戯史三國志 我が土は何を育む (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777094

作品紹介・あらすじ

諸葛亮なき後の蜀は、魏に最後の攻勢をかけようとしていた。老将・廖化は思う。かつて大地を駆け巡り、ともに戦った仲間達のことを。

感想・レビュー・書評

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  • 140613

  • 吉川永青の戯史三国志の第三弾。

    廖化を主人公に据えるなんてとんでもない荒技だと思って読み始めてみたが、最後には得心してしまった。

    元々一つだった国が三つに別れるという歴史上の出来事を下敷きに、その中で起こる様々な不幸な出来事をあえて描いていくために、三つの国と関わりのある廖化を主人公にしたのだろう。

    世界中で今でも起こっている争いに対する思いが終盤にかけて溢れていて、胸に訴えてくるのであった。

    三国志をビジネス書として読む人には無用な感情なのかもしれない。とても、新鮮だった。

    最後に、劉禅がとても好人物に見えたのが、面白かった。

  • 三国時代、蜀の将、廖化を主人公とした小説、と聴いて食指が動いたが、読んでみて、個人的にはすこしがっかり。諸葛亮亡き後を支えた将なので、その時代がメインかと思ったが、その時代が扱われているのは、5分の1以下。。ただ、奇想的には、呉の程普一家とつながりがあったり、劉備・関羽・張飛の義兄弟の末っ子的位置をあたえられていたり、と面白いところはあったけれど。

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著者プロフィール

吉川永青
一九六八年東京都生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。二〇一〇年「我が糸は誰を操る」で小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。同作は、『戯史三國志 我が糸は誰を操る』と改題し、翌年に刊行。一二年、『戯史三國志 我が槍は覇道の翼』で吉川英治文学新人賞候補。一五年、『誉れの赤』で吉川英治文学新人賞候補。一六年、『闘鬼 斎藤一』で野村胡堂文学賞受賞。近著に『新風記 日本創生録』『乱世を看取った男 山名豊国』などがある。

「2023年 『憂き夜に花を 花火師・六代目鍵屋弥兵衛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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