えないけどw

    見えない大きなものと闘う感じは好きな小説のひとつです。

  • 『魔王』から50年後の世界。
    『魔王』での登場人物がどう絡んでくるのか、まだ分からない。怖い事が当たり前になっている、恐ろしい未来の話だと思った。こんな未来になって欲しくない。

  • 上巻のみの感想。

    『魔王』の50年後の世界。
    帯からして、緊迫感が伝わってくる。
    内容は少し暗めだが、妙に落ち着いているわりに、思考があっちゃこっちゃな主人公や、ちょっと軽めの暴力業の人は伊坂さんぽい。
    見えない謎の組織?はゴールデンスランバーを思い出させる。
    作中の井坂好太郎氏は、女好きのインチキ作家みたく描かれているのが愉快。森見さんも自分を登場させていたなぁ。

    下巻はもっと長い。
    いったいどうなるのか先が見えないので、慎重に読んでいきたい。

  • 初めて読んだ伊坂孝太郎作品がこれ。拷問シーンの、グロテスクなのに軽快、という矛盾した独特の雰囲気にハマった。

  • この人のって、こんな雰囲気だったっけか?
    SEが出てくるし、開発現場な話しも出てくるから興味深いが、これ、そんな経験ない人たちにも描写は伝わっているものなのか!?

  • 『魔王』の50年後の世界、ということで、『魔王』を読了したのでこちらも読んでみた。
    「使いどころに困るちょっと特殊な能力」も、使いどころを見つければ軽く世界を動かせるよね、という視点は面白い。
    『モダンタイムス』のタイトル通り、チャップリンを彷彿とさせるコミカルでシニカルな展開もいい。

    世界観自体は、上品なファシズムというか。
    もともと、伊坂氏の作品は生々しさを感じさせない、淡々とした中にちょっとシニカルなものだったりハートウォーミングなものだったりを埋め込んで、人間ってそんなものだよね的な現実味のある落としどころを付けて終わるイメージがあった。
    そういうスタイルだからこそ、ファシズムもこういうことになったのかな、と思う。
    ただ、本作に関していえば、どちらかというと現実味は薄れてしまったけれど。

    面白くなくはなかった。ただ、これ(『魔王』も含めて)をして現代社会や政治への風刺だと捉えるには少々無理があるかなとは思う。
    (いや、そういう類の書評を見かけたことがあるもので)
    大多数の意見(と言われるもの)や、ネットに氾濫してる情報に惑わされずにいようとか、そればかりではなく、そういうものに惑わされたあげくに偏った政治家を選ぶととんでもないことになるよ、とか。そういうのは、今更、風刺だ批判だと捉えるほどのこともない、至極真っ当な意見だと思う。

    それにしてもアレだよね。
    主人公の奥さん、何者なんだろうね。
    普通、旦那の浮気を疑っただけで、人を雇って調べさせたあげく(ここまでならありそうだが)、旦那を拉致監禁して怪我させたりしないよね。
    既婚男性にとっては、この奥さんの存在だけで、この小説がホラーになり得るかもしれない。
     

  • 絶対敵だと思っていましたごめんなさい佳代子。

  • 続きが気になってどんどん読んでしまった。

    魔王の続編的な位置づけだけれど、魔王ってどんなお話だったっけ…。
    犬養を殺そうとした人が、結局殺されたんだけど、そもそも何で犬養を殺そうと思ったんだっけ…。
    それが思い出せない…。犬養の思想が危険だったんだっけ?

    伊坂氏特有の、スリルがあって良かった。
    文殊の知恵、の場面では、大石が参加するのかと思ってたのにー。工藤と大石。
    でもあの三人も面白くて良いかもね。

  • かなりの一気読みでした。
    目に見えない大きな何か、に立ち向かってゆく様は、ドキドキもしたし楽しかった。インターネット社会の恐ろしさを垣間見れる物語です。
    しかし、内容は謎だらけが謎だらけで終わってしまう感じ。
    ゴールデンスランパーと同時期に書いたようなので、内容も終わり方も同じ感じなのか。
    せめてもう少し謎解きがほしかった(特に奥さんは何者なの?)。

  • SFなんだろうけど、ミステリのような。
    あの「魔王」とはなんというか登場人物が関係しているのだな。
    思わず引き込まれる展開は秀逸。
    下巻が楽しみ。

  • 最終的な評価は下巻を読み終わってからなんだけど。

    出だしは重かった。直前に読んだのが史実をもとにしたフィクションで、次が史実をもとにしたフィクションを題材にした作品。残念ながら、重みが違うんだよね。これは伊坂さんやこの作品がどうということではなく、単に食い合わせの問題だろう。事実は小説よりも奇なり。敵わないよね。

    とは言え、上巻のホント最後の方には、そこそこ面白くなってきて、下巻を楽しみに読み切ることができた。

  • 「考えてもどうしようもないことに
    エネルギーを費やすくらいなら、
    やるべきことをやったほうがいい。
    自分の人生を楽しめよ。
    とりあえず、
    マンションに帰って、
    風呂入って、寝て、起きて、
    仕事行きな」

  • 読書好きの後輩に借りたシリーズ第2弾。

    正直言って、ストーリー全体の軽妙なテンポに反して、拷問シーンがあまりにもキツイ!
    ああいう痛い描写は苦手です・・・。
    それに、人が簡単にどんどん死んでいく・・・。

    それでも上巻・下巻と一気に読み切った。

    恐怖で早くこの本を読み切り逃げたかったからなのか?
    それとも、この本に魅了されたからなのか?

    答えは、どっちだ?

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モダンタイムス(上) (講談社文庫)の作品紹介

恐妻家のシステムエンジニア・渡辺拓海が請け負った仕事は、ある出会い系サイトの仕様変更だった。けれどもそのプログラムには不明な点が多く、発注元すら分からない。そんな中、プロジェクトメンバーの上司や同僚のもとを次々に不幸が襲う。彼らは皆、ある複数のキーワードを同時に検索していたのだった。

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