獣の奏者 4完結編 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773454

感想・レビュー・書評

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  • 2017/12読了。2度読み。戦争、人の愚かさ。 人生のはかなさと愛。切ないラスト。

    人の一生は短くても、リレーのように渡していく、その考えが心にひびく。中島みゆきさんの歌にもそういう歌詞がありました。

    しかし、狂乱のラストは何度読んでも胸が痛い。ファンタジー世界でも実世界でも、戦争とは酷く愚かなものだと思う… 結局、自分の手に負えない負の遺産を残してしまうのだから。

  • エリンが、王獣に対する深い思いと家族への愛情の間で苦しむ様が痛々しくて辛い。それでも人間の愚かさを全て承知した上で、起きる災難を一身に背負おうとする姿に胸を打たれた。王としてあまりに無策なセィミヤや夫の大公には、あまり共感はできない。何度愚行の上の悲惨な経験を重ねても、すぐに忘れてまた同じ道を歩む人間は救いようのない獣なんだなと思う。

  • おもしろいけど、好きな終わり方ではないんだなぁ。

  • 終わり方に満足した訳ではないが、全体として確かに完結して満足した。書いてくれて良かった。

  • それほど期待せずに読み始めましたが、面白かったです。

  • 王獣を戦に使うことを決意してからのエリンと家族の物語。

    あとがきにも書いてあったけれど、王獣編までで本当に完璧な物語だと思う。でも、エリンたちのその後が読めるのがうれしいのも事実。なので、読んでいて王獣編までの登場人物たちがまた動いているのを読むのはとても楽しい一方で、この続きの物語はどこへいくのかなという気持ちもあった。結末は悲しいけれど、読んでいてたしかにそれしか終わる道はないなと思っていたから、読み進めるにつれてだんだん悲しくなっていった。
    でも、王獣編を読んでいて、建国神話や伝説の話ですこし疑問に思ったところが明らかにされて解消されていてよかった。登場人物の後日談含め、探求編・完結編を読めてよかったし、とても切なく心ゆさぶる物語だけれど、物語としては、闘蛇編・王獣編の方がすき。

  • 何というか主人公がどうしても好きになれなかった。優しすぎるっていうか善人すぎて感情移入ができない。なんかすごいもやもやする…

  • エリン、死んじゃうんですね。

    あと、災いも、そう言う事だったのかっと思いました。

    戦が始まり、闘蛇と王獣が狂いだし、ジェシがアルに乗ってエリンのところに来た時に「あぁ、音無し笛を吹くんだなぁ。この災いを止めるために死んでしまうのかなぁ。」っと思ってしまいました。
    戦が終わって4日間、エリンは生きてたのは、エリンの家族にとっても良かったと思いました。ただ、リランが死んでしまったと聞かされた時、僕の方が涙が出ました。なんか、ずっと一緒に育ってきたという思い出がいっきに蘇ってきて泣けました。
    アルを野に返す事ができた事も良かった事の1つです。エリン自身が野に返す事はできなかったけれど、その想いは受け継がれていったと言うことです。
    イアルは孫まで抱けたんですね。ジェシはどんな人と結婚したのでしょう?結構、早い結婚だったのかな?

    精霊の守り人のインタビューに養老孟司さんが出ていました。ファンタジーは最初からウソだが、ウソと分かっているけれど、そこに出てくる登場人物に感情移入出来る点でいい。と言っていました。僕も、それを聞いて、納得でした。

  • 世界観がうまくできている。

  • 圧巻の世界観、重厚なストーリー、そして繰り返す悲劇。
    希望のなかの無情、無情のなかの希望。みなが希望に向かってそれぞれに足掻く姿がひどく苦しい。世界は、上橋さんの考える、エリンの願う、『正解』に繋がったんだと思う。
    それでも、わたしの望む結末とは違かったので★3つ。わがままな読者ですみません。

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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