獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)

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著者 : 上橋菜穂子
  • 講談社 (2012年8月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773447

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獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • あれから11年の月日が流れ、エリンはイアルの子 ジェシを授かっていた…

    母の死を連想させる「牙」の突然死の原因を探るため、黒鎧のヨハルと共に最初の闘蛇村であるウハン村を訪れたエリン。
    しかしそこで明らかにされたのは「牙」の死因だけでなく、闘蛇衆の技術がラーザに漏れた可能性だった。

    敵国が闘蛇部隊を保有する場合、こちらは王獣部隊で対抗するしかない。そう思い詰めるセィミヤはエリンに王獣部隊の結成を命じるが、王獣を兵器として操ることに抵抗を感じるエリンは神々の山脈へ「かつての惨劇」の真相を辿る旅に出る決意をする。

    終盤はジェシ目線からイアルとエリンの絆や決意が描かれ、いよいよ次巻最終巻へ…。

  • Ⅲ探求編

    「生まれて、死ぬまでのあいだに」
    「この十年があって、よかった」

    そう思える人生はすばらしい。
    イアルとエリンのこの十年。

    自分がほんとうにせねばならぬことは、いま、ここから始まるのだ。

    ちょっと鳥肌でした。

    個人的には500ページのロランが口にしたエリンへの気持ち。
    人に惹かれる気持ちにとても共感。

    「ま、ちょっとはそういう感じもあるけど、それより…」
    「幸せになってほしい人なんだよ」

    そう思える人。

  • んがー。きなくさくなってきた…!
    早く続き読みたいです。国と国のうねりに翻弄されて生きざるを得ないエリンとイアルが切ない。
    ロランが好きだ。


    でも、二巻と守り人シリーズまでは子供産んで終わるまい、みたいな強い女性の強い意志を感じてそこが大好きだったのに、ここから鹿の王まで子供素晴らしい子育て素晴らしい男女の交わり素晴らしい方面に行ってしまったのは、個人的につらかった…

  • バリバリの理系小説じゃないか、というのが初読時の印象。近世を思わせる世界観に幻獣、失われた民というファンタジーの定番要素が詰まっているけれど、主人公エリンが獣の生態について仮説を立て、フィールドワークを経て綿密に立証する様は科学者そのものだ。

    「科学者という立場」の難しさにも思いを馳せてしまう。無双の王獣軍を編成せよと命じる為政者セィミヤと、その生態の未知を理由に危険だと主張するエリン。それぞれの立場の苦渋のせめぎ合い。国防などというものが絡むなら尚更。

    本作の前編にあたる「I.闘蛇編」「II.王獣編」では、小さな村から逃れざるを得なかったエリンが王都を知り、国の全貌を知り、権力闘争やがては内乱すら左右する運命に翻弄されていった。本作以降では内政に外交や領土問題、戦争が絡んでくる。王獣と心を通わせたばかりに、彼女は国防の要と見做されてしまう。

    彼女が世界の広さに目覚める場面は明るい。彼女の純粋さはまた「分かっていることと分からないことの境界をハッキリさせ、踏み込める領域を見定める必要がある」という、これもすぐれて科学者的な態度に連なっている。
    しかし、国を取り巻く不安定な情勢はエリンを待ってはくれない。

    本作は科学、政治、戦争、階級差別、教育といった「人の世」の複雑さを描きながらも、結局はそれも地上の生命や大自然の営みからすればちっぽけなことだと読者に思い知らせる。
    人ひとりの手に余る命題に、エリンは真っ向から対峙する。
    探求はすなわち、彼女自身が自由を求める戦いでもある。

  • 前作(獣の奏者 2王獣編)の読感(http://mogura7.zenno.info/~et/xoops/modules/amaxoop2/article.php?lid=5414)でも記した通り、ようやく文庫化されたの読むことになりましたが、3年もブランクがあったので、登場人物はかなり忘れてしまってました。主人公も、いきなりお母さんになってしまっていたしね。

    あと、これも前作の読感で記した、単なる「ファンタジー」を超えたもの・・・なんですが、本書では王獣を現代の「核
    兵器」と対比させながら読むこととなってしまいました。

    (2012/10/17)

  • 秘められて、解らなくなってしまった大災厄。
    王獣と闘蛇の飼育の掟に隠された事実を紐解きながら大災厄の真実を探し求めるエリン。夫や息子との穏やかな生活を切望していても、真実を求めようとする気持ちを抑えることはできない。
    人とは知識を求めるものだから。迷いながらも自分の行く道を自分で選びながら行くのは辛いこともあったはず。
    それでも選んでいく彼女の強さにあこがれる。

