暴走家族は回り続ける (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773218

作品紹介・あらすじ

「浮気相手に失恋したオトン慰安のため」、家族旅行に出発した斧田家。酒と女を愛する父、「高槻のマザー・テレサ」と呼ばれる母、20歳でバツ3の長女、17歳でヤリたい盛りの長男、なぜか同行する美人巨乳家庭教師-各々の思惑が絡み合った時、一家の運命は予想外の暴走を始める。

感想・レビュー・書評

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  • 「木下半太」の『暴走家族は回り続ける』を読みました。

    『純喫茶探偵は死体がお好き』に続き「木下半太」作品です。

    -----story-------------
    ”暴走家族” 「斧田」家の家族旅行は、史上最悪にして最凶の悲劇の幕開けだった――。

    「浮気相手に失恋したオトン慰安のため」、家族旅行に出発した「斧田」家。
    酒と女を愛する父、「高槻のマザー・テレサ」と呼ばれる母、20歳でバツ3の長女、17歳でヤリたい盛りの長男、なぜか同行する美人巨乳家庭教師―各々の思惑が絡み合った時、一家の運命は予想外の暴走を始める。

    鬼才「木下半太」が描く、濃すぎる家族の愛憎と爆走!
    -----------------------

    本作品も『純喫茶探偵は死体がお好き』に続き、人気シリーズの悪夢シリーズとは異なる単独モノです。

     ■Introduction 若者のすべて
     ■Chapter1 愛の自爆装置
     ■Chapter2 おだやかな暮らし
     ■Chapter3 目を閉じておいでよ
     ■Chapter4 空も飛べるはず
     ■Chapter5 また逢う日まで
     ■Chapter6 だいすき
     ■Chapter7 守ってあげたい
     ■Chapter8 C調言葉に御用心
     ■Outro 家族の風景

    近所では”暴走家族”と呼ばれている「斧田」家、、、

    「浮気相手に失恋したオトン慰安のため、茨城にある日本一のスベリ台を滑りにいく」という理由で家族旅行に出発しますが、参加者は、それぞれ別な目的(自殺、復讐… )を持っていた… という展開。


    個性豊か(ハチャメチャ)な登場人物が、本作品でも大活躍、、、

     ○芦屋の不動産王を父に持ち、酒と女をこよなく愛する父「元気」、

     ○慎ましく暮らし、ボランティア活動に熱心で、高槻のマザーテレサと呼ばれる母「千里」、

     ○21歳にして離婚経験3回、結婚ジャンキーの長女「指子」、

     ○17歳でヤリたい盛りの長男「歩」、

     ○「歩」の家庭教師で、「斧田」家の家族旅行に同行させられた、ハーフで美女で巨乳の「ハンナ」、

     ○「指子」の3回目の結婚相手で、未だに「指子」のことを愛しているチンピラで覚醒剤中毒の「車田」、

    この濃いキャラクターたちが裏の顔(目的)を持っており、この旅を利用して、それぞれの目的を達成しようとしますが、予想外の交通事故から、想定外の展開へ発展して行きます。


    その様子が、この六人の視点で描かれていますが、、、

    場面がテンポ良く切り替わり、怒涛の勢いでエンディングまで一気に読ませる面白さは、悪夢シリーズを彷彿させる展開でしたね。


    「斧田」家+「ハンナ」の濃すぎる愛憎が、事故や事件、勘違い等を契機に変化して… 幸せな家族生活(三人ですが… )が訪れるエンディングも、なかなか良かったです。

    このハチャメチャな展開を、良くまとめたなぁ… って感じ。

    面白くて、一気に読めて… 初めて読んだ「木下半太」作品の『悪夢のエレベーター』を読んだ時のことを思い出しました。


    各章(Chapter)が曲名になっているところも興味深く感じました、、、

    「チャラ」、「バービーボーイズ」、「スピッツ」、「尾崎紀世彦」、「ユーミン」、「サザンオールスターズ」等々… 懐かしいアーチストたちの曲が並んでいましたね。


    ちなみに、、、

    本作品、文庫化の際に改題されており、原題は『ギザギザ家族』というタイトルだったようです。

  • 笑える(笑)

  • 「浮気相手に失恋したオトン慰安のため」、家族旅行に出発した斧田家。酒と女を愛する父、「高槻のマザー・テレサ」と呼ばれる母、20歳でバツ3の長女、17歳でヤリたい盛りの長男、なぜか同行する美人巨乳家庭教師ー各々の思惑が絡み合った時、一家の運命は予想外の暴走を始める。

  • 不倫してフラれた父親
    マザーテレサの様な母親
    バツ3の姉
    ヤリタイ盛りの長男
    エロイ巨乳の家庭教師
    このメンバーで大阪から茨城に旅行することになるのだが木下半太なだけに登場人物達其々の思惑が・・・

    キャラが立ちすぎる登場人物達のドタバタ劇!
    物語はレールを外れ暴走していく。

    誰にも何にも止められないゆえに一気読み必至!!!

  • 先が気になってどんどん読み進められる本

  • 面白かった

  • 手にとって数行読んだらもう最後。やめられないとまらない!
    木下さんのこのスピード感とおちゃらけな設定がたまらないです♪

  • P295

  • 今まで読んだ木下半太作品の中で、もっともつまらない作品だった。キャラだけに頼り、ワクワク感も面白みも全くない。

  • 【たち位置が決まってない劇団】

    キャラクターがあっちへこっちへで、正直全く読み込めない。木下作品ならではのハチャメチャ感は好きだけれど伏線の回収までしっかりとお願いしたい。

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著者プロフィール

一九七四年大阪府出身。作家。劇団「渋谷ニコルソンズ」主宰。主な著書に『悪夢のエレベーター』『悪夢の観覧車』などの「悪夢」シリーズをはじめ、『アヒルキラー』『裏切りのステーキハウス』など。『悪夢のドライブ』『サンブンノイチ』『鈴木ごっこ』他、映像化作品多数。『ロックンロール・ストリップ』映画化の際は、自ら監督も務める。「仮面ライダーリバイス」(テレビ朝日系列)では自身初の特撮作品メインライターに抜擢された。

「2022年 『オーシティ 負け犬探偵 羽田誠の憂鬱』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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