キャベツ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062774208

作品紹介・あらすじ

中二でおやじを亡くしてから、母と妹のために、ぼくは毎日せっせとご飯をつくる。冷蔵庫を開けたら戦闘開始!切ない日も、けんかしたって、この味が家族の幸せを守ってるんだから。そうして十八にしては所帯じみていたぼくに、突然の恋が訪れた。児童文学の名手が繊細に描く、少年の恋と、日常のきらめき。

感想・レビュー・書評

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  • #キャベツ
    #石井睦美
    #講談社文庫
    #YA
    #読了
    中二で父親を亡くした主人公、洋は母と妹のためにせっせとご飯をつくる毎日を過ごす。優しくて真面目で退屈なお兄ちゃんの毎日があるきっかけで少しずつ変化していく。誰かが少し無理をして成り立っている関係ってあるよなあ。

  • 家族っていいなって素直に思った。
    何があっても結局同じ家にもどってきて、ごはんを食べる。
    家族がいるから、ごはんを作る。
    それだけでなんか幸せだよね。

    川向こうのばあちゃんの『最初のころは好きでもなんでもなかったけどだんだんと好きになって、これほどいい男はいないと、じいちゃんが死ぬまでそう思って暮らして、死んだいまもそう思っている』ってところよかったな。
    そんな1人に出会えたことが!

  • いい。

    しあわせな日常ってこういうことをいうんだと思う。

    毎日がんばってて、

    でもがんばってるわけじゃなくて、

    ちょっとさぼったり、

    それほどは無理せずに、

    やりたいことをやるとか、

    やるべきことやるべきとか、

    そういう問題じゃないとか言いながら、

    今日も明日も生きていく。



    やっぱり、家族って、

    あたたかいごはんをいっしょに食べるのがいいんだろうな。

  • こんなお兄ちゃんが欲しいですね

  • これは佳作。
    寒い日にロールキャベツとかクリームシチューなんて食べるたびに思い出しそう。
    主役にはならなくても大切な存在だよ、キャベツ。

    初読みの作家さん。前知識もなく読みましたが、他作品も読んでみたいです。


  • 何回読んだことか!
    純粋にくすくす笑えて、涙して、登場人物たちがたまらなく愛おしい。
    優しい兄弟。優しい家族。そして美味しいごはん。

  • 自分に妹がいたらこんな感じだったのかなぁと想像しながら読みました。
    物語は、所帯染みた兄・洋(19歳の大学生)と、いまどきの女子高生に成長した妹・美砂の話です。
    会社勤めを始めた母と小学生の妹のために、中2の男子が毎日ご飯を作るなんて義務感だけでは絶対に続かない。洋の愛の力なんだろうなぁ。
    かこちゃんは美砂の気持ちに気付いていたんでしょうね。美砂の気持ちを知ったとき涙が出そうになりました。いつまでも洋と美砂の会話を聞いていたいと思いました。
    石井睦美さんの作品は初めてでしたが、別の作品も読んでみたいと感じました。

  • 自分と関わるさまざまなことにいろいろ戸惑って、困惑してかまわないとぼくは思っている。というより積極的にそうすべきだとも。ただし、そうやって出した答えに対してはぶれたくない。(洋)

    最後のとこで!?ってなったけど、お酒の買い出しの台詞とかお母さんの恋人疑惑の台詞を読み返してなるほどと思った。

  • 生活の中にご飯の準備があって、自分で決めたことがあって、それを守ろうとする「お兄ちゃん」が愛おしく感じるお話でした。

    最近、食事の準備が苦行になっていましたが、この本を読んでご飯の支度を「やりたい気持ち」が戻ってきました。ロールキャベツのクリーム煮が美味しそうだったので、近いうちに作ろうと思います。

  • いつも損をするのは真面目な男、かと思いきや意外とそうでもなくって…
    でもあまり妹の気持ちはよくわからなかったんだけどね…

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著者プロフィール

作家、翻訳家。子どものための読み物に「すみれちゃん」シリーズ(偕成社)、創作絵本に『100年たったら』(アリス館)、翻訳絵本に『せかいでさいしょに ズボンをはいた 女の子』『おばけのキルト』(小社)など。

「2022年 『色とりどりの ぼくの つめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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