無縁塚<浪人左門あやかし指南> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062771283

作品紹介・あらすじ

総領息子が座敷牢に閉じこめられたり盗賊に一家惨殺されたり…女の幽霊や顔の潰れた男の首が出るいわくつきの屋敷。夜、怪しい音を耳にした鉄之助は忽然と消えた。怖がりの甚十郎も消えた。そして、死体が残された。「本物の幽霊屋敷だ」と見切っていた平松左門は、どう解く?怪談ミステリの気鋭の会心作。

感想・レビュー・書評

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  • 左門が幽霊を信じる話をしだす時点で違和感があったのですが最後は納得。庇ったのか金蔓にしたかったのかは分かりませんが優しいなあ。
    前の二作と比べてシリーズのタイトルにもなっている左門の登場場面が多く、飄々とした人の悪さを面白く読めました。
    しかし…最後の無縁塚のオチには笑いました。

  • 浪人左門あやかし指南シリーズ、3作目。

    今作の舞台は幽霊屋敷。左門がやけに本物の幽霊に拘るなぁと思っていたら、なるほど、そういう裏があったのね、って感じ。
    それにしても、左門さん、人が悪すぎますよぉ。皆の振り回されっぷりが終盤にして炸裂。その中でも、やっぱり甚十郎が一番気の毒でした(笑)
    町医者の藤哲と左門との繋がりも気になる。徐々に、左門の周辺事も明らかになってきて、シリーズとしての面白さにも期待。

  • 第二弾
    影に潜む仇打ちに挑む左門、
    本当は知っていての謀か

  • 2014/7/5〔土曜日〕

  • 今回は 怖いぞ〜!
    甚十郎さんでなくとも ビビる話しばかりです。
    根岸の先の 田圃の中にある もともと百姓家で 一時期料理屋に なったりしたが それも潰れ 借り主が転々としている屋敷の話しです
    辻村鉄之助さんも 甚十郎さんも左門さんも 蔵に入ったきり 消えてしまいますよ。

    甚十郎さんの活躍はあまりないけど
    最後のほうは、笑ってしまいました。
    かわいい♪

  • 左門が、屋敷に本物の幽霊が出る、なんて言うけれどそんなわけがないと思いながら読んだ。この世で一番恐ろしいのは、生きている人間だし、となるとこの話の中で一番恐ろしいのは番頭と後妻じゃないかと考えながら読んだ。

  • 怪談ミステリ。時代小説だけどミステリと言いたくなります。
    そこからそう繋がってそうなるのか!という読後のスッキリさは癖になるかも。
    苅谷さんは相変わらずかわいそうな役回りでした。
    次作も楽しみ。

  • シリーズ通してとても面白い。
    もうすぐ文庫の新刊が出るので楽しみ。

    怪談かと思いきや、なるほどなるほど。

    2重3重に楽しめると思う。

    この作家さん、上手い!

  • 左門シリーズの3作目です。
    今回も怪談話でてきます。
    でも私は現実(?)にあった一家惨殺事件の方が怖かった。
    盗賊に押し入られたとき、
    たまたまかくれんぼをしていて梁の上にいた男の子が、
    家族が殺されていくのを息をひそめて見ていなくちゃならないなんて。
    自分に置き換えて想像したらぞっとします。
    結局生きている人間が一番恐ろしいということでしょうか。
    左門にしても今回の幽霊話は本物だとサッサと退散するし、
    なんだか前2作とちょっと毛色が違う感じです。
    じゃあ誰が謎を解くのか・・・それは読んでみてください。
    怖がりの甚十郎は今回ちょっとだけ勇気を出してみるし、
    兄弟子の辻村も甚十郎のために動きます。
    もちろん最後は全ての伏線が集約してすっきり解決するので、
    安心して読むことができるのは前作同様です。
    それにしても。
    怪談の元になる出来事として、
    放蕩息子を座敷牢に閉じ込める話が出てくるんですが。
    生きること自体が厳しい時代でやむにやまれずということか、
    悪事まで働くようになった息子を家族が閉じ込めて、
    近所にも知られないようにこっそり食べ物を投げ入れる図はシュールです。

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著者プロフィール

1972年、東京都生まれ。明治大学卒業。2008年に『掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南』で第38回メフィスト賞を受賞し、デビュー。怪談と絡めた時代ミステリーを独特のユーモアを交えて描く。『古道具屋 皆塵堂』シリーズに続いて『溝猫長屋 祠之怪』シリーズも人気に。他の著書に『ばけたま長屋』『悪霊じいちゃん風雲録』などがある。

「2023年 『攫い鬼 怪談飯屋古狸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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