プリズン・トリック (講談社文庫)

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著者 : 遠藤武文
  • 講談社 (2012年1月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062771559

プリズン・トリック (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 市原交通刑務所内でひとりの受刑者が殺された。
    被害者は着衣から石塚満、同じ日に刑務所から姿を消した宮崎春雄が犯人と思われた。
    しかし、捜査に進むにつれ意外な事実が次々と明らかになっていく。
    果たして犯人は誰なのか?その狙いは?
    飲酒運転による死亡事故を起こしても、殺人事件などに比べると驚くほどに罪は軽い。
    大切な家族を奪われた悲しみを、遺族は加害者への怒りに込める。
    しかし、悲しみはいつか遺族の心の奥にへばりつき、平穏な生活を送ることが難しくなったりもする。
    法律はたしかに加害者を裁いてくれる。
    しかし、人ひとりの命が理不尽に奪われた代償としては軽すぎる…と思う人もいるだろう。
    ましてそれが、飲酒運転の末に引き起こされた死亡事故では、あまりにもやり切れない。
    犯人が抱えていた哀しみと苦しみ。
    すべてを知った後に明らかになるその先にある真実。
    唖然とする前に、「こんなことが許されていいのか?」とやり切れなさが加速した。
    自分や家族を守ろうとして保身に走ることは、納得は出来ないけれど一応は筋が通っている。
    しかし、物語のラストに突きつけられた真実は、到底に容認できないものだった。
    犯人は人であることをとっくにやめていたのか!
    真の黒幕の思惑に慄然とした。
    視点が場面によって微妙に変化していくためか、途中何度か混乱する箇所があった。
    刑務所内での殺人・脱出のトリックには感嘆。
    交通刑務所という特異な場所だからこそ成り立つトリックなのだろう。
    この先、真の犯人はどこへ向かっていくのか?
    この後の成り行きを知りたくなった。

  • 後味は悪い。

    だがおもしろい。

    そういう作品はたくさんある。

    私はそういう本が好きである。


    久しぶりに後味悪かった〜。


    謎がすべてとけてスッキリはしたけど、だれも幸せにならない結末。


    ストーリーは時間軸は一定で進み、でも主観となる人物が変わるので、読んでいる途中で「あれっ?あ〜そうかそうか」ってなる。


    そして、登場人物の顔を見ることのできない私は、まんまとミスリードされていく。


    政治家の裏金。
    法律の矛盾。
    飲酒運転の死亡事故。


    社会問題を詰め込んで詰め込んで、どれを訴えたいのかわからんところもあるが、刑務所を舞台とした殺人は見事!


    そんなにうまくいくのかな〜とも思うが、刑務所の描写が細かいことから、著者は入念に取材して、このトリックを思いついたのだろう。



    事件が終幕に向かっていく中で、あれ〜こいつおかしいな〜と思う人物が出てくるが、まさかこの人が!
    終章の後の最後の一行で、え?!ってなる。


    単行本で出版された時は、終章までしか掲載されてなかったらしいので、モヤモヤすぎるだろ!


    スッキリしたいので、文庫で読むことを強くオススメします。

  • たぶん読むのは3回目くらい。ようやく細かい部分まで理解しながら、整理しながら読み進めることができた気がする。実在するという市原の交通刑務所が舞台で、密室と取れる現場にて殺人が起きる。被害者も容疑者も懲役中の人間。現場に残されたメモから、二人が誰と誰か、はすぐに判明するものの、そのあとの流れには次々と登場人物が加わり、ついて行くのが必死!!笑 途中、野田や中島(あと石塚の嫁)が、なんともかわいそう。。。なんとなく犯人はこの人なんだなと思いながら読み進めるも、最後のセリフに「むむ!」となる。そして最終章が、ある人物からの手紙で締めくくられている。文庫化する前は、この手紙の章が無かったということで、大層もやもやする作品だったことでしょう。手紙の章が加わることで、全てが明らかにされているものの、ミステリーというより軽くホラー?の域に入るレベルの落ち方!映像化を見てみたい気もする作品。

  • 超微妙。詰め込みすぎで主軸が見えない。人物多いのにキャラが掴めない。結局どういう話なのかぼやけてる。
    褒めるべき部分は、これだけコロコロ変わる話を、一応飽きさせずに読ませきる文章力くらい。

    冒頭は、交通刑務所内で殺人を企む犯人側の視点から、殺人が成功するまで。人物・トリック説明は一切なしで、唯一の情報は犯人がターゲットを殺すためにわざわざ刑務所内まで乗り込んでった事。
    事件が発覚したらメインは捜査本部。メリハリもなく操作状況を、キャラ設定が何もない捜査員数名の名前を出しながら説明。しかも顔と指紋が焼かれてる死体の身元確認なし。ようやく取った確認方法はDNA検査。能なし?
    捜査の進展と共に同時進行する記者と保険屋(元記者)の犯人探し。元記者の勘でこの事件の裏に安曇野トマトファームが関わってると読むが、理論的説明全くなし。ってか、なんでいきなり企業スキャンダルが出てきてんの?
    操作状況と記者・元記者の個人捜査が交互に出てくるのに、2つの捜査の接点が全くなし。追い詰めてく感もないし、謎も明らかになってかない。
    で、最後、肝心な自白までの心の揺れをすっ飛ばして犯人自白。トリック自白。トリックでも何でもない。ってか、こんなに人が自由に出入りできる刑務所はないだろ。
    しかも突然の共犯者のサイコパス告白。伏線全くなし。意味不明。

    「知ってる限りの情報を詰め込みました!ミステリーも刑事物も企業物もサイコパスも書きたかったので、全部書きました!」って感じ。

    「あらすじは?」って聞かれて一番困る本。ないもん、主軸。

  • 個人的には面白かったです。ただ、いろいろと盛り込みすぎてる気が・・

  • グッと引き込まれるスタート、やや登場人物の多さに視点が混乱する中盤ではあるものの、最後でしっかり落とし、さらにもう一捻り。ミステリらしい、読み終わった後に感じる嫌な空気すらも心地いい。

  • 文章のせいか読み進めにくかった。登場人物のキャラもたってなくて誰が誰やら。。。

  • 今まで読んだミステリーで一番面白い。最後には震えた

  • 2016/5/7 読了
    構成は粗削りなところがあるけど、唸る面白さ

  • ブックオフで1$にて購入。江戸川乱歩賞の受賞作らしく、難解なミステリーで時間を掛けて読んだため、読み返して内容を再確認することも複数回。交通刑務所で起きた殺人事件で、何と別人が服役していたという新鮮な内容。面会者が簡単に刑務所に潜入した点を除くと、文句ない内容。

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