  • 上橋菜穂子のファンタジーの魅力は、視覚だけではなく、聴覚、触覚、味覚、嗅覚でも感じられるところ。
    本書も例外ではなく、視覚優位の「お話し」になりがちな架空の世界を、地に足のついた、さわれそうでにおいそうなすぐ隣にある世界に変えてくれる。
    だから、主人公エリンに降りかかる困難もお話しの進行上の困難ではなく、人生の一部としてぶち当たってしまいどうしようもなく苦しい困難として悩める。

    一度は完結した物語だったのに、佐藤多佳子に(間接的に)せがまれて続編を書いた、というあとがきにビックリ。
    母になったエリンの物語を読めてよかった。松明を聖火リレーのように繋いでひろげていく、という本作品のモチーフイメージは、まさに生物が命をリレーし繁殖していくイメージに重なる。
    伝えられる側から伝える側への切り替わりというのは、私の人生に起きた最も嬉しく戸惑う変化だった。それが描かれていたように思う。

    上橋さんに感謝。

  • 大人になっていて驚いた。不穏なところで続きになっていて気になる。

  • 面白かった。ストーリー的に☆4にしましたが、変わらぬ安定感でよかったです。前作のその後のエリンとイアルの関係が少しずつわかっていくところも心地よいぐらいでよかったですね。完結編も楽しみです。

  • エリンは、イアルと結婚し、子供も産んでいた。そして、王獣を自由に操れるように。前巻までの疑問が解き明かされていく。王獣を操るのはなぜ禁断なのか!

  • あのエリンが母になりジェシという子供もいる。エリンの運命を変えた、闘蛇の死の謎。この本を読んでいると、まるで闘蛇や王獣がが本当に存在していたかのような錯覚に陥りそうになります。

  • 読み始めると、一気に読み切ってしまいますね。
    前作からはだいぶ時間が経っているようです。

    相変わらずエリンは探求心があります。

    いろいろ規律に縛られて、世話をしているものも詳しい生態を知らないところを、エリンが解き明かしていくのは、なかなかに面白いです。

    今まで誰も思わなかったのかと思いますが。

    早く、完結編を読みたいです。

  • 続きがすごく気になる。

  • ◆とどめようもなく過ぎゆく時の流れ。残酷なまでに。
    <降臨の野(タハイ・アゼ)>の奇跡から11年。物語は今、さらなる地平へ。

     愛する者と結ばれ、母となったエリン。ある村で起きた闘蛇の大量死の原因究明を命じられる。現象をさぐるエリンは、闘蛇の隠された生態、そして王祖の封じられた来歴にたどりつく。行き当たったのは、かつて母を死に追いやった禁忌の真相だった。
     夫と息子との未来のため、多くの命を救うため、エリンは歴史に秘められた真実を求めて、過去の大災厄を生き延びた人々が今も住むという遥かな谷を目指すが……。


    (^^)<Comment

  • エリンはイアルと結婚し男の子を授かった。真王のセイミヤは大公主何と結ばれた。ここの展開はとても速かった。
    2巻で終わった物語の続きだからやむを得ない部分がある。
    エリンとイアン、そして息子のジェシにも大きな苦難が待ち構えていた。

  • 第三作。主人公エリンが母になってからの物語。国、家族、人間の役割をテーマとしている重い話しなのだけれど、読み始める止まらない。
    いつもはクルマで行く墓参りを電車にして車内で読んだ。

  • 次が気になって仕方ないです。

  • 請求記号:X1850-3/913.6
    資料ID:50084191
    配架場所:図書館1階

  • ある村の闘蛇の大量死の謎に迫るエリン。原因を解明した所で族に襲われ、またもや国の存続にかかわる大きな運命に巻き込まれることになる話の流れ。時間は流れ、エリンもイアルと結ばれ母となる。話の展開の速さにおや?となるが、置いてけぼり感はなくこの先どうなるのかとワクワクするような読後感がたまらない。500p超えの長編だがあっという間に読んでしまった。エリンとイアルの運命はどうなるのか?。完結編も読み進めていきたいと思う。

  • エリンは30才ほどになり、夫を持ち、子供も生まれていた。
    そんななか、闘蛇の大量死について調べるところから、物語は始まる。イケで飼われた闘蛇が繁殖をしないように巧妙に仕組まれた規範が再びエリンに生命をゆがめる人間を思わせる。そしてなぜ、始祖ジェは、そんなことをしたのか。
    世界はぐっと拡がって、世界の姿が見えてくる。
    エリンが子供だった頃を彷彿とさせる、明らかになっていくことの面白さがありました。それと同時に、真王セィミヤの成長も面白いところです。
    また、エリンの家族の物語でもあります。幸せをつかもうとして、それでも、破滅的な未来に向かって転がっていく後半は、読んでいて辛いものでした。

