NO.6〔ナンバーシックス〕♯7 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773201

作品紹介・あらすじ

侵入成功! 要塞化した矯正施設で、いよいよ戦いが始まる。
最上階の心臓部に眠る真実――沙布、生きていてくれ!

感想・レビュー・書評

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  • 遂に矯正施設最上階へ到達。
    あさのあつこの詩的な心情表現は好きなのだが、あまりに入れ込みすぎるのも如何なものかと最近思うようになった。そうでなくても展開が遅いのに、現実枠の時間経過より、回想場面の描写の方が多くなっているように思う。回想の中で更に回想、という場面もあり…とにかくなかなか進まない。
    紫苑とネズミの立ち位置がいまだ安定しない。極限に追い込まれていけば、お互いに今まで知らなかった部分が表出してくることもあるだろうが、この薄い1冊の中だけでもフラフラとしていて、少しだけイラっとしてしまった。
    新書版はもう最終巻まで発刊しているそうなので、文庫版もさっさと出して欲しいところなのだが、大人の事情でそうはしてくれないのだろうな。

  • やっと続編です。
    思ったよりもすんなり中枢に辿り着けたなという印象。もっと激しい攻防があると思っていたので。月薬は死ぬだろうと思っていたので案の定だったけれど、そのあとのイヌカシは良かったな。力河は相変わらず憎みきれない三枚目(笑)

  • ずっと追いかけている、紫苑とネズミ。
    紫苑が涙をこぼし、ネズミが感情の箍を外す。
    ふたりの少年の成長を、最後まで見ていたい。ずっとずっと。
    でも、その成長に終わりがあるからこそうつくしい。
    少年から、青年へ。

  • ネズミが泣くなんて、、びっくり。
    沙布どんな状態なの、先が気になる!!

  • 自分の意思で敵から自分とネズミの命を守るために、相手を殺す様になるとは、紫苑も鍛えられてしまったな…と思いました…。自分の手で人を殺してしまったことに動揺する点で、ネズミとは違うな…とは思いますが。
    沙布を助けるという目標の元、矯正施設をどんどん進んで行く様はスピード感があってハラハラします‼︎

  • 2023/03/06

  • あさのあつこさんのNO6第7巻。こちらも本当に良いところで終わります。続きが気になりすぎるので読み進めていきます。

  • 2019/04/13 再読。


    ・2023/03/18-19 再再読。

    ・欲まるだしなんだけど、やっぱこの巻かなり好きだな…… 矯正施設の中に入って一気に緊張感が増して、お互いのことをもう一度見直したというか改めて認識しなおしたみたいな雰囲気感じる。


    ・イヌカシとシオンもなー…… なんか、イヌカシに対してやっぱり母性があるんだなあとかそういう…… 母としての役割をあんまり求めたくないと思ってしまうんだけど、イヌカシなりにシオンのことを大事に大事に育てようとしていて良い。赤子からの信頼にしっかりと応えようとしていて、良い保護者だよ。

    ・必ずシオンのもとに帰る、と決意するところもたまらんな、ネズミと紫苑を助け出して、しっかり自分も生きて帰ると信じている……


    ・倒した兵士のことを「仕方ない」と言った紫苑にたっぷり5ページ分「あの紫苑が…… 仕方ないって……」って悩んでるネズミ愛おしいな。紫苑が思っているより、ネズミは紫苑の言葉に影響されてんのたまらん。

    ・そのあと小型爆弾セットしたときに「この位置じゃきみがぼくの盾になってるみたいじゃないか」って言われて「この状況で位置関係なんかどうでもいい、ばか」と返すけど、内心(どんな状況下でも他者のことを忘れない…… 紫苑だ……)って安心してるのすごいよほんと。他者のことを忘れないというか、ネズミだからなんだよな。


    ・羅史に撃たれて紫苑の腕の中で「やっぱりあんたと死ぬんだな」と受け入れるネズミ、たまらんたまらん。紫苑が反撃すると思ってなかったんだな、ほんとに。ネズミの中で紫苑がどれだけ清らかなもので、聖なるもので、汚れを知らないものであった/あってほしかったのかがここで強く感じられる。

    ・失意のままに羅史を撃って自責の念に駆られていた紫苑が、ネズミを捉えた途端「瞳の中に歓喜が閃く。笑みが大きく広がる。安堵の吐息がもれる。」と描写されててきぱきネズミの手当に戻るの、すごく、良い…… ネズミに自分がしたことを暗に示されて錯乱するけど、ネズミの涙で正気に戻るところもすごい。紫苑の中でネズミという人間の存在のデカさ。

    ・ネズミの涙たまらんなあ。この作品の中でさ、ネズミの涙って全部紫苑のために流れてんだよなあ。

    ・エレベータの中で、祈りのために組み合わされるかと思った指がそのままこぶしになった、とネズミが紫苑を見てるところ、すごくいい。今まであんまり印象に残ってなかったシーンだったんだけど、ここすごくいいな。この期に及んで、紫苑に「他者に慈悲をかけるやさしさ」みたいなものを無意識に望んでしまってるような気がする。


    ・月薬さ!!?ほんと死なないでよかったよね!!?!? 必要な犠牲とかそんなんじゃなくてほんとに死なないでよかったよね…… 

    ・つらすぎる。

  • 9巻にて

  • ★4.5

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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