獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773447

感想・レビュー・書評

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  • 始まらなければ、美しいままで終われた作品の続きを書いてしまった作品。そして、それを読み進めずにはいられない面白さ。読者にとって、ページをめくらなければ幸せであることと同じことを、作家がしてしまったような、そんな感覚になる。

  • 安定した、安心な生活は短い間に終わる。
    エリンの旦那さんが誰なのか?
    途中まで明かされなかったが、ああやはり!!と思い、安堵すると共に、これからの流れを考えると複雑な気持ちになる。

    『「(中略)戦は人の心を躍らせる。その醜さ、惨めさを知っていてもなお、人は戦を歌うのよ』(264頁)

    この言葉が出たあたりの会話は、人間の本性を的確に表していると思う。
    ファンタジーだが、そこに出てくるのは人間。
    普通に今に生きる人間たち。
    そして、その世相も、変わらないもの。

    ファンタジー作品を読みつつも、戦争、武器、生きることに翻弄される主人公たちに、今を照らし合わせてしまう自分がいる。
    こうなってはいけないのだよと。

    さあ、次巻は完結篇。
    この流れ的に、ハッピーエンドではないと思うので、避けたいところだが、この世界を知ったからには、最後を見届けたいと思う。

  • ジェシのキャラクターを掴めれなくて、かわいさが分からないし、さほど魅力を感じない。そこに戸惑っている。
    しかしながら、着地点は見えないものの物語がエンディングに向かってる感がプンプンして目が離せない。続きがどうにも気になってしまう。

  • 自分の見られる世界が広がったら、
    自分の置かれる世界も広がっていきます。

    自分の置かれる世界が広がったら、
    自分のやるべき事も変わっていきます。

    そこに、覚悟と誇りがあるのか?
    その道を探求する覚悟はあるのか?
    パンドラの箱を開ける覚悟はあるのか?

    次は、とうとう完結編。

  • 抗えない運命にもがいて大切なものを守っていこうとするエリンとイアルの姿がとてもよかった
    刹那を読んでから読むと、エリンとイアルのきれいでもろい、だけど幸福な関係性がより一層切なく感じる

  • エリンは強いなぁ。どうにもならない運命を自分で切り開こうとしてる。
    我欲に支配されてるような人がトップにいないことがせめてもの救いか。

  • ここまでは、少女エリンの物語だったけど、いきなりお母さんになっていて、びっくり。
    あとがきを読んで、あぁ、そういうことだったのか、と思う。

    この巻は、エリンとその夫になったイアルが、苦しい決断をするまでの物語。
    多くの人、いくつかの国がせめぎあう世界で、悩み惑いながら自分の道を探す人たちの物語だけど、とりわけエリンの歩む道は厳しい。だからこそ、この巻は、半身のようにエリンを見守り愛するイアルの独白で始まるのだろうか。

    描かれなかった時間が、暖かくやさしいものであったことを感じる。

  • 前巻までで完璧な作品として成立していたから、途中までは蛇足ってことは全くないけど少し必然性が弱いんじゃないかと思いつつ読んでた。でも、やっぱりちゃんとこの世界でキャラクターが生きてきたんだということが感じられて結局一気読みした。

  • 2016夏読了

  • エリンが30代になって、セザンのひとと結婚して子供がいてびっくりです。
    王獣を武器にするかどうかを悩み続ける話。最後に決意しますが、何とか誰か派遣するなりしてアフォンノアへ探しに行くのかと思っていたので少し拍子抜けです。
    完結編はどうなっていくのか気になります。

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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