新装版 和宮様御留 (講談社文庫)

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著者 : 有吉佐和子
  • 講談社 (2014年4月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778114

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新装版 和宮様御留 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 最初、御所ことばに馴染めなくて中々読むスピードが上がりませんでしたが、慣れてからは物語の中に引き込まれました。新倉家の末裔のご婦人から和宮は偽物だったと聞いたことがきっかけで、この話を作り上げた有吉さんの構成力が凄い。フキという架空の少女を創作し、物語の中で替玉に仕立て、現実の和宮の遺骨の左手首が欠損していることや、足が不自由な筈なのに両足に異常がなかったことの説明を見事につけている。権力者のエゴに巻き込まれ、何も知らされず替玉にされたフキが、ただ哀れでした。

  • 有吉佐和子さんは、好きな作家の一人である。
    読んだことはないが、公害問題を扱った作品や、そのうち読もうと思っている実在の外科医華岡青洲などの作品も書かれているので、事実の調べについてもしっかりとされているのだろうけれど、そういった系統の作品は読むのは初めてでした。

    徳川家に降嫁した和宮が偽物であったと云う大胆な説を展開されているようで、当時は大分と話題になった本らしいです。

    その仮説のダイナミックさはさすがとは思いますが、最初からその仮説が推測されるので、どうなるの?というドキドキ感がないのと、他の作品に比べて、身代りにされる主人公のふきが不条理に不幸でかわいそうな気がしたので★3つ。

    それにしても、環境に対する人間の変な意味での順応の程度にある種の恐怖を感じる。

  • 朝廷から江戸幕府へ人質のように嫁に行く和宮のお話。でも、本当は嫁に出向いたのは和宮ではなく一般女性だった。政治の話と女の気持ち。面白いお話でした。

  • 久々の有吉佐和子さんの本。御所言葉が頭に入らないけど、どんどん引き込まれる。女同志の争い、こんなに酷いのは、見聞きした事ないけど、世界が狭い場合にはあり得るだろうな。
    和宮についてもう少し調べたくなる。

  • 失礼なことですが、一方的に和宮に同情して作られた小説だと思っていました。政治の道具として利用された可愛そうなお姫さま、という短絡なイメージ。
    それでも、和宮以上に道具とされたフキの有様に哀れみと悲しみ感じつつ読み進んで、入れ替わりなったときには、歴史小説ならではのおもしろさ、と唸っていたわけですが。

    本当に心底唸ることになったのは、あとがき読んでからでした。

    歴史小説ではなくて、歴史のおもしろさ。

    何より、幕末という時代が、今と地続きであるということを感じることのできる作者の生きていた時代に、憧れ覚えます。歴史の記憶というものが、その時代の臭いと共に触れられる世代。
    新装版として、復刊されたこと非常に嬉しく思います。

    これだから、歴史好きはやめられないとまらないです。

  • タイトルを知ってから数年越しの読了です。
    高校生だか大学生のときに手を取り、読みきる自信がなくてそっと本棚に戻したのが、今ようやくあとがきまで読みました。和宮を知ったのがドラマの安達祐実だったので、替え玉に次ぐ替え玉に「えー!!」と本気で驚かされました。
    人が変わろうがなんだろうが「宮様」をお守りする信念を貫いた少進は「宮様」たちの側近であり、また母親であったのだろうと思います。大奥の話もあるかと思っていたので、少し拍子抜けでした。
    和宮様の登場する場面は少ないですが、それでも好感を抱いてしまうひとでした。かわいいなあ。
    これからは恋を見たら、この小説を思い出しそうです。

  • 和宮替え玉説の話。

    禁中の息詰まる生活や言葉使いが描かれていて読んでるだけで疲れる。和宮の身代わりにさせられたトメという少女が次第に精神のバランスを崩し、輿に乗せられ関東に向かう途中、発狂する描写はもの悲しくつらい。最後は首をくくってしまう。大義に翻弄され犠牲となった少女(物語上の架空だが)を緻密に描いたのは著者があとがきに書いているように、太平洋戦争で犠牲となった若者たちに対する鎮魂歌として書こうとした意図によるものだと思う。


    御付きの女官と勧行院(和宮の母)や乳人・藤との女同士の争いは読んでてうんざりした。関東との反目も絡まって終盤にかけて派閥争いはエスカレートする。’もうええわー‘、と途中で投げ出したくなるほど。


    結局、玉だの御所風だの禁中だといっても周りの女どもにとっては天皇制度という器が大事なわけで、器の中身はどうでもいいらしい。

    興味あるのは和宮偽者説の真偽。諸説あってよくわからんのよね。

  • 有吉佐和子さん初読。
    新刊案内で知って、書店に平積してあったのをなんとなく手に取り、読んでしまった。
    書体も字体も難しいのに、一気読み。
    読み応えあり、引き込まれ、あとがきに深く感じ行った。
    昔、某バラエティー番組での暴挙(?)を知っていたのでなんとなく避けてたけど
    力量すごい方だった。

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新装版 和宮様御留 (講談社文庫)の作品紹介

公武合体のため将軍家に降嫁することとなった皇妹和宮。しかし江戸へ降ったのは身替りの少女だった。没後三十年、有吉文学の代表作。

新装版 和宮様御留 (講談社文庫)のKindle版

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