真鍮の評決 リンカーン弁護士 (下) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062771252

作品紹介・あらすじ

有罪必至の容疑者はいまだに余裕の笑みを浮かべ続ける。陪審員、検察、容疑者。誰かが嘘をついているのだ。さらに同僚弁護士が遺した事件ファイルに鉄壁の容疑を突き崩す術を見つけたわたしまでもが命を狙われるはめになる-。ハラーとボッシュの意外な関係も明かされ、驚愕のどんでん返しにコナリーの技が光る。

感想・レビュー・書評

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  • リンカーン弁護士シリーズ第2作。相変わらずとても面白かった。こんなに早い段階でハリーボッシュも絡んできて、ファンには嬉しい限り。文句なし。

  • 面白かったです。
    満足!

    「リンカーン弁護士」で登場したやり手弁護士のミッキー・ハラー。
    いささか自分の仕事に疑問を感じたり、病気治療の痛み止めで薬物中毒になってリハビリの時期を過ごしたりという経験を経て、少し雰囲気が変わっている。
    そんなときに出会った事件。刑事ハリー・ボッシュとも関わることになります。

    弁護士仲間のジェリーが事務所の駐車場で射殺され、犯人は見つからない。
    理由によっては、後継の自分も撃たれかねない。
    という状況で、強面の刑事ボッシュと互いに信じられずにやり合うが、やがて協力体制に。

    離婚した妻のもとで育っている娘ヘイリーに会うのが楽しみなハラー。
    「パパは悪い人のために働いているの?」と聞かれてしまう。
    元妻マギーは検察官なのだ。
    裁判の傍聴に一度連れてきてくれるようにマギーに頼むと、渋い顔をされるが連れてきてくれる。
    幼い娘には難しくてわからなくても、何かを感じて欲しかったのだ。

    軽いようでも、実は理知的な判断力をもっているミッキー・ハラー。
    裁判のリアルで地道な描写がほとんどだった1作目でしたが。
    今度は法廷が舞台のリーガル・サスペンスの楽しみはもちろん、より刺激的な~思いがけない展開で読ませます。
    根っからの刑事ボッシュも客演ながらしっかり活躍。
    ロサンジェルスの山の反対斜面に住んでいた二人には、実は思わぬ縁が…!
    ハラーの厳格な父親がねえ…

    2008年の作品。
    この後、ボッシュものとハラーものが2冊ずつ出ているらしい。
    安定したペース、翻訳も期待してます!

    著者は1956年、フィラデルフィア生まれ。
    引き抜かれてロサンゼルス・タイムズの記者になった経歴。
    刑事ハリー・ボッシュのシリーズは当代最高のハードボイルドと評価されています。
    ハードボイルドにしては?女性の描き方が個性あって上手いですよ。身近に有能で素敵な女性が沢山いるんでしょうね。

  • グイグイと引き込まれる筆力と意外な結末は、いつも通りと言えばいつも通りだが流石。結局、今夜は徹夜になってしまった。

  • これは、面白い。アメリカの裁判のキモもよくわかるし。主人公がちょっとモテ過ぎなのが若干腑に落ちないけれど。シリーズものらしいので他の作品も楽しみだ。

  • リンカーン弁護士シリーズ2作目だが、なんといってもあのボッシュが絡んできたのにはびっくり。 
    しかも、カメオ出演じゃなくて、驚きの展開に!

    記者のマカヴォイも出てくるし、コナリーの作品全体で、サーガが構築されてきた。

    主人公ハラーは、前作に比べてちょいワル(死語)風な部分が少なくなった感じで、殺された前任弁護士の跡を継いで、見事な弁護の腕を見せる。
    法廷ものかと思って、読み進んでいたら、終盤に差し掛かって怒涛の
    どんでん返しの連続技!

    やや強引なところもあるが、そのサービス精神と腕の冴えは、凄い。
    題名の「真鍮の評決」という言葉の意味にも、納得。

    これからのハラ-とボッシュに眼が離せなくなった。

  • なにこれ~~!っていうくらい、ものすごくおもしろかった!
    特に下巻。上巻は普通におもしろい法廷モノと思ってたくらいだけど、下巻では怒涛の驚きの連続で。ラストの驚愕の事実にはぞくぞくした。そして、なんともしみじみした。そうなのか……。
    ボッシュシリーズより好きかもしれない! 

    それと、ボッシュシリーズでもそうなんだけど、舞台であるロサンジェルスが、マイクル・コナリーを読んでるとすごく哀切があるっていうか、なんかいいなあと思う。いわゆる明るいウエストコーストって感じではなく。砂漠とか山が近い感じで。ミッキーやボッシュが家のテラスから見る景色を見てみたい。

  • 1992年に「ナイトホークス」でデビューしたマイクル・コナリーの長編は訳出されているだけで19冊ある。で、面白さの盛りはかなり早い時期に過ぎていて、私的には「ザ・ポエット」(96年)、「わが心臓の痛み」(98年)あたりがベストだろうか。もっとも、これはその後のコナリーの作品が面白くないという意味ではない。コナリーとローレンス・ブロックは、大リーグになぞらえればテッド・ウィリアムスやピート・ローズみたいなもので、ホームランは少なくても二塁打を連発する。4割を打つ。ハードボイルド史に残るアベレージヒッターだ。しかしですね、本作は紛れもない「ホームラン」である。ピークをつけてから20年以上たって、この一発が出てくるとは思いもしなかった。タイトルよし。プロットよし。キャラクターよし(なんとハリー・ボッシュとミッキー・ハラーの競演なのだ!)。そして、どんでん返しよし。やられた、そうくるかい!ってなもんで、未訳の4冊を読むのが早くも待ち遠しい。太鼓判です。

  • 陪審員を選ぶ過程でページを割いていて、駆け引きとか面白かった。
    ミッキーが弁護士を辞めたくなるのも分かる気がする。

  • そうきましたかぁ。黒幕の事は、なんとなく最初から怪しいとは思っていましたが、まさか本当に黒幕だったとはねぇ。

    それにしても、ミッキーは、弁護士なのに(逆にむしろ刑事専門弁護士だから?)、いつも命を狙われますねぇ。そういう仕掛けがあるので、このシリーズは、単純な法廷ものとは違う、スリリングな感覚があるんですね。

    それと、ハリーとミッキーがねぇ、まさか、そんな関係だっとはね。

  • 面白かったぁ〜!

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著者プロフィール

Michael Connelly:1956年生まれ。LAタイムズ元記者。代表作としてはボッシュ・シリーズ、リンカーン弁護士シリーズがあり、当代随一のストーリーテラー。

「2023年 『正義の弧(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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