人類資金4 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776837

作品紹介・あらすじ

思いがけずロシアで出くわしたのは、6年前から真舟を恨み執拗に追っていたヤクザ酒田だった。間一髪逃れた真舟だが、『M資金』を盗み出す大博打の最終局面で再び窮地に陥る。観念した真舟の前に姿を現したのは――。「世界が変わる瞬間をあなたに見せたい」真舟に告げた“M”の正体は、計画の真の目的は?

感想・レビュー・書評

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  • 企みは完遂したものの内容は露見し命を狙われる羽目に。

    今は東南アジアの最貧国の一つカペラ共和国にいます。
    ”ルール”の外側に出て何ができるのか。
    後半は俄然ワクワク。
    この巻から本の厚みが普通になり、あとがきまでついてきました。刊行当時の話などが書かれてあり「ほっほぅ・・・」と興味深く読みました。
    さ、次々ぃ~♪

  • 7作中の4作目。3作目で一旦失敗に終わったかと思われた「M資金」の奪還作戦は一転して、成功へ。そして、「M」の正体が明らかになり、敵と思っていた「市ヶ谷」の美由紀は実は味方だった…そんな彼らの動きに本気になる「財団」の理事たち。10兆円の奪還に成功し、「M」の野望も叶えられたように思えるが、まだ残り3作。この後、どういうふうに展開していくのか、全く先が読めない分、余計にはまる!

  •  福井晴敏 著「人類資金Ⅳ」を読みました。

     「M資金」を盗み出す大博打が成功すると思われた最終局面でまさかの窮地に。その窮地を救うために現れたのは、「M」だった。そして、正体を明かした「M」が世界が変わる瞬間を見せるというのだったが。

     「M資金」強奪の大計画が成功するかどうか、4巻にいたっていよいよ目が離せなくなり読み進めました。

     そして、「世界が変わる瞬間」が描かれ始まるのですが、この後どのようにその変化が展開していくのか全く読めず、次巻が楽しみです。

     また、「M」や相棒の「石」の正体も明らかになり、大構想の全貌が見え始め、それぞれの立場の駆け引きも読み応えがありました。

     

  • 失敗するかと思われた計画は思わぬ救世主の登場によって救われる。ただし、それはさらに大きな破滅を呼ぶものだった。そして、徐々に明らかになっていくMの計画。世界を変えるとは。
    舞台はロシアから東南アジアのカペラへ。
    カペラはフィクションの国らしい。

  • この巻で秘密のベールに包まれていた"M"の正体、"市ヶ谷"の美由紀がどういう立ち位置なのかが読者に打ち明けられる。獅子身中の虫とは、そのどちらにも言えることだった。ロシア編がカタストロフを迎えようとした時に真舟を救った"M"。日本の"財団"に押し寄せる第2の占領軍・ハロルド.マーカス。「世界が変わる瞬間」は次巻以降にお預けだ。

  • いよいよ役者が揃ってきたって感じ。
    続きが気になる。

  • どうやって作ったか知らないが、財団のホストコンピューターにコンピューターウイルスを送り込み、10兆円があっさり手に入る。要するに、コンゲーム小説ではなかったようだ。そして、話は、その使い方に移るみたいである。今後、それに関する演説(会話文)や解説(地の文)が乱発される予感…。真舟もオルグされるのか。

  • なんとなく話の全容が見えてきた!しかし、キャラクターに思い入れが強いのか、それぞれの背景が詳細過ぎて、思うほど話が進まない(笑)さすが、福井さん…。
    Mの素顔が明らかになった。(意外に人間臭かった。イージスのヨンファとか、ローレライの浅倉とかユニコーンのフロンタル系かと思っていた)また、石の素顔も。石は、次巻でもう少し説明があるかな。酒田はこれで退場?

  • 壮大な物語が、ようやく中盤を過ぎ、大きな動きを見せ始めるか?というところで「次巻へ続く」。
    「Ⅴ」は先日発売されたが、「Ⅵ」、「Ⅶ」は隔月刊での発売だとのこと・・・。
    間を空け過ぎることでの興ざめを避けるためには・・・、

    最終巻まで刊行されてから一気に読もうか?
    とりあえず「Ⅵ」までは読んでおこうか?
    迷うところだ(苦笑)。



    ・・・自分、どうやら福井さんの「文体」が好きになった模様。

    ややもすると“遠回しで回りくどい”と思えてしまうような、一文一文の長さと、独特の心情描写。

    形容詞の名詞的な使い方。

    軍事・経済に関する専門用語をとことん多用した場面紹介、状況説明。


    こうして並べると、娯楽小説を楽しむにはマイナス要素の方が多そうであるのに、なぜか魅かれてしまう、硬質な文章。

    不思議。

    ★4つ、8ポイント半。
    2013.12.24.了。


    読書計画(笑)
    とりあえずは、刊行済みの「Ⅴ」はしばらく寝かしておく。
    そして・・・

    1月に「Ⅴ」を読み・・・、
    2月に「Ⅵ」を読み・・・、
    3月に劇場版『人類資金』を鑑賞し・・・(レンタル開始間に合うか?)、
    4月に最終巻を読む。

    これで、間延びさせ過ぎずに物語を味わいつづけられるだろうな、と。

    2013.12.25.追記。

  • 映画が先に公開された人類資金。いよいよ、石と笹倉、真船の3人の関係がぐっと進展する。映画でも、カペラ共和国のシーンは印象的だ。こんな国があったのか。。。というほどに、貧困とは、先進国から遠い存在である。M資金の10兆円奪取に成功する笹倉達が、そのお金を何に使おうとするのかという所がポイントになってきて、その意義と使い道を巡り、ラストに向かってスピードがあがってくる感じだ。

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著者プロフィール

1968年東京都墨田区生まれ。98年『Twelve Y.O.』で第44回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年刊行の2作目『亡国のイージス』で第2回大藪春彦賞、第18回日本冒険小説協会大賞、第53回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2003年『終戦のローレライ』で第24回吉川英治文学新人賞、第21回日本冒険小説協会大賞を受賞。05年には原作を手がけた映画『ローレライ(原作:終戦のローレライ)』『戦国自衛隊1549(原案:半村良氏)』 『亡国のイージス』が相次いで公開され話題になる。他著に『川の深さは』『小説・震災後』『Op.ローズダスト』『機動戦士ガンダムUC』などがある。

「2015年 『人類資金(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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