  • 2016.7.24読了。ソヨンは16で妊娠して嫁いだ時どこまで覚悟していたのだろう。でもエリンが押しかけ女房だったから案外彼女も同じ事していたのかもしれない。初読のときに見落としていたことが結構あるな。ヌガンは自害してたのか…多分先が早く知りたくて無意識に読み飛ばしていたのだろう。とりあえずオリ好きだ。勁い人大好き。自分に動物の知識があって良かったなと思う。読みながらエリンと同じタイミングで同じ事を考えられたからだ。闘蛇の生態モデルは明らかにワニだろう。だから繁殖→無精卵→雌雄→温度のキーワードはすぐ繋がった。エリンは母親が大罪だと言った技を練習していたんだなと思うとエリンが無意識のうちに求めるようにソヨンの後を辿っていてうわあぁあなる。もとから用意してあったのかもしれないけど真っ赤な嘘をばれずにつけるエリンもイアルも凄いなと思う。上手な嘘のコツは事実を少し混ぜることだから。でも王獣編でエリンは嘘をつくの苦手だとあったからやっぱり予め用意していた嘘なのだろう。イアルの「生まれて、死ぬまでのあいだに この十年があって、よかった」というセリフは王獣編の「知りたくて、知りたくて…」同様私の心に焼き付いている。てか久しぶりにこの説読んだら涙腺刺激してやばかった。これもうわあぁあなる。愛しい人に抱かれながらこの状況でこんなん言われたら泣くわ。1つのセリフにこんなに心揺さぶられるのも滅多にないなぁ。エリンが全て壊そうと決意した時最後の扉…エリンの前にそそり立つとても重厚な扉が見えた気がした。自分でも意外だったのだが結末を知っていても案外物語に入り込めるものなのだなと思った。

  • アニメ化したことにより より深く掘り下げてできた続編(と書いてありました)

  • 上橋菜穂子による壮大なファンタジー長編第3弾。
    前作から11年がたち、エリンはイアルと結婚、ジェシという息子に恵まれ、平穏な日々を過ごしていた。実は前作で一旦物語は完結していたそうで、少女だったエリンがいきなり母となり、ある意味風格も漂わせていることにやや面喰らう。
    王獣たちの繁殖、闘蛇を操った母の指笛など、残された謎は多く、それらに徐々にメスが入れられていく中、物語も新しい展開を見せていく。
    真王と大公が結婚して以来の動揺はいまだ尾を引き、それにつけいって領土を拡大しようとする隣国との緊張が高まるなど、収束に向けての怒涛の展開が続いて読む手を止められない。
    強大な戦力を有するがゆえに高まる緊張は現代の世界情勢にも通じるところがある。話し合いは話し合う相手が交渉のテーブルにつかなければ成り立たない、といった意味の一文は、現代の日本が置かれている立場にも通じていてハッとさせられた。

  • あらすじ:
    闘蛇の大量死を調査中に命を狙われ、王に保護されるエリン(主人公)。隣国が闘蛇軍を作りつつあるとわかり、王獣軍を作るよう王から依頼される。一度は逃亡し、山奥に住む民に王獣や過去の歴史の秘密を尋ねようとするが、断念。家族とともに王の保護下に入り、王獣の訓練をしつつ、自分で王獣の秘密を解き明かすと決意する。
    感想:
    面白かったけれど、ほとんど王獣が登場しないので、そこが物足りなくて残念。序のような印象を受ける。一番迫力があったのが、リアン(エリンの夫)が溺れるエリンを助ける場面。息子のジェシも一緒にいて、はじめて家族三人になる場面でもある。

  • 10年という月日が経ち、家族ができ鋭利な強さだけでなく、しなやかに強くなったエリン。
    ただただ平凡に生きたいことを願うも、それはできない。平凡にするための歪さに苦悩もする。

    それぞれの人の抱えてるものの大きさ、苦悩がさらに深く描かれており、胸が締め付けられる。

    この話がどのような転末を迎えるのか、次巻が待ち遠しい。

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獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)の作品紹介

愛する者と結ばれ、母となったエリン。ある村で起きた闘蛇の大量死の原因究明を命じられ、行き当たったのは、かつて母を死に追いやった禁忌の真相だった――

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