魔法使いの弟子たち (下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.60
  • (39)
  • (74)
  • (79)
  • (20)
  • (2)
本棚登録 : 696
感想 : 59
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062775601

作品紹介・あらすじ

恐るべき新興ウイルス" 竜脳炎”感染後に意識を取り戻したのはたった3人。その仲屋京介、落合めぐみ、興津繁。「後遺症」として現れたそれぞれの「特殊能力」は日本中を驚愕させるものだった。初めは興味本位と見せ物的な注目を集めていたが、死者がでたことで一転、「殺人者」と追われる羽目に。しかし彼らの「能力」は、史上最強の「力」も秘めていることがわかる。
史上最強の「能力」とは何か、そしてその力はどうして彼らに宿ったのか。人類はどうなってしまうのか――。

井上夢人にしか書けないSF、ミステリ、サスペンス、そしてアクション。
最強のノンストップエンターテインメント!

解説:大森望

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 猿が暴走するあたりから少しペースダウンしてしまったが、それでも面白かった。

    オチはまぁアリとして、果たして未来を変えることは出来るのか。

    コロナパンデミックが宣言された2020年、
    ウイルス怖いと改めて思う。

  • 一気読み必至の良質エンタメ。感染者であることを痛切に意識させると共にそこに被さるように最悪な形で発露した竜脳炎によるシステム。感染によって最も前後の環境が変わってしまったとも言える彼女、念動力という力を持っている彼女だからこそ起こる悲劇の連鎖が読んでいて悲しくなってくる。ここでの警察の対応や、それに対するネットの反応など、多かれ少なかれ現実世界でも起こっていることだろう。そんな中で発生する最後の生還者の回復とある生物との接触にょって始まるカタストロフィ。未来視という能力がまた最後の悲劇を生む。この辺りは能力と引き換えに失った全ての環境が説得力を持つ伏線となっている。ここで終わりというのもありだと思うが、著者は次の展開も用意しており、ここからの緊張感も真に迫るものがある。惜しむらくは、本当に読みたいのはこの後の展開というところだろう。

  • 致死率100%近いウイルスから生き残った3人が超能力を手にした話。冒頭から面白すぎて眠気が飛んでった。長編やけど中弛み一切なくただただ面白い。最後まで読んでここからどうする?と今後の想像が止まらん。自分が仲屋さんなら……と読了後も考えるくらい私は好き。

  • スッキリしない笑

  • もしこの物語がもう文庫一冊分多かったならラストは変わる?変わらない?

    スピード感抜群、先の読めない展開に久しぶりに時間を忘れて読書に没頭、睡眠不足コースまっしぐら。
    もっと突き詰めて欲しい部分(警察との決着、猿とのこと等)やオチがやや安易だと思われてしまう点があれどそんなものをねじ伏せるほどの面白さに大満足。

    もう信者と言っていいほどこの作者さんにぞっこんです。

  • 結末を知って、恐れていたことが現実に!!!
    時間を費やしてまで、読む結末ではなかった。

    こういうたぐいの小説に弱いというのもあるが、それ以上に結局はやってみないと分からないというスタンスが逃げのような気がしてならない。バットエンドでもハッピーエンドでもいいのでもう少し結末をはっきりした方が良かったように思う。

    というチラシの裏に書くべきメモをレビューとして投稿。

  • 文章がとても読みやすくてテンポも良く、のめり込んでしまって一気読みしました。
    致死率100%のウイルスから生還した主人公たちが超能力を手にしたことに気が付く。主人公たちは戸惑いながらも、コントロール出来るように練習を重ねる。めぐみの「隠さなきゃいけないものなんですか」という一言からテレビに出演することになり、能力を披露する。1歩ずつ順調に進んでいるように見えたが、ある出来事をきっかけに本人すら制御することが出来ない全自動の防御システムによってどんどんと窮地に立たされていく。伏線の回収が素晴らしく、ここで繋がったか!と楽しくなりました。

    将軍があちこちに乗り移るあたりの設定はしっくりこなかったです。ストーリーがすごく面白かっただけに最後の方がちょっと残念な印象でした。
    個人的にはボス猿の登場あたりまでが好きです。

  • 現在も意識不明の木幡や興津が見た夢について、どのように伏線回収されるのかワクワクしすぎていたみたい。
    ファンタジーというのかSFというのか、それなら何でもありなのでラストには納得。

  • ある方の読了ツイートを拝見して読みたくなった作品。その方は、人生でこんな面白い作品は滅多に出会わない、1文字もネタバレしたくない、としてあらすじすら書かれなかった。

    タイトルからこんな内容の作品とは想像出来なかった。コロナの流行も経験し、作品にグイグイと引き込まれた。面白かった

  • 13.12.2013 読了

全59件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

井上夢人の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×