ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777957

感想・レビュー・書評

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  • 今回は業績不振に喘ぐ社会人野球チームの復活劇のお話。池井戸潤さんの物語は流れとしては予想がつきつつも、どんどんその物語に読者を引き込む魅力があります。今回も面白かった!オススメ!

  • 読み終わって一言、「あー、疲れた。。」といっても、“心地よい疲れ”なのですけどね。
    社会人野球を描いた本書。勿論野球だけではなく、企業ドラマでもあります。
    業績不振にあえぐ青島製作所と、成績不振の同野球部。宿敵・ミツワ電器の攻勢に崖っぷち状態です。
    とにかくミツワ電器・野球部のクズ監督とクズエースの悪役っぷりが凄くて、前途ある若者の才能と人生を踏みにじった、彼らの卑劣なやり口にムカつきっぱなしでした。本当、犠牲者の沖原君が可哀想すぎて、もう何が何でもミツワ電器をコテンパンにすべし!と義憤にかられながら読みました。
    そして野球部だけでなく、会社としてもミツワ電器の工作で青島製作所はピンチに継ぐピンチ・・。
    “物語のトンネル”への耐性が弱い私は、息も絶え絶えです。
    それだけに、終盤のまさに“捲土重来!”といえる、青島製作所の反撃的な展開には身体が震えました。耐えた甲斐があったというものです。このあたりがストーリーとして申し分ないですね。
    と、いうわけで冒頭の“疲れたー”という感想になるのです。ここまでのめり込ませる池井戸さんはさすがですね。

  • 他にも推薦枠はあるかも知れないけど、間違いなくBest5に入る作品で面白かった。
    起承転結を上手に具現化してる作品だね。
    ドラマもいいけど、やはり小説だね。

  • テレビドラマ化されたことに納得。
    極端に悪くて嫌なヤツと熱くていいヤツが出てきて、悪いヤツをこてんぱんにするという、人が見ていてスッキリするタイプの物語。
    でも、ちょっと安っぽく感じるかなぁ。

  • The 池井戸作品という感じ。

    リーマンショックのあおりをうけて、技術力と信念を持つ青島製作所も、人員整理の元にリストラが始まる。そんな中で、お荷物とされる野球部。前社長が設立した野球部も、監督やエースの移籍で戦力不足となるものの、まさに"ベストの戦力でなくても、みんなで120%の力をだす"。

    平凡で真面目で泥臭く頑張る人達の力が合わさった時、結果以上のものが生まれる。とても日本的な話だけど、でもやっぱり日本人らしさを感じずにはいられない。
    とてもいい作品だった‼︎

  • 憎きライバルを最後に打ち負かす王道パターン。
    大道監督の話が中心か思ってたら全然違う。

    ミツワ電器側がホント悪い。坂東社長、村野監督、如月、新田、飯島も自分のことしか考えてないクソの集まり。その憎らしく胸くそ悪い強敵な感じが逆にいい!

    大幅なコストカットとリストラをせざる得ない経営不振の状況で実業団野球の運営は厳しい。会社の広告塔、社員の誇りなんて言ってる場合じゃないかな…一番先に着手するのはどう考えても野球部。伝統や歴史では社員にご飯食べさせらせない。業績が良ければ別ですが時代が違うかなって思いながら読んでました。

    最後は大手ライバルチームとの大接戦からの大逆転。そして悔しい思いをさせられた沖原がビシッとおさえて勝利、そして新製品のおかげで会社の業績は上向き、そしてそして大手ライバル会社の下落、そしてそしてそして野球廃部と思いきや他社への移籍。いいこと尽くしで逆に滑稽。

    この話のMVPは細川社長でも三上部長でも笹井専務でもエース沖原でもなく、不眠不休でひたすら新製品を作りあげた開発チーム。凄いのはココ!

    なんかノーサイドゲームも読んだけど、野球かラグビーかでおおまかな話一緒なんよね、、、

  • 号泣。

    う、う、う、う、、、、、

    朝4時から起きて読み終えた。もう、先が気になってどうしようもなくなって、子供の話すらちゃんと聞いてあげられる余裕もなくなるくらいに夢中にさせられる。

    悪い母になる。この本。

    やめて、それだけはやめてあげて。っていうピンチ、そしてそれを乗り越えるチャンス。

    さらなるピンチ、チャンス、もう少し、あと少し、頑張って、頑張って。と、涙と手汗でぐちゃぐちゃになりそうでした。本が。

    やめてー、ホントもうやめてあげて!!!!!!

    って悲鳴があがりそうなぐらいに窮地に追い込んでからのーからのー
    が、半端ない。うますぎる。うますぎるよ池井戸潤。

    野球もこんなに詳しいんだ。全くわからないし、ルールも不明なのに、何故かめっちゃ応援したよ!よくわからんけど、頑張れ!頑張れって、本握って。

    ホント、池井戸潤。

    やりすぎだよ。登場人物もみんな信じられないくらいいい人だし、悪いやつだし。あー、もう、勘弁してくれ。まいった。ホントまいった。の一冊でした。

    久々に興奮しまくって朝一から心拍数上がりまくった。

  •  業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、存続が危ぶまれる社内野球部。社長が、選手が、監督が、技術者がそれぞれの人生を懸けて挑む。

     会社の経営と野球部の存続が同時に展開し、多くの登場人物たちの人生が描かれ、読み応えたっぷりの人間ドラマを味わうことができました。

     野球と経営と共にライバルとなる会社の人物たちも一癖あり、それぞれの思惑から攻めていく展開に夢中で読み続けました。

     会社も野球部の逆転ができるのか、最後まで目が離せず、男たちの熱い闘いに何回か涙腺が緩んでしまいました。

     読後感の爽快さは、池井戸作品の定番だと今回も納得してしまいました。

  • スッキリする物語

  • やっぱり日本人なんだな〜。柔よく剛を制すというか、判官びいきというか・・・、絶体絶命のピンチからの逆転劇に心がス〜っとする。 池井戸さんは、この手の逆転ストーリーを書くのが上手いな〜。またまた、心をガッチリ掴まれちゃった。(o^^o)

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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