天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062775885

作品紹介・あらすじ

「夢見」の力が弱いソニンは見込み違いの巫女として、里に帰されてしまう。日本児童文学者協会新人賞を受賞した傑作ファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 娘が中学生の頃のおすすめの一冊。

    この本の良さを熱い想いで語ってくれました。

  • 広告にあった堂場瞬一の「雪虫」を検索したら、一緒にこの作者の本がズラッと出て来て、こちらの方が面白そうだったので方針変更。

    書き振りは子ども向けの感じだし、話に深味もないけれど、絵本のように情景が目に浮かび、スピーディーな展開でズンズン読ませて、読み心地も良い。
    外伝も含めてあと6冊あるようで、北上次郎の解説を読むと尻上がりに面白くなりそうだし、引き続き読んでみたいと思う。

    ただ、「スカーレット・ウイザード」もそうだけど、これから古いシリーズの続巻を中古本屋で探すのが大変。

  • 天山とよばれる細く高い山には、巫女たちが暮らしていた。彼女らは「夢見」を行うことができ重宝されている。夢見とは、体から切り離した魂をどんなに遠く困難な場所にでも飛ばすことができる能力のこと。赤ん坊や少女らの中から巫女の素質ありと判断され、麓から天山に連れてこられた彼女たちだが、中には見込み違いで故郷へ戻される者もいる。12歳のソニンも大巫女にそう判断され故郷へ戻ることになった。村での生活に馴染もうとするソニンだったが、沙維(さい)の王子イウォルの″声″を聞くことができる者として城へと向かうことに──。
    ソニンとイウォルの不思議な絆を中心に、ソニンの成長を描いた物語。本編5作品+外伝2作品、全7巻。本編は単行本すべて読了、しかし随分前のことなので外伝を読む前に本編を再読してみた。単行本の装丁だけでなく文庫の装丁も素敵。ソニンの素直で澄んだ心を持ちつつ、自身の信念に従って前向きに進もうとする姿に惹かれる。だからこそ、今まで信じてきた天山での育て方をイルギの一言で一蹴されてしまった場面はとても辛かった。1巻で既にクワン王子の登場していたとは意外だった。巨山の王女も早く見たいわ〜。

  • ファンタジーって面白い。
    と素直に感じる本でした。
    難しくない。
    先が気になる。
    読みやすい。
    楽しい。
    わくわく。
    シリーズ続けて読んでみたいな。
    どんな展開になっていくのか楽しみです。

  • 児童文学らしい語り口
    場所は朝鮮半島。。かな
    修行のかいなく、才能を見限られ、ついに天山から追い出された主人公ソニンの成長物語

    誠実で邪気なく、それ故に無謀とも思える行動をするソニン
    そんなソニンがすこしづつ理解者を得ていく
    幾多の困難を経験しても、このまま素直に成長していって、さわやかな物語を語って欲しい。

  • 落ちこぼれの巫女ソニンが活躍しながら成長する物語です。落ちこぼれといっても周りの大人達には大切にされていて、ソニンもそんな大人を慕っているので安心して読めます。大人も子供も楽しめる作品だと思います!

  • 巫女失格と里に帰されたソニンは、口のきけぬ王子の声を聞き侍女として城に赴く。
    巫女や夢見というファンタジー要素と、宮廷の陰謀や戦争という生々しい出来事との融合が面白い。
    純粋で真っ直ぐだけど、世界の暗部の陰りもある物語に惹かれる。

  • 子供の頃にこの本と初めて出会い、ファンタジーと読書の面白さを知ることができた私の原点。児童文学だからといって侮ることなかれ。
    「3つの国を舞台に、運命に翻弄されつつも明るく誠実に生きる、落ちこぼれの巫女ソニンの物語」

    天山で幼い頃から「夢見の巫女」として育てられたが、見込み違いで夢見の才が無いと告げられ、生まれて初めて下界で生きることになった少女ソニン。下界の様子は天山と異なり、最初は戸惑うソニンであったが、久しぶりの家族との団らんに、友達もでき、下界での幸せで慎ましい生活へ徐々に慣れていく。しかしある日突然、ひょんなことから国の王子の侍女になることに。ソニンを待ち受けるのは数々の策略や試練...。このような内容だったと思う。中国ドラマや中華系が好きな方にもオススメ。
    落ちこぼれの天山の元巫女ソニンが身の回りの人々を通して成長していく姿が愛おしい。

  • シリーズものを読んみたいと手に取った。登場人物名がソニンとかユナとかイウォルとかアジアンな感じのファンタジーもの。巫女となるように天山に迎えられるが才能がないとして実家に戻されたソニンが、日本の古代のような世界で頑張る話だが、ソニンがつらい目にあう描写を読み進むのが辛い。

  • 令和4年9月の特集「がっつり読書!」

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著者プロフィール

1969年、福島県南相馬市生まれ。2002年、「橋の上の少年」で第36回北日本文学賞受賞。2005年、「ソニンと燕になった王子」で第46回講談社児童文学新人賞を受賞し、改題・加筆した『天山の巫女ソニン1 黄金の燕』でデビュー。同作品で第40回日本児童文学者協会新人賞を受賞した。「天山の巫女ソニン」シリーズ以外の著書に、『チポロ』3部作(講談社)、『羽州ものがたり』(角川書店)、『女王さまがおまちかね』(ポプラ社)、『アトリと五人の王』(中央公論新社)、『星天の兄弟』(東京創元社)がある。ペンネームは、子どものころ好きだった、雪を呼ぶといわれる初冬に飛ぶ虫の名からつけた。


「2023年 『YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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