- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062779074
作品紹介・あらすじ
「愛」をつきつめていくと「変」になる。木に恋をしたり、バービー人形と真剣交際したり。奇想天外で切ない思いがつまった11篇。
感想・レビュー・書評
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岸本佐知子さん編訳なら間違いないと読む。変愛が静かな文章で綴られる『五月』刺激的な会話訳がたまらない『丸呑み』悩める少年の変愛『リアル・ドール』懐かしさと一癖ある『ブルー・ヨーデル』ホラー風味の『柿右衛門の器』などが印象深かった。
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先に国内作家さんたちの「変愛小説集」を読みましたが、海外の作家さんたちもなかなかどうして奇想だらけ……かなりへんてこな愛で面白かったです。
変な話ばかりなのですが「僕らが天王星に着くころ」「まる呑み」「リアル・ドール」が特に好きです。
どうしたらこんなお話を思い付くのか…頭を覗いてみたいけどきっと混沌としてるのでしょうね。
岸本佐知子さんのセンス好きです。恋愛はグロテスク、ほんとそう。 -
すごく変わっててくらくらする。
変で愛な翻訳短編集。奇想との配分がぐずぐずでどれも酩酊感がある。
誰にでもあてはまらなくてあてはまるので、読むほど変ではない気もしてきた。
どうしようもなかったの。と木に恋をする様が切実だった。それに寄り添って眠るのはやっぱり愛に見えている。 -
木に恋した人、バービー人形と交際する男、母親との恋愛ハウトゥー、若者を丸のみにした人妻……。そんなちょっと変わった恋愛ばかりを集めた、「恋愛」ならぬ「変愛」小説集。
癖も色々あるなあ、HENTAIは日本の作風だけじゃないなあと感じさせてくれる一冊です。
この中に収録されている、木に恋する話こと『五月』(アリ・スミス)の書き出しが美しくてとても好きです。ブックリスト作った時にも書きましたが何度でも言う。
また、『柿右衛門の器』(ニコルソン・ベイカー)という話も良かったです。磁器に魅せられた女性たちの話。 -
お気に入りは、「藁の夫」「カウンターイルミネーション」「男鹿」日常生活の中に異次元の愛や奇妙な行き過ぎた結末が新鮮だった
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「変さ加減」がつきぬけていて気持ちいいくらいなのだけど、なんだか全くの他人事・ファンタジーとは思えないのは、嬉々としてこの本を手に取る人間もやはり変だからか。
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タイトルどおり、変愛、狂愛?かな?
だからこそグッとくるものがある
他人から見て変だと思われるほど愛せるものがあること、少し羨ましい、木のお話がとても好き。 -
「愛」をつきつめていくと「変」になる。木に恋をしたり、バービー人形と真剣交際したり。奇想天外で切ない思いがつまった11篇。
「恋愛小説集なのだと思ってなにげなく手に取った。よく見たら変愛だったので少し笑ってしまった。ー翻訳家、岸本佐知子さんに選ばれ、訳された11編の変愛物語は、現代英米文学の作家たちが書いたものである。ーどれをとっても確かに変で、残酷さや軽い狂気のようなものも感じられるけれど、人が人を想う切実さや純粋な気持ちもまた確かなのだ。ー私が一番好きだったのは、「五月」という物語だった。近所の家の庭の木に恋をしてしまう女性の話なのだが、彼女が木に恋した瞬間や、焦がれてゆく過程の心情がとても美しい言葉で書かれていて、私までうっとりと、その木のことを想ってしまう。」
(『小泉今日子書評集』の紹介より) -
ゾゾゾと背筋が凍るような話が結構あったが、それがすごく面白かった。
こんなふうに思考を飛ばせるのかと終始楽しんで読むことができた。 -
【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
のっけから木に恋でパンチありました。
私だったら木を斬るか別れるで終わらせちゃうよ・・・あれこそ愛。
あと心に残ったのはバービーの話。妹ヤバい。
他も宇宙服になる病気とか男丸呑みしちゃう話とか、どれも小説ならではの話で面白かったです。 -
あえて好きなのを選ぶなら、まる呑み
ガウディが好きな人は好きそう -
題名通り変愛です。
純愛なんだけど、変わってる。
いろんな愛の形があって読んでて飽きないかも -
木に恋しちゃったり、バービー人形と付き合ったり…変な愛小説集。外文苦手という意識もなく、ぐいぐい読みました。読ませられました。
秘密めいた誘惑とでも言うのか。
形はどうあれ「愛」には変わりない。のか? -
どれから読んでもいい。どれを読み返してもいい。声に出してもいい。
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現代英文学の変な愛にまつわるアンソロジー。
○五月 アリ・スミス
木に恋をする話。
原文では一人目の話者も、二人目の話者も性別が不明らしい。(俺は、初読のときにふつうにレズカップルの話だと思った)
ラストがぐっとくる。
○僕らが天王星に着くころ レイ・ヴクサヴィッチ
