変死体(上) (講談社文庫)

  • 講談社
3.14
  • (5)
  • (31)
  • (59)
  • (17)
  • (4)
本棚登録 : 442
感想 : 43
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062771412

作品紹介・あらすじ

スカーペッタが責任者に就任した法病理学センターがある街で、犬と散歩中だった若者が心臓発作で倒れ、死亡が確認された。だが、外傷のなかった遺体から、翌日、大量に流血していることがわかった。それは彼が生きたままモルグの冷蔵室に入れられたことを意味していた!緊迫の『検屍官』シリーズ第18弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ミステリーの読者にとって、
    手がかりの一つは残りのページ数だ。
    実際には、ページ数というほど厳密なものではなくて、
    だいたいの厚さ、という程度のものだが。

    だから、
    昔なじみの登場人物を引っ張り出しておきながら、
    その人物をおとしめる急な展開にムカムカしつつも、
    いつもの急転直下のご都合ラストでなんとかしてくれると、
    なんとか読み通した。

    でも、それよりムカつくのは、
    かなり後まで、
    ケイが蚊帳の外に置かれていて、勝手に話が進むこと。
    信頼していた人物に裏切らるれる話では、
    本人が葛藤を抱えつつ謎を追及していくのが、
    礼儀ってもんじゃないだろうか。
    もめる相手がいつもベントンていうのが、おかしい。

    (下巻へ続く)

  • 事件の謎が物凄く興味深いのに、書かれていることといえば、長期研修でケイの不在中に規律が乱れまくった検屍局と、ケイとすれ違いに行方不明になった副検屍局長のフィールディングのことばかり。

    フィールディングはもっとも初期の頃にケイの右腕として活躍していたが、ケイが職場を転々と変えていったために、自然と道が分かれたはずだった。
    ところが今回の話では、若かりし頃のフィールディングを検屍官に育て上げ、その後の人生にも影響を与え続けていたという、特に衝撃的でもないどうでもいい話が延々と続く。
    ケイの周りの人々はみんなフィールディングを好きではないのに、ケイだけが彼をかばう。

    それと合わせてケイの過去。
    検屍官としてかけだしの頃の、思い出したくない過去。
    自分の倫理より国家の意志を優先したっぽいことが、ほのめかされるだけで核心に近づくことがない。

    つくづく私は、ケイの話なんて興味ないのだ。
    心臓発作で亡くなった若者の死体から大量の血が流れ出た謎のほうを何とかしてほしいのだけど、どうもこの先ケイとベントンとの間に決定的な対立が起こりそうで、また事件は最後の20ページでバタバタと解決になるのかな。
    もんもん。

  • いつの頃からかストーリーの重要なファクターとして「検死」が必要でなくなり、キャラクターの闇の部分が重要なファクターとなってしまている。
    まだまだ詳しく明かされない主要キャラクターの闇の部分が明かされない限りこのままの調子で続いていくのだろうか?

  • 1203 検死官シリーズ18弾。もはや惰性で読み続けて感じもあるけど、お馴染みのメンバーが出てくると安心出来ます。内容は下巻に期待!

  • 犬の散歩中に心臓発作を起こし死亡した青年の外傷のなかった遺体から、翌日大量に流血していることがわかり、生きたままモルグの冷蔵室に入れられていたのでは?という疑いが。
    その謎が興味深くて読み進めるも、解き明かされることなく下巻へ。
    個人的にその謎と同じくらい興味深いのが、副局長のフィールディングが事件直後に失踪したことや、ケイの周囲の不穏な動き。
    下巻でどんな風に事件が解明されるのか楽しみです。

  • 前作では三人称だったが、本作はスカーペッタの一人称で語られる。
    よって、スカーペッタの内面の想いが描かれている。
    スカーペッタには全ての情報が与えられずにまどろっこしいところと、個人的に関係のある事件、過去とのしがらみ、といったところが出てくるのは相変わらず。

  • 変死体(上) (講談社文庫)

  • ここまで来ると惰性で読んでますが。

  • 面白くない訳では無いのだけれど、ルーシーもベントンも思わせぶりすぎるというか、隠し事してて持って回った言い方しかできないというか。もどかしくてなんだかイライラしてしまう。自分が疲労しているせいなのか、読んでいてものすごく疲れる。

  • フィールディングが死亡かあ……
    なんだか、フィールディングは元からあまり好きじゃなかったけど、スカーペッタがウジウジするのが読んでてなんか沈む…
    そして、何かすっきりしないなあと思っていたら、次の話にまで解決が続くのだった……

全43件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

マイアミ生まれ。警察記者、検屍局のコンピューター・アナリストを経て、1990年『検屍官』で小説デビュー。MWA・CWA最優秀処女長編賞を受賞して、一躍人気作家に。ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズは、1990年代ミステリー界最大のベストセラー作品となった。他に、『スズメバチの巣』『サザンクロス』『女性署長ハマー』、『捜査官ガラーノ』シリーズなど。

「2015年 『標的(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

パトリシア・コーンウェルの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×