ドッグ・ラン! (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 61
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062779319

作品紹介・あらすじ

悪夢から覚めた私立探偵・鯉沼柾は相棒の鷹羽俊作と共に横浜・黄金町の旧い映画館にいた。首に時限爆弾が巻き付けられている。スクリーンに映るのは指定された銀行で指定通りの時刻に1000万円を強奪せよと言うゴリラのお面の男。約束を守れなければ48時間で首輪が爆発すという。貧乏な探偵事務所を営む二人はそんな大金を工面できるわけもなく、銀行に押し入ることを選ぶ。強盗の最中ぶつかった男とバッグを取り違え、拾って持ち帰ったバッグの中には金はなく、代わりにくまモンのぬいぐるみ。銀行の二階では殺人も行われて二人は凶悪犯として警察に追われる。川崎のヤクザが関内の事務所に二人を探しにくるが、助手の堀川陽子と愛犬マーロウがジークンドーの技と犬の牙で撃退、ぬいぐるみの中にはヤクザの秘密情報が記されたマイクロ・フィルムがあるらしい。結局、ヤクザに拉致される鯉沼と警察に確保される鷹羽……。横浜ベイサイドを舞台に、貧乏探偵コンビと愛犬マーロウが、ヤクザ、警察、チャイニーズ・マフィアのアンダーグラウンドの抗争に巻き込まれる、ジェットコースター・アクション小説。第二回エキナカ書店大賞を受賞した『ミッドナイト・ラン!』に続く、待望の横浜事件シリーズ第二弾!

感想・レビュー・書評

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  • 犬の名前がマーロウっていうのでニヤリとしてしまう

  • 『くまもん』とか『ぱみゅぱみゅ』とか、今っぽい単語が出てくるにも関わらず、なんだか渋い印象がある本作。
    テンション高めのノンストップ活劇、だけど渋いなにかを感じる。
    それもそのはず、70年代から80年代の刑事物や探偵物へのオマージュに満ちているらしい。
    好きな方だとニヤリだと思いますが、詳しくないのでぴんとこないのが残念です。

  • テンポが良く、最後まで一気に読みました。

  • 横浜ベイサイドを舞台に、貧乏探偵コンビと愛犬マーロウが、ヤクザ、警察、チャイニーズ・マフィアのアンダーグラウンドの抗争に巻き込まれる、ジェットコースター・アクション小説。第2回エキナカ書店大賞を受賞した『ミッドナイト・ラン!』に続く、横浜事件シリーズ第2弾。

    定食屋の横にあるコンクリの階段を上り、探偵社の名を書いた磨りガラスがはまったスチールドアを開くと、とたんに甲高い声がして、白茶の毛むくじゃらの中型犬が足許にじゃれついてきた。
    P24より

  • 文章やストーリーは普通。でもマーロウがかわいいのとキャラクターがまあまあ良い。

  • 前作「ミッドナイト・ラン」に続く、B級エンタメハードボイルド。

    『K&T探偵社』の鯉沼、鷹羽コンビ。女に騙され、爆弾を巻かれ、銀行強盗をやらされる羽目になる。そんな二人を追うのは警察、やくざ、そしてチャイニーズマフィアに伝説の殺し屋とオンパレード。更にその舞台はヨコハマ。登場人物、ストーリー展開、どれをとっても、懐かしの刑事・探偵ドラマのよう。アブデカ大好きだった私には堪らん設定でした。勿論、リアリティなんかそっちのけで、ハチャメチャなのは分かっているんだけど、このハチャメチャ感を徹底してこそのエンタメ作品。恐らく映像化はもう無理であろうこのハチャメチャ感を、せめて文字で読ませてくれたっていい。こっちは勝手に、大好きだったキャラの演者に置き換え、脳内映像化させてもらうから。その映像化を容易に可能にしてくれる、見事な描写でした。

  • 横浜関内で貧乏な探偵稼業を営む鯉沼(こいぬま)と鷹羽(たかば)。酔いつぶれて目が覚めた二人の首には爆弾が巻かれていた。銀行から一千万円強奪しなければ四十八時間で爆発すると脅迫する謎の男。しかたなく銀行を襲った二人は警察とヤクザに追われるはめに。事務所の忠犬マーロウ&探偵コンビの痛快大活劇。〈文庫書下ろし〉

  • あぶない刑事か?

  • コミカルで、どこかカッコイイ元刑事と元暴走族の探偵コンビを主人公にした活劇探偵小説。

    舞台はヨコハマ。元刑事の鯉沼と元暴走族の二人の探偵は銀行強盗をせざるを得ない状況に。二人を陥れた黒幕の正体は…二人の運命は…

    懐かしいテレビの探偵ドラマを観るかのような描写と奇抜な事件の設定。警察とヤクザに殺し屋、チャイニーズマフィアまでもを巻き込んだ二人の逃走劇に真相の究明…

    アタマを空っぽにして、楽しむべし。

    文庫書き下ろし作品。

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著者プロフィール

1960年山口県生まれ。明治学院大学卒業。雑誌記者を経て、87年に小説家デビュー。2008年『約束の地』で、第27回日本冒険小説協会大賞、第12回大藪春彦賞をダブル受賞。2013年刊行には『ミッドナイト・ラン!』で第2回エキナカ大賞を受賞。山岳救助犬の活躍を描く「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズの他、『狼は瞑らない』『光の山脈』『酔いどれ犬』『還らざる聖地』、エッセイ『北岳山小屋物語』『田舎暮らし毒本』などの著作がある。有害鳥獣対策犬ハンドラー資格取得。山梨県自然監視員。

「2022年 『南アルプス山岳救助隊K-9 それぞれの山』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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