海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.19
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本棚登録 : 11610
感想 : 708
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778299

感想・レビュー・書評

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  • 大成を成し遂げるには決断力行動力信念が必要だと感じさせられた1冊でした。読めば読むほど主人公の人間性に惹かれていきました。
    読み始めた当初は聞きなれない言葉が多く時間がかかりましたが、わかってくるにつれてテンポよく読み進めることが出来ました。歴史的背景も知ることの出来る面白い本でした^_^

    • 岳東さん
      お疲れ様でした。
      後編もさらに楽しめると思います。
      乞うご期待^_^
      お疲れ様でした。
      後編もさらに楽しめると思います。
      乞うご期待^_^
      2023/10/18
  • 読みごたえあり。読むと熱くなり背筋が伸びる一冊。今の豊かな時代があるのも先人達のおかげ。感謝。

  • 愛読書

  • 出○さんとも取引があるので親近感
    昔の人?はパワーありますね

  • その道は、死に勝る苦しみと覚悟せよ。
    黄金の奴隷たる勿れ。
    漢、国岡が発した言葉は、現代のビジネスマンにとっても心を抉る内容となっている。

  • 百田氏の小説らしい、男前な(こんな一言でまとめてもいいものかと思うが)主人公が、ライバル企業や海外の大企業相手に、泥臭くも困難を乗り越えていく。その戦い、人を動かす熱き信念に読み手の心も震える。
    話の本筋とは異なるのだが、日本が坂道を転がり落ちるかのように、戦争へ向かっていき、窮地に陥り、敗戦に至る様―。今のコロナ禍にあって、日常が急変したことを思うと、本に書いてある日本の転落が過去のこと、ではなく、嫌な動きが始まっているようなうす気味悪さを感じた。

    それはそれとして、下巻も楽しみ。

  • 4.5
    出光興産創業者出光佐三の話。石油を武器に世界・政府と戦う生涯を描いた伝記小説。国岡商店の国岡鐵造が主人公。人を大事にし、信念の人。数々の感動させられるエピソードがあり、とても面白い。戦後の混乱期と明治~昭和初期の話。国岡商店の社員は、佐三に魅せられ教育されてか、国内外他社と比較しても彼らが恐れをなすほど大きく稼ぎだす姿が印象的。
    戦争に負けて2日後、社員を集め壇上から「愚痴はやめよ。愚痴は泣き言である。亡国の声である。婦女子の言であり、断じて男子のとらざるところである。日本には三千年の歴史がある。戦争に負けたからといって大国民の誇りを失ってはならない。すべてを失おうとも、日本人がいる限り、この国は必ずや立ち上がる日が来る。世界は再び驚倒するであろう。しかし―その道は、死に勝る苦しみと覚悟せよ」自分も含め会社をどうしたらよいか不安な状況の中、奮い立たせる言葉がすごい。時代背景もあると思うが、女性蔑視の部分はあったよう。
    「ひとりの馘首もならん」1911年創業以来、一度の馘首もない。店員は家族と同然である旨を、戦争後の混乱期にも守り通した。「国岡商店の全ての事業はなくなり借金ばかり。しかしながら、何よりも素晴らしい財産がある。1000名にも上る店員達。人間尊重の精神が今こそ発揮されるとき」人間尊重は鐵造の強い信念であり、首も定年も就業規則も出勤簿もない独特の社風を生み出した。
    その後の重役会でも、「社歴が浅い社員だけでも辞めてもらって」という重役に対して、「君たちは家が苦しくなったら、幼い家族を切り捨てるのか。君たちは、店員たちを海外に送り出したときのことを忘れたのか。彼らは国岡商店が骨を拾ってくれると思えばこそ、笑って旅立ってくれたのではないか。そんな店員たちを店が危ないからといって切り捨てるなどぼくにはできん。ぼくは店員たちとともに乞食をする」重役の気持ちは十分に分かり方策もなかったが、信念だけが言わせたもの。その後、家族にも失うかもしれない話をした。
    日本はオランダ領であったボルネオとスマトラの油田を手に入れるため、石油のために大東亜戦争を始めた。
    「黄金の奴隷たる勿れ」仕事は金のためではなく、人のため社会のためにやるものだ。戦後初期のラジオ修理で娯楽提供、油タンクの底浚いの事業など。
    鐵造が貫いた3つの柱「勤勉」「質素」「人のために尽くす」。神戸高商の内池廉吉教授の講演会での商人論に感銘を受けた。「経済と産業が発展する中で、従来の問屋がいくつも介在するシステムでは追い付かなくなり、今後は生産者と消費者を結びつける役割を持つ商人の存在がいっそう大きくなる」。「士魂商才:武士の心をもって、商いせよ」
    当時日本石油の特約店は販売エリアが決まっていたが、漁船と運搬船の燃料を海上で売ったことで「海賊」と呼ばれた。
    佐三の魅力に気付き、創業時から自身の生活も厭わず援助し続けた日田重太郎もすごい。一緒に乞食をしようと言いつつ経営には口を出さず、ただ信じたところがすごく、それに報い、死んだあとの配慮もした佐三。

  • 戦争期、直向きに戦い続ける日本の物語。
    右に倣えの時代にそぐわず、信念を貫く主人公・国岡から「商いの本質」を学べる。

    (上)はまだまだ序章、敗戦を経てこれから立ち上がる前までを綴られている。

  • 理想的な社長!
    会社がどのような苦境に立たされても社員の首を切らない。
    消費者と生産者の為にエグい儲けはとらない。
    他人の弱みに付け込まない。
    いざとなれば国家の為に尽力する。

    舞台は明治から戦後間もなく(上巻)石油販売会社の国岡商店の店主 国岡鐵三の半生が描かれる。明治時代から敗戦までが描かれる青春の第2章と敗戦から石油の供給体制確保迄の朱夏の第1章!まさに激動の時代の風雲児という言葉がピタリと当てはまる。
    しかし『店主またですか?勘弁してください』読み手の方から言いたくなる事が何度も何度も・・・

    下巻も楽しみです。

    因みに【永遠の0】のあの人がチョビッとだけ登場してました!

  • 鈴木商店破綻や日章丸事件など、時代背景がリアルなノンフィクション作品。終戦後の荒廃した時から、メイン商材である油を扱えなくなって窮地に追い込まれても、何が何でも国岡商店を残して、店員の首を切らない。国岡商店が絶対に諦めないことが、日本全体の為になると考えて利益度外視で業務を遂行していく。店主の理念に惚れた店員たちが一致団結する姿は感動的でした。

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著者プロフィール



「2022年 『橋下徹の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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