ある意味シンプルな構造。
奇病もの(そんなラベルはないか?)の王道。
○セーター レイ・ヴクサヴィッチ
これはよくわからなかった。
恋人が編んでくれたセーターが着られないというだけの話。
オチがループ落ちというか。
○まる呑み ジュリア・スラヴィン
人妻が若い男を呑み込んでしまい、奇妙な同居(?)生活を送る話。
訳文と設定のせいなのか、舞城っぽいなと。
○最後の夜 ジェームズ・ソルター
妻を安楽死(?)させようとするも失敗して愛人との関係がバレる……。
苦い読後感。
○お母さん攻略法 イアン・フレイジャー
恋愛ハウツー本の文体模写。
いちばんタネが割れていて、興奮出来なかった。
○リアル・ドール A・M・ホームズ
妹のバービー人形と交際するものの……。
人形遊びのグロテスクさについての話。
○獣 モーリーン・F・マクヒュー
これはよくわからなかった。
文章は面白かったけど。
○ブルー・ヨーデル スコット・スナイダー
飛行船に乗っているはずの昔の恋人を追いかける男の話。
妄想に取り付かれいるっぽい語り。
ブルー・ヨーデルはこの男だ。
○柿右衛門の器 ニコルソン・ベイカー
大伯母さんを器にしてしまう話。
なのだが、わかりやす過ぎた。
○母たちの島 ジュディ・バドニッツ
戦争で敵国の血が混じった子どもを産んでしまった女たちの島。
そこに外人の男が漂着して、オチがつく。
いちばんぐっときたかも知れない。
愛がテーマのアンソロジーの締めに相応しい作品。 -
あまり、楽しい本だとは思わない。
しかし、魅かれるところがある。 -
「最後の夜」「リアル・ドール」「柿右衛門の器」が好きだった。あとがきにもあるように、リアル・ドールの妹が良い味を出している。
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とてもどきどきした。知らなかった世界を見た。
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カラス好きの人って結構いるのね
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僕らが天王星につくころ、リアル・ドール、まる飲みはかなり好き
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『五月』『僕らが天王星に着くころ』『母たちの島』
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「まる飲み」が一番好き。好きな人を丸呑みにして腹の中で飼うという発想がすごい。確かに自分という箱の中に閉じ込めてしまえば、いずれ終わる関係への恐怖に怯えなくていいのかもしれない。
「”変愛”小説集」というだけあって強烈な話が多い。 -
五月のあの朝、わたしはどうしようもなく恋に落ちてしまった――。木に片思いをしたり、バービー人形と真剣交際したり。変な愛はこんなにも純粋で狂おしい。数多くの熱心な読者を持つ訳者が選び抜いた、奇想天外で切実な想いのつまった11篇。ありふれた恋愛小説とは一味も二味もちがう、「究極の愛」の姿。
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選ぶなら最初の「五月」(アリ・スミス)が一番好きだ。A・M・ホームズ「リアル・ドール」面白かった。ニコルソン・ベイカー「柿右衛門の器」も好き。
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だって知ってた?あの人の髪、プラスチックなのよ。頭と髪の毛が一体になってるの。そんな人と付き合うなんて、もうぜんぜん無理だし。
ー「リアル・ドール」p.129より -
BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー“コンクラーベ”で登場。
http://harajukubookcafe.com/archives/762
青山ブックセンター 佐々木貴江さんが横山めぐみさんにプレゼンした1冊。
『横山さんがお人形のBlytheを集めるのが好きだということをお聞きし、お人形が出てくる小説を選びました。』(青山ブックセンター 佐々木貴江さん)
見事、横山めぐみさんの今読みたい本に選ばれました!
原宿ブックカフェ公式サイト
http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/index.html
http://nestle.jp/entertain/bookcafe/
岸本佐知子さんはまだ読んだことがないのですが、ブク友さん絶賛なので、どれを読もうか悩み中。こちら...
岸本佐知子さんはまだ読んだことがないのですが、ブク友さん絶賛なので、どれを読もうか悩み中。こちらは短編集ですし、気になります。穂村さん対策で色気のある歌を詠むアイディアが生まれるかしら?!
コメントありがとうございます♪
岸本佐知子さん、不思議で面白くて大好きです!多くのブク友さん絶賛のエッセイ...
コメントありがとうございます♪
岸本佐知子さん、不思議で面白くて大好きです!多くのブク友さん絶賛のエッセイもいろいろ出てて楽しく笑えますが、こちらの本は岸本さんの不思議の素みたいなシュールな短編集です。ほむほむ好きな色気もゲテモノも併せ持つ、かも?です♪