プリズン・トリック (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062771559

感想・レビュー・書評

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  • 刑務所内での生活を生々しく描いてあった。
    社会問題(刑務所のあり方、メディアのふるまいなど)についても考えさせられた。
    中盤、人物が入り乱れ、どこに軸を置いて読み進めばよいかわからなくなった。
    ラストはある意味どんでん返しだが、犯行動機がいまいち腑に落ちなかった。

  • 序章と終章が犯人の手記だったとはなかなか。登場人物か多くて途中で誰なのかわからなくなるが、終わりに向けて複雑な背景がほどけていくテンポは好きだなぁ。真犯人の手記は読んでゾクッとする。

  • 市原交通刑務所内でひとりの受刑者が殺された。
    被害者は着衣から石塚満、同じ日に刑務所から姿を消した宮崎春雄が犯人と思われた。
    しかし、捜査に進むにつれ意外な事実が次々と明らかになっていく。
    果たして犯人は誰なのか?その狙いは?
    飲酒運転による死亡事故を起こしても、殺人事件などに比べると驚くほどに罪は軽い。
    大切な家族を奪われた悲しみを、遺族は加害者への怒りに込める。
    しかし、悲しみはいつか遺族の心の奥にへばりつき、平穏な生活を送ることが難しくなったりもする。
    法律はたしかに加害者を裁いてくれる。
    しかし、人ひとりの命が理不尽に奪われた代償としては軽すぎる…と思う人もいるだろう。
    ましてそれが、飲酒運転の末に引き起こされた死亡事故では、あまりにもやり切れない。
    犯人が抱えていた哀しみと苦しみ。
    すべてを知った後に明らかになるその先にある真実。
    唖然とする前に、「こんなことが許されていいのか?」とやり切れなさが加速した。
    自分や家族を守ろうとして保身に走ることは、納得は出来ないけれど一応は筋が通っている。
    しかし、物語のラストに突きつけられた真実は、到底に容認できないものだった。
    犯人は人であることをとっくにやめていたのか!
    真の黒幕の思惑に慄然とした。
    視点が場面によって微妙に変化していくためか、途中何度か混乱する箇所があった。
    刑務所内での殺人・脱出のトリックには感嘆。
    交通刑務所という特異な場所だからこそ成り立つトリックなのだろう。
    この先、真の犯人はどこへ向かっていくのか?
    この後の成り行きを知りたくなった。

  • 序盤刑務所の話でこれ続くん?って入ってこんかって、事件起こってから中盤くらい?までが自分の中で一番おもしろかったかも
    最後も色々予想してたピースがはまっていったけどもうちょっと欲しかった

    設定は好みやったのに
    詰め込みすぎで詰めきれてないというか
    面白くなかったわけじゃないけど
    個人的には満足できんかった

  • 舞台が安曇野、秩父で馴染みがありました。込み入ったトリックで楽しく読みました。

  • 刑務所の中で起こった殺人。
    登場人物が多くてそれに伴い視点がころころ変わるので少し読みにくかった
    けど最後はいろんなことを回収してってテンポ良く読めた

    いろんなとこが絡んでそんなとこで繋がるのかって感じやった
    最後は嫌な感じの終わり方
    交通事故に見せかけた事故での被害者の友達が
    そんなとこで最終の黒幕やったとは。
    けど、その理由が黒幕の求める芸術のためで
    なんかそれまでのドキドキが無駄やった感じがする
    トリックとかはわるくないけど
    まあまあって感じ

  • なるほど

  • おって思うようなトリックもあったミステリー小説。
    ただ、話しが少し複雑に入り組んでいたので、
    せっかくのトリックが。。。

  • 2019.3.19

  • プリズン・トリック/遠藤武文:第55回大賞受賞。2009年。
    交通刑務所である市原刑務所で起こった殺人事件。交通事故の痛ましさは、ずんと来る。
    登場人物が多くわからなくなる。なんかよくわかってないけれど、犯人は鬼畜系なので、続編を読もうと思う。
    発売から10年たった今だからか後味悪くはなかった。あーサイコパス系か、みたいな。

著者プロフィール

1966年長野県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。
2009年『プリズン・トリック』で第55回江戸川乱歩賞を受賞。著書に『トリック・シアター』、『天命の扉』、『原罪』、『龍の行方』など。

「2014年 『現調